アイアムハウス

  • 幻冬舎メディアコンサルティング (2024年9月30日発売)
4.04
  • (155)
  • (101)
  • (75)
  • (26)
  • (4)
本棚登録 : 1825
感想 : 89
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (268ページ) / ISBN・EAN: 9784344949225

作品紹介・あらすじ

家族を繋ぎとめていたものは
絆かそれとも呪縛か

世界遺産・藤湖のまわりを囲むようにそびえ立つ、静謐な佇まいの十燈荘。
晩秋、秋吉一家がそれぞれの“趣味”にまつわる形で惨殺され、息子・春樹だけが一命を取り留めた。
静岡県警の深瀬が捜査を進めると、住民たちの微妙な距離感、土地独特のルールが浮かび上がる。
そして実は深瀬は、16年前の「十燈荘妊婦連続殺人事件」にも関わっていて――。
犯人は一体誰か。なぜ秋吉家が犠牲となったのか。春樹だけが生き残った意味とは。
結末に驚愕必至のミステリー傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 静岡県藤市十燈荘で猟奇殺人と思われる一家惨殺事件が起きます。
    一家の父親で42歳の銀行員秋吉航季はゴルフボールを喉に詰め込まれたことによる窒息死。
    母親の花屋に勤める夏美は冷蔵庫の中に入れられて凍死。
    双子の兄妹の15歳の冬加は浴槽で溺死。
    双子の長男春樹はゲームのコードで首を絞められますが一命をとりとめ意識不明。

    第一発見者は夏美の勤める藤フラワーガーデンの店長の堀田まひる。

    この事件の担当刑事は静岡県警の深瀬肇。

    藤市は人口十万人で十燈荘は200世帯でセレブの住む町です。
    父の航季は藤市出身で一度東京に出て横浜出身の夏美を連れて戻ってきます。
    冬加はヴァイオリンを習っていて、学級委員をしていました。
    春樹は以前は医師を目指していましたが今は引きこもりで家でゲームをしていました。
    しかし春樹にはチャットで語り合っているhouseという人物がいました。
    houseとは誰なのか…。
    そして犯人は一体誰なのか…。

    刑事の深瀬は殺害状況があまりにも猟奇的なので怨恨による殺人ではないかと考えますが。

    また十燈荘では十六年前に十燈荘妊婦連続殺人事件が起きていて被疑者死亡という解決を迎えていますが。
    その事件を担当していた深瀬はこの二つの事件が繋がっていると直感します。
    また深瀬と相棒になった刑事は必ず殉職してしまうということも起こっていました。
    深瀬は言います。
    「あの町は何かおかしい。全員が何かを隠している」。





    作者の由野寿和さんの作品を拝読したのは二作目です。
    凄く面白かったです。
    怪しい人物がうじゃうじゃ出てくるのですが裏の裏がどんどん展開していってページをめくる手が止まりませんでした。
    ただの猟奇的犯罪の解決だけではなく、最後の謎が解けたラストシーンでは感涙しそうになりました。

    この作家さんはブクログで読んでらっしゃる方、あまりいないですけど、もっと読まれてもいい作家さんだと思います。
    B級グルメを堪能させていただいたような感じでした。

  • 昨年から気になっていた一冊
    ブクログの評価も高く読んでみたいとな思ってました
    けど、うちの図書館にはなかなか入らず昨年末にリクエストして手に取りました


    猟奇的で残忍な一家殺害事件が起き、息子だけ一命を取り留めるという内容なんですが、、、

    期待してたのとはちょっと違ったかな
    (;一_一)



    以下は個人的な感想です

    ・ドキドキワクワクする設定なのに何だか文章が軽い感じがする

    ・真相に近づくにつれて、何か次から次へあとからいろいろと付足してる感じがする

    ・刑事の能力いるんかーーい!?
    刑事のひとりが、"家"から語りかけてくる声が聞こえるという能力があるんです
    (実際は幻聴ですが)
    けど、その能力を事件解決にガツンと利用するわけでもないので、その能力(幻聴)の設定はいるの?って思っちゃいます…w


    期待していた作品だけに個人的にはちょっと残念でしたが、作者さんはまだ若くて本作が2作目みたいです(たぶん)
    今後に期待したいです

    上から目線で失礼しましたm(_ _)m

    • かなさん
      えっ??
      逃れられませんよぉ〜!
      だって、クズアベンチャーズの最高顧問なんですから♪
      今年も飛ばし続けてくださいっヽ(=´▽`=)ノ
      えっ??
      逃れられませんよぉ〜!
      だって、クズアベンチャーズの最高顧問なんですから♪
      今年も飛ばし続けてくださいっヽ(=´▽`=)ノ
      2025/01/06
    • 1Q84O1さん
      (-.-;)ギクッ
      じゃあ、今年は爽やかなクズでも発掘してみましょうかw
      どんなジャンルだろう…
      (-.-;)ギクッ
      じゃあ、今年は爽やかなクズでも発掘してみましょうかw
      どんなジャンルだろう…
      2025/01/06
    • ultraman719さん
      そんな爽やかに、こだわらんでも…
      正真正銘のクズでええのに…
      そんな爽やかに、こだわらんでも…
      正真正銘のクズでええのに…
      2025/01/06
  • ミステリーとしてしっかり作り込まれており、伏線回収も面白くとても楽しめた作品だったかなと思います。

    以下あらすじです。(Amazonより引用)
    世界遺産・藤湖のまわりを囲むようにそびえ立つ、静謐な佇まいの十燈荘。
    晩秋、秋吉一家がそれぞれの“趣味”にまつわる形で惨殺され、息子・春樹だけが一命を取り留めた。
    静岡県警の深瀬が捜査を進めると、住民たちの微妙な距離感、土地独特のルールが浮かび上がる。
    そして実は深瀬は、16年前の「十燈荘妊婦連続殺人事件」にも関わっていて――。
    犯人は一体誰か。なぜ秋吉家が犠牲となったのか。春樹だけが生き残った意味とは。

    本作の序盤で主人公の有能さが早々にわかるため、ストーリーが主人公ベースで進められるのだなと、すぐに展開の予想がついた分、ストーリーを追いやすかった印象があります。また、主人公の過去やスキル等もユニークでキャラ立ちも良く、全てが平均点以上を出していた作品であると感じました。

  • 世界遺産・藤湖のまわりを囲むように立つ、静謐な佇まいの十燈荘で起きた、残忍な一家殺人事件。
    秋吉一家がそれぞれの趣味にまつわる形で惨殺され、息子・春樹だけが一命を取り留めた。
    静岡県警の深瀬が誰も寄せつけずにひとりで捜査を進める。
    住民たちの微妙な距離感と土地独特のルールが浮かびあがり、16年前の「十燈荘妊婦連続殺人事件」とも関連があるのか…
    深瀬は過去の事件とどこまで関わっているのか…。

    気になるところが多すぎて時間を忘れて一気読みするが、警察関係者の人物が多いと感じた割には過去の事件との関連がさらりとしたものだったように思った。





  • 面白くないワケじゃない。
    誰が犯人なんだろうと気になるし、十燈荘という町の冷ややかさというか、不穏な感じの設定も気になるしどんどん読み進められるんだけど、なんだか唐突な展開というか、サイコパスというかなんというか。

  • あまり期待してなくて、積読していたけど読みはじめたら設定が面白くて一気読みしました。
    ミステリー作品が大好きな作家さんが、色々設定を考えて書いただろうなと思った。

     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ●設定
    ①外界と遮断された町
    閑静な別荘地域のような十燈荘(じゅっとうそう)
    世界遺産・藤湖のまわりにそびえ立つ町。
    藤湖トンネル以外は外(市外)へ繋がらない道。
    ⇒通称、神の道。

    ②一家猟奇的殺人
    それぞれが異なった殺害方法。
    以前にも、この町では連続殺人があった。
    なのに、
    住むのが憧れの町。選ばれた人しか住めない。
    禁足地のような神に近い町。

    ③死神と呼ばれる刑事
    曰く付きの偏屈刑事。過去の事件で相棒をなくし、単独行動を主としている。
    家の声が聞こえるや、精神内科に通う。
    十燈荘には過去の因縁がある。

    -------------

    ●手順としては、
    殺人事件が起こり、捜査が始まってから時間ごとに刑事目線で追っていくストーリー。
    経過時間が記されていたり、登場人物もある程度限られているので分かりやすいし、続きが気になって読みたくなる。
    (事件当日→翌日で解決している)

    被害者や、証言者の誰と誰が過去に関係していたか、事実を解いていく。最後の方は情報が混雑しすぎて一回じゃ理解できなかったので、結論がわかった上でもう一度読み返した。

    人が住んじゃいけない町ということだろうか?

  • オカルト、洗脳、ミステリー。色々な要素を詰め込んだサービス感のある作品。ところどころ、それは、無理じゃないかな?ってところもあったし、いきなり明かされる真実に納得いかない部分もあったけれど、スピード感満載でラストまで突っ走る感じは良かった。

  • 世界遺産・藤湖を見下ろす高級住宅街•十燈荘(じゅっとうそう)で一家三人(夫婦と娘)が惨殺された。一命を取り留めた息子は意識不明の重体。十燈荘 は、16年前にも妊婦の連続殺人が起こったいわくつきの土地。その際、相棒の刑事を失った静岡県警刑事の深瀬らが捜査を進める中で、殺害された一家と周囲の人々の複雑な人間関係や土地独特のルールが浮かび上がる…

    終盤に予想外の展開が待ち受けるが、多重解決をやりたいがために無理やりひねくり回したようなプロットで、求心力が弱い。数々の“意外な事実“についても、伏線が皆無に等しいので納得感が低い。警察側の視点がコロコロ変わるので、誰がどの事実を掴んでいるのかしばし混乱。捜査情報を安易に第三者に漏らす刑事の立ち居振る舞いしかり、突如豹変する○イコな犯人しかり、現実味がなさ過ぎてストーリーに入り込めないまま2時間ドラマのごとくバタバタ収束した感じ。それにしても自治会費10万円て!(o_o)

    また、本書及び本作者の作品のみを本棚登録した“サクラ”が疑われる高評価レビューが散見されるのは残念。

  • 締めくくり方は好きだった。
    ボリュームも軽いし難しい言葉も出てこないし、ライトに読めたが、
    でも全体的になんというか、物足りなさを感じてしまって…

    概要としては
    美しい湖から程近い、高級住宅街の一軒家に住む一家が惨殺される。なにやらこの高級住宅街は全体的に異様な雰囲気…
    みたいな感じで、
    なんかジョジョスピンオフの、『岸辺露伴は動かない』にありそうな設定だなぁと思って読んでいた。

    犯人の動機が結局よく分かんなくて共感できないのと、
    登場人物がみんな、調べたらすぐわかる嘘付き過ぎなのと、
    犯人逮捕〜!みたいな大サビのシーンが色々詰め込みすぎてつまんない時のコナンみたいだったので、
    個人的にはあまり刺さらなかった。

  • 高級住宅地に住む一家が惨殺された事件を刑事の目線から追うミステリー
    封鎖されたのは最後だけだからクローズドサークルではないのだけど、高級住宅地の排他的な雰囲気からかどこかクローズドっぽい

    刑事目線の話だからなのか、掴んだ事実が並べられている印象が強く、その事件に関わる人の感情とか動機とかが少ない
    人間の匂いがしないために、ずっとセピア色の映像を見ているような感じだった

全89件中 1 - 10件を表示

由野寿和の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×