知識ゼロからのキリスト教絵画入門

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 67
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344902480

作品紹介・あらすじ

聖書の中のどの場面?主題は?技法は?画家は?描かれた意味がわかれば、ヨーロッパ旅行も展覧会も100倍楽しい。

感想・レビュー・書評

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  • 『中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇』(文藝春秋 中野京子著)と同時に2冊を並行して読んだ。
    図書館で次に借りたい方がおらず、年末年始を挟んで1ヶ月間借りることができたので、隅から隅まで熟読した。

    コロナ禍でどこにも出かけられなくなったこの2年間、趣味で西ヨーロッパの歴史(自分の興味のわく地域と年代のみ)を独学しているが、必然的に地理・教会・絵画・世界遺産などについても学ぶことになる。
    すると更には、どうしてもキリスト教や聖書のイロハがわからないとどうにもならなくなってくる。
    この2冊は、そんな私にぴったりの書籍だった。
    (プロテスタントの学校に通っていて毎日礼拝が有り、週1で聖書の授業も有ったが道徳の授業のようなもんで、キリスト教や聖書のイロハなど一切教わったことが無い)

    新型コロナなどという世界中がこんな状況になる以前に、いくつか既に旅行で観てきてしまっていた。
    それと同時に、時間と知識の無さとで、いくつか見逃してきてしまっているとも思われる。
    歴史もキリスト教も全く勉強せずに、知識ゼロの状態で、とてももったいないことをした。
    今となってはそれが本当に悔やまれる。

    コロナ禍でイタリア語の独学もだいぶ頑張ったので、歴史の勉強もしっかり継続していつかまた行けたらいいのだけれど、現実問題なかなか難しいものがある。

  • これはイイわー。なんとなく頭の中のあちこちにバラバラで詰め込まれていたイベントが、「旧約聖書」「新約聖書」を軸に整理され、それぞれの関係者が説明されてて、かつその場面の描かれている作品が紹介されてる。
    メジャーな作品ばかりじゃないけど、それでも旅先の美術館や教会で見た記憶が思いがけなく甦ったり、「あー、そういうことだったの」とかって今更ながら意味や位置付けが了解できたりして、楽しめた。

    「三位一体」も「ピエタ」も、聖書に記述のない概念だったとはビックリ。

  •  さんざん類書を読んできたが、性懲りもなく借りてしまう。
     59頁、ロレンツォ・ロット「受胎告知」は、岡田温司『天使とは何か』の口絵で知っていても、あらためて面白い。天使も猫もマリアも可愛い。
     旧約・新約、いずれも絵心をくすぐるモチーフに充ち満ちていてうらやましい。仏教で類書を編むとする。曼荼羅みたいな絵が並びそうだ。日本神話はどうか。青木繁の油絵しか思いつかない。

  • こっちの方が解りやすいけど、前の本のほうがポップですきだなぁ。一回で全部覚えられないからまた借りよう。

  • 西洋絵画に書かれている、主題とは一見何の関係もなさそうな小物たちに、何かを象徴する意味があると知って興味をもった。
    元をたどればきっとキリスト教絵画にルーツがあるだろうとこの本を読んだ。キリスト教のさまざまなエピソードをあらためて知るとともに、アトリビュートについてその一端を知ることができ大変参考になった。
    絵画が小さくて細かいところが見えにくいのが残念。
    美術館に行く楽しみが一つ増えた。

  • 非常に分かりやすかったが、反面得られるものも少なくなってしまったように感じた。個人的にはアトリビュートだけでも、各テーマに関して固定枠として明示してもらえればよかったなと感じた。

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著者プロフィール

池上 英洋(いけがみ・ひでひろ):1967年、広島県生まれ。東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。現在、東京造形大学教授。専門はイタリアンルネサンスを中心とする西洋美術史、文化史。『レオナルド・ダ・ヴィンチ―生涯と芸術のすべて』(筑摩書房)で第4回フォスコ・マライーニ賞を受賞、2007年に開催された「レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の実像」では日本側の監修者となった。『錬金術の歴史』(創元社)、『「失われた名画」の展覧会』(大和書房)、『西洋美術史入門』、『西洋美術史入門〈実践編〉』、『死と復活――「狂気の母」の図像から読むキリスト教』(筑摩書房)、『レオナルド・ダ・ヴィンチの世界』(東京堂出版)など著書多数。


「2024年 『パリ 華の都の物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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