佐々木常夫氏が共著されていたため、手に取る。
佐々木常夫氏が著された部分は他の著書の復習といった感じ(ほぼ全て読んでいるので)。
残念ながら内容に目新しいものは無かったものの、著者はいずれもビジネスマンとして成功された方々なので説得力はある。特にアキンドすしろーの加藤専務は自分と同じ年。行動力に脱帽した。上工程と下工程がある点も、自分が所属している企業(ゼネコン)と重なる部分だった。
以下、エッセンスをコピペ
①星野佳路(株式会社星野リゾート代表取締役社長)
リーダーにとってもっとも大切なのは、
自分ひとりの創造力ではない。
率いるチームのメンバーが持つ創造力を
最大限に発揮させる「チーム創造力」を育てること。
そのためにはまず、メンバー全員が
自由に発言できるチームをつくらねばならない。
やりたいことを躊躇なく言い合い、
議論を深め、何がベストかを検討する。
そしてリーダーは決断を下し、責任を負う。
自由だが、徹底した実力主義を貫くことが、
斬新なアイデアを提供するために欠かせないのだ。
②高田明(株式会社ジャパネットたかた代表取締役)
わかりやすい言葉をつかう、
論理的に組み立て、落ち着いて話す……
人に何か伝えるうえで欠かせない技術だ。
しかし技術があっても説得力は生まれない。
「あなたが言うのだから私はやります」
語られる言葉で、人が動く。
これがリーダーに必要な説得力。
心が動かなければ人は行動に移さない。
語られる言葉には「感動」が必要。
そのためにはまず自分が本気で感動し、
余すところなく言葉に直すことだ。
③高原豪久(ユニ・チャーム株式会社代表取締役社長執行役員)
組織はひとりの能力や成果で動いているわけではない
メンバー全員のベクトルを
共通の的に合わせ、行動することで力が発揮される。
そのためにリーダーは部下を、自律して考え、
行動できる人間に育てなければならない。
まず、部下の行動を革新させる正しいしくみをつくる。
しくみが定着し、行動がかわれば、意識もかわる。
成長したメンバーが自発的に行動すると、
お互いの知恵が共鳴し、共振する。
現場の知恵を経営に生かすことが「共振の経営」だ。
④加藤智治(株式会社あきんどスシロー取締役専務執行役員)
ビジネスにおいて問題がないときなどない。
トラブル処理こそがリーダーの仕事だ。
問題解決にはロジカルシンキングで
答えを導き出す……もちろん大事な作業だ。
しかし、答えを実行し、成果につなげ、
本来の姿に整えていかなければならない。
能書きの上工程と泥臭い実務の下工程が
合わさってはじめて問題解決力と呼べる。
問題の陰にいるのはつねに人間だ。
リーダーはロジックをストーリーに練り込み、
人を動かすことができるかどうかが勝負である。
⑤佐々木常夫(株式会社東レ経営研究所特別顧問)
リーダーとは、人間力がある人、
簡単に言えば、
仕事を通じて人に勇気と希望を与えられる人のことだ。
その資質は、日に見えない、計測不可能なもの。
リーダーであるかどうかを決めるのは本人ではない。
まわりの人が認めたとき、その人はリーダーたりうる。
人間力は努力で手に入るものではない。
目の前の出来事を真摯に受け止め、
全力で取り組んだときに、はじめて身につく。
その人の生き方によって磨かれるのである。