悪ノ召使 (2) (バーズコミックス スピカコレクション)

  • 幻冬舎コミックス
3.33
  • (0)
  • (2)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 45
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784344832671

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 時は中世。栄華を極めた王国の、双子の世継ぎとして生まれながらも国を滅ぼす災いとされ幽閉されてしまった王子・レン。
    しかし時はたち、引き寄せられるかのように王女・リンと出会う。
    幽閉場所が全てだったレンにリンは「世界」を教える。
    いつしかレンにとってリンは「世界の全て」となっていた。
    レンは身分を捨て、リンを守るためだけに存在する「召使い」として生きる決意をする…。

    前に大判コミックで出ていた一巻分と一緒に、何故か新装丁で発売された二巻。一巻出てから音沙汰なくてどうなったのかと思ってたので続きが出たのは嬉しいんだけど、前の一巻と新一巻では一話分収録話数が違うせいで、七話が分からないまま八話からスタートしちゃったのが残念。改めて一巻買い直すのもなぁ…。
    内容は順調に話が進んでる感じ。双子とミクが出会って、いろいろあって悲劇が生まれる所まで。
    レンより先にリンがミクと仲良くなっているという展開からのあの惨劇はとても切ない。
    王女なのに一つも自分の思い通りにならないもどかしさ。後ろ盾の王妃様も危ないし、婚約してたカイト王子も王位捨てちゃうし、レンはそばにいることしか出来ないし、リンには頼りにできる存在が少なすぎる。
    絶望に打ちひしがれるリンが悪の娘に仕立て上げられていく様がとても悲しかった。

  • 「今日もみんな元気です」の猫山宮緒の「悪ノ召使」。
    第二弾。
    第一弾とかなり間が空いたので新装版と同時発売とはあざとい。
    そもそも、この曲を初めて聞いたとき、猫山さんの絵で脳内再生された自分としてはコミカライズを見てなにこれわたし得!?と本屋できょどりました。
    猫山さんの絵と漫画はちょっとクセがあるので、だめなひとはだめかもしれないので、人選編集は私と同じ趣味だなーきっと。
    1巻のレビューはまた書くとして、この新刊、いよいよ緑の娘こと『ミク』が出てきました。
    かわいく明るく歌が上手、しかも、どうやらボーカロイド設定らしい。
    1巻の頃、あまりにリンとレンの関係性が『今日もみんな~』の双子と雰囲気が似ているので、レンがミクに惚れるという風にどうもっていくのかと思ったら、リンがミクを好きになるというのはなかなかありそうでなかった解釈です。
    ボカロモデルがどろどろ関係にならないので、自分のごひいきのボカロが嫌な役割になることがなく安心して観られる二次創作です。
    カイト兄とリンはまるっきり兄妹で読んでいて微笑ましいし(カイト兄様呼びは萌える)、めーちゃんとルカとレンのやりとりもまたしかり。
    ミクの扱いも、登場シーンが少ない割には『特別な少女』感をしっかりと出し、カイトとやリンとのふれあいはきゅんきゅんします。
    彼女の「特別」が作り手であるらしいのも、結果的に「初音ミク」使いたちに対する一種のサービスになっていると思います。
    気になるっちゃ、気になるのが、猫宮さんの白泉社時代の読者としては、どうしても彼女のオリキャラとそれぞれがかぶるということくらいでしょうか。
    かっこよくて特別な誰もが憧れる完璧な少女=ミク。ほよよんで無垢な少女=リン。彼女を守る一途すぎる少年=レン。
    自分は猫宮さんの白泉社時代が好きだったので、全然オッケーなんですが、これは私のリンレンじゃないーっと思う人も出るかも。
    おそらく次号最終巻なのでしょうが(ギロチンの設計とか・涙)、占い師も双子に情がわいてきたりとか、ミクの設定や1巻にでてきたハクの存在など展開から目が離せません。かなり楽しみです。


    ……それにしても『エデン』どーなったんでしょーね……白泉社と喧嘩したんだろーなーとは思うけど。

全2件中 1 - 2件を表示

猫山宮緒の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×