Under the Rose (8) 春の賛歌 (バーズコミックス デラックス)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・マンガ (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344829909

感想・レビュー・書評

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  • 堅く閉ざされていた過去の扉を開けたロウランド伯爵アーサー。
    恋い焦がれたリッケンバッカー侯爵令嬢アンナをめとった彼の、苦しくも切ない過去が今語られる。
    そして聖夜に父の帰りを待つ子どもたちは…。

    アンナが酷い。ひたすら酷い。
    前巻では全部捨ててったアーサーが酷い!と思ったけれども、それは残された側のレイチェルから見ていたからであって、今回アーサー自身から見た彼の半生は本当に…もう、よく耐えたとしか言いようがなく…。
    愛が憎しみに変わっていく過程が正面から描かれているので、重たい内容ではあるのですが、でもだからこそ目が離せない展開でした。

    しかし、アンナさんはなぜあんなにも徹底して頑ななんだろう。
    ある意味あそこまでアーサーに辛く当たれるってすごいと思うんですけど。
    どんな酷い仕打ちを受けようが、自分が悪いって思って必死にフォローし続けてくれて、あんなに尽くしてくれたら逆に辛く当たる心が折れそうな気がします。

    でもアンナの場合どんどん酷くなる一方なんですよね。
    アンナにとってはあのアーサーの優しさが逆に怖くて、ずっと疑ってたのかなぁ。
    本当なら怒るところを全然怒らないから、偽られてると思ってどんどん頑なになってしまったのか…。

    とりあえず、アーサーが帰ってきてくれて良かったような。
    これから憎しみを抱いてアンナと向き合うアーサーが恐いような。
    次巻が気になります。

    結局グレゴリーの父親が誰か、アーサーの口からは語られませんでしたので、これはきっとアンナ目線で回想されるんじゃないかと思いたい。
    というか結婚生活中のアンナの胸中がぜひ知りたいですね!

  • 待ちに待った新刊!

    内容が濃すぎて読むのに普通の倍かかる。そして読み終わるとぐったりする。
    でもやっぱり面白い。人による相手の見え方の違い、立場による考え方の違いなど、非常によく考えて作られていて、濃い人間模様にうーんと唸らされる。それぞれのキャラクターに共感できる部分、出来ない部分があり、リアリティを感じる。

    今回の巻はアーサーの逃避行の顛末と過去の回想。

    面白いなぁと思ったのが、アンナ以外の皆が善人な事。
    アンナの兄、お母さん、そしてモルゴース夫人。今まで欠陥が強調されて来た人達が「善人」の部分を見せる。特にアーサーの姉であるモルゴースは今までの視点とは全く異なり、非常に優秀な貴族の夫人として描かれている。
    これがアーサーの目線なんだろうと思った。
    アーサーは人を見る時にいいところばかり見る人。それは素晴らしいと思うが、彼の場合は「悪いところを見られない」でもあると思う。きっと「良いところを見る。悪いところは見ない。そうすれば相手を愛せる」というのが自分を守る手段なのだと思う。だから、アンナの事も庇い、自分を騙し、付き合ってきた。それはきっと「一度憎んだらとことん憎くなってしまうタイプだから」でもあるのかなと思った。
    今回アーサーは自分の中の憎しみに気がついてしまった。きっともう戻れないんだろうと思う。最後の「ご迷惑をおかけしました」に全てが現れていて怖い。

    アンナはアンナで不器用なんだろうなぁと思う。自分と相手の間に折り合いをつけられない。変われない。変わろうという努力も出来ない。一度嫌悪感を抱いたら徹底的に拒否する。
    少女から大人に変わるきっかけが掴めないまま、安全な場所から外に放りだされてしまった人なんだろう。
    しかしこういうタイプの人って本当自分で破滅の道を選ぶよなぁ…
    アーサーの良さに早く気がつくか、一生気がつかないで部屋にこもってるかすれば、まだ良かったのにと思ってしまう。

    巻末のウィリアム君が最後にちょっと微笑ましい気持ちにさせてくれてよかった。
    歪んだ家族の中で育ったから、まっすぐなレイチェルに惹かれ、そして歪んだ愛情を向けちゃうんだろうなぁと思う。

    きりの良い所で終わっていて良かった。後2年位何とか待てそう。

  • 揺さぶられましたよ、心を。
    それはもうぐらぐらと。
    呪いのような物語ですね、相変わらず。

    待ちに待っていた新刊、
    泣いたり、笑ったり、叫んだりしながら読まずにいられようか。

    さてこの巻では、伯爵の視点から見た
    ロウランドの過去が語られます。
    こうしてみるとモルゴースおばさまの素敵なことったらない。
    そしてアンナの不気味さたるや。
    しかしことごとく伯爵の試みが逆効果になっているのは、
    なにか裏で糸をひくものがあるのかな?と疑ってみたり。

    でもま、この巻だけで判断するなら
    アンナさんむかつきますね。ひっぱたきたい。

    以下は徒然

    ・アンナさんのお母さんいい人
    ・小さいころのウィルにこにこしててマジ天使
    ・グレゴリーくんかわいいこいいこ
    ・でもやっぱ衝撃
    ・グレゴリーがライナスに劣等感を覚えるあのエピソードは・・うっ・・
    ・プレゼント買うライナスくんマジ天使
    ・いつもアルバート頭撫でてるかわいい
    ・ロレンスがどんどんデブ坊ちゃんになってるので構ってあげてください
    ・伯爵こええーーー
    ・伯爵こええーーーーーー
    ・マリーさん(´;ω;`)
    ・ヴィンセントくん(´;ω;`)
    ・ウィリアム君( ´艸`)

    こういう感じですね。
    伯爵はただずっと生涯をともにする相手が欲しかったんだろうなって
    切なく思いながら、まあこれはロチェスターって言われてもしかたがないよなって思わざるをえないですね

    部屋に閉じこもった狂った前妻=アンナさん
    教養ある使用人(のちの後妻)=グレース

    で、ジェイン・エアなんですね ほー 確かになぞった形になってる
    どっちかっていうとシェイクスピアと聖書の影響が大きい話かなと
    思ってたんだけど・・
    そういう読みもできるのね というのを
    原作で明かしちゃうというねw

    でもジェイン・エアの妻は本当に狂っていたのかどうか、っていうのが
    文学的な読みでもよく言われることなので
    それになぞらえるなら、アンナさんだって理解できない行動ばっかり
    取ってるけどそうとは限らないぞってことなのかしら

    うーん、あんだろは視点によって登場人物の語りが
    全然変わってくるのが面白いところ。
    冬の物語で読んだライナス視点のアンナさんは好きだったんだけどなあ。

    救いは来ないんだろうなってわかってはいるんだけれど、
    みんな幸せになれる道はないものか。

    もうメイン張ったから退場なんだろうけど、ライナスくんが
    ときどき出張ってくれると私がうれしいです(独り言)

  • 手に取って「重っ!?」と言ってしまうくらい分厚くてびっくり。いい紙使ってるからやたら重いのだなあ。
    アーサーとアンナの話。
    旅の終わり。
    ロウランド伯爵がいつもやたら胡散臭くみえたのは“役者”だったからなんですね…。
    そして巻末おまけの「ウィリアムくん」…。これは…。困る。
    ただでさえ見た目はものすごく好みなのに…こんなかわいいところを見せられては…見せられては…!

  • 堅く閉ざされていた過去の扉を開けたロウランド伯爵の述懐は続く。
    恋い焦がれたリッケンバッカー侯爵の令嬢アンナを娶った彼が手に入れたもの。それは本当はなんであったのか。
    虚飾のベールが取り払われたとき、そこには人の望みも祈りをも飲み込む深淵が横たわっていた。
    そして、今宵は聖夜。父の帰還を待つ子供らを前に家庭教師のレイチェルは…。

    前巻でとんでもない爆弾を投下されたなと思っていたら、今巻でさらにとんでもない過去話が明かされて、もうすごい衝撃的な一冊だった。
    元より歪でドロドロしてたけど、さすがに今回のアーサーの過去語りは予想以上。アンナさん擁護する事が不可能なレベルに達したな…。
    冬の物語の時の、ライナスから視たアンナさんは結構好きだったのに…。
    アーサー視点でのアンナさんはもう本当に、どうしたらいいんだよと頭を抱えたくなるタイプ。優しくしてもダメ、少し仕事をさせようとしてもダメ、妻としても女主人としても母としても家族としても友人としてもダメ。お手上げですわ。高すぎるプライドと極めすぎた不器用さの産物ですね。グレゴリー出産の際のアレは本当に許されるものではないよ…。
    これを見ると本当に、これまでに垣間見えた伯爵の歪みも納得もの。むしろよく耐えたと思う。あくまでもアーサーからの視点なので、アンナ視点でまた少し印象変わる可能性はあるけど、でも今んとこやっぱ酷いのはアンナの方だよなぁ。
    で、同じくアーサー視点で印象ががらっと変わったのはやっぱりモルゴース叔母さん。ライナス、レイチェル視点だとめちゃくちゃ怖いし、執着凄い感じだったけど、弟であるアーサー視点で見ると、本当に厳しくも良き姉。アンナの母にも凄い心を砕いてるし、アーサーとアンナの夫婦間を凄く心配してくれてるし、甥っ子達にも優しい。そして二度の流産に夫の死という悲しい過去。視点で印象ががらっと変わるというこのキャラの描き方は本当に上手い。
    ひとまず伯爵帰ってきてくれたけど、先が怖いなぁ。

  • 春の賛歌第22〜24話+「ウィリアム君」収録。
    2年と3ヶ月ぶりの続刊、ついに最新刊に追いついた!帯に272頁とあるが、内約200頁(23話)はアーサー視点の過去話。アンナの我儘っぷりも凄いが、アーサーが壊れてゆく様子も悲惨。アンナはどうして結婚を受け入れたの?メイドのローズはアルバートの初恋の人だっけ?7巻以前の内容うろ覚えすぎた。たっぷり時間をかけて読み直そう。どうせ9巻発売は数年後だし(´・_・`)本編の鬱展開から一転、番外編には癒された。普段とのギャップ萌え間違いなし(笑)侍従うらやましい。

  • アーサーの二十年前からの回想。アンナの気持ちが読めない…。◆服装からして、19世紀初めごろかなあ。アーサーのお姉さんのボンネット姿が首と顔しか肌露出してなかったのでクリノリンといい世紀末とは違うバランス。個人的に投げ捨てられたグレイスのコルセットの描写が好き。

  • 残念すぎるアンナさん。出自のプライド以外何もない女性なのが本当残念すぎる。続きが早く読みたい。レイチェルが少しだけど出てて良かった。ロレンスにイラっとくるので、早く誰か殴って更生させてあげて下さい。

  • 8巻が出てた事に気付かず>_< ようやくアーサー側の物語が読めた。しかしアンナが好きな私としては、前巻からあまり好ましい展開じゃなくて悲しい。冬の物語の頃のアンナとあまりにも違い過ぎるし、モルゴースまで全然性格が違う(いいお姉さんじゃないか!)し、なんか混乱してます。ハニロ既読なので今後の展開の大筋が分かりますが、今のままでどうあの物語に繋がるのかさっぱり…。そして、レイチェルが尻軽過ぎてムカ。相変わらずウザいし…。好きな作品だけど、段々読むのが辛くなりつつあります>_<

  • 随分前に買って読み終わったと思ってたら、どうやら途中までしか読んでなかったらしくorz最悪の事態は免れた様で良かったけど、まだまだ油断ができない展開です。アンナはほんとにどうしたいんだ...マリーはほんといい人だなぁ。レイチェルはだんだんウザくなって来た...

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