お金がないっ (13) (バーズコミックス リンクスコレクション)

著者 : 篠崎一夜 香坂透

• 幻冬舎コミックス (2017年3月24日発売)

感想・レビュー・書評

[Kさんの感想 · 2017年6月24日]

▼あらすじ

晴れて心から結ばれた狩納と綾瀬。
しかし身体先行の関係だった二人は､お互い意識しすぎて逆にギクシャクしてしまう毎日で…。

＊＊＊

待ちに待った新刊！相変わらず表紙と口絵が可愛くて癒されます。
前巻でようやく正式にお付き合いを始めた二人ですが、どちらも恋愛初心者な上に性格が真逆&不器用さんなのでなかなかそう上手くはいきません。
カバー裏の「前は初心者でも後ろはベテランドライバー」という久芳弟の台詞が妙にしっくりきて笑いました。なるほど、確かにその通りだ(笑)

そして今回は忘れていた人も多いであろう、綾瀬を売り飛ばした幼馴染の鉄夫が登場します。
クズなイメージの強い鉄夫ですが、話を読むに綾瀬にずっと片思いをしているご様子。
本人はまだ自分の心をかき乱す感情の正体に気が付いてないようですが、鉄夫は好きな子ほど辛く当たってしまうタイプみたいですね。(小学生か笑)
でも、子供の頃の綾瀬と鉄男のエピソードは可愛らしくてほっこりしてしまいました。けちゅおって(笑)

綾瀬と再会した鉄夫は半ば強制的に狩納の事務所で働く事になるんですが、久芳兄がまぁ厳しいの何の(笑)
綾瀬を売り飛ばした張本人という事もあって最初から敵意丸出しで、指導も超スパルタ。そしてなかなかのサド…いや、鬼畜と言うべきか(笑)
でも、綾瀬の前では人が変わったように態度も言動も紳士的になるのでそのギャップが可笑しくて思わず笑ってしまいました。
やっぱり好きだわ〜久芳兄。すごく良いキャラしてると思う(笑)

最後は鉄夫と綾瀬がピンチに陥り、鉄夫に至ってはまた“綾瀬を売れば自分が助かる”という昔と同じ状況に陥るのですが、鉄夫は根は悪いやつでは無さそうなのでおそらく綾瀬を守ってくれるんじゃないかな？と、予想しております。もしくは綾瀬が鉄夫を守るか(笑)
どちらにせよ非常に良いところで本編が終わっているので次巻がとても楽しみです！

因みに本編後に収録されているお話も安定の面白さで、特に付き合ってる感を自らブチ壊しにいく狩納のお話が楽しかったです。
今更清らかなお付き合いをしろというのも無理な話ですが、それでも狩納はああいうところをまず直さないとね(笑)