スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 (幻冬舎新書 か 1-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980037

感想・レビュー・書評

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  • スピリチュアルに対する批判、もっとスパッと厳しく言い切ってほしいところではあるが、香山さんもtvによくでておられる有名人だし、かなり遠慮がちなのは仕方ないのかなぁと思う。
    ともかく言いたいことを当たり障りない範囲で書きましたというところでしょうか。スピリチュアルに嵌っている人には是非読んでいただきたい。
    ブームが下火になった今なら冷静に読めるのではないでしょうか。(^_^)

  • 2006年に精神科医の香山リカが書いた最近の日本のスピリチュアル・ブームの現況を解説した一冊。江原啓介をスピリチュアル界の代表的存在として取り上げ、精神的・霊的に飢えた日本人、特に日本人女性の「自己主義」「自己肯定」への渇望に対するヒーラーとしての位置づけを分析的に紹介している。基本的に信仰をもたない日本人は、現代のように極めて不確実、不安な時代を迎えると、「何のために生まれ、何のために生きるのか」といった根源的な問題への解をヒーラーたちの語る「前世」「霊」「波動」に求めるようになる。マーケッターである小生は、この本をマーケティングの見地から読んだが、マーケティングのテキストとしても使用に耐えうる良著であると判断した。マーケティングの仕事に携わる人は本書を読んでおくべきだろう。

  • スピリチュアルにハマる人の心理がわかるようでわからなくて、気になっていたので読みました。
    無宗教のこの国では、救いを求めて利己的なスピリチュアル思考が流行するというのが非常に納得がいった。
    江原さんが真に伝えたいことには耳を傾けてもらえないというのは少し切ないけど、スピリチュアルはあくまで信仰ではなく消費ということなんだろうな。

  • 著者はどちらかといえばスピリチュアルに否定的だが、どんな方法であっても苦しんでいる人が楽になるのならいいと思う。

  •  大人気の精神科医が「スピリチュアル」について論じた本。中立の立場ではなくて、スピリチュアルに批判的。特に江原啓之については、遠まわしに「詐欺師」と言っているのではないかと感じるほど。
     それはともかく、著者の考える「スピリチュアルと宗教の違い」には凄く納得出来た。スピリチュアルを否定するつもりはないけど、その影響力は個人の中に留まり、世界平和なんかに貢献することはないと思う。

  • 面白かったですよぉ〜〜。スピリチュアルと宗教(もしくはカルト)の違いは前者が「我が身の幸福」を願い、後者は「人々の幸福」を願うということ。リカさん、鋭い!と思いました。しかも、スピリチュアルを容認する人は、幸福になるためには人ではなく自分に要因を求め、しかも、「あなたはそのままでいいのよ」と言われることを一番望んでいる、とまで喝破。なるほどね、と深く頷いてしまいましたよ。私自身、目に見えない世界を全否定するものではありませんが、でも、ハマるか、と言えば、そうはならないだろうな、と・・・。

  • 私は後者です
    圧倒的に後者の立場です

    だからこの本を手にとって読んだのでしょう

    オーラとか
    前世とか
    来世とか
    うんぬんかんぬん
    信じません

    目に見えるものしかなかなか信じない私は
    今この世の中のマイノリティなのかしら

    だってよくパワーストーンとか手首につけてる人よく見るもの


    この本によると
    ハマる人というのは
    「大切なのは真偽ではない。
     それが自分に望ましい心理的影響を与えるかどうかが大事なのだ」と。

    つまり
    スピリチュアルな助言は
    たとえ真偽はどうであれ自分の心が豊かになり、いい影響を受けるならば
    それでいいじゃない
    ということ。

    ま、
    それを言ってしまえばすべて終わりなんですけどね
    なんだって
    自分の心にいい影響力を与えるものならばいいじゃないと。
    だったら麻薬でもたばこでもなんでもいいじゃないかと
    そういう結論になりますよ。


    ちなみに
    筆者の香山氏はもちろん後者の意見寄り

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「すべて終わりなんですけどね」
      占いみたいなモンですね。
      きっと世の中の仕組みから逃れる方法が、スピリチュアルにしか求められなかったので...
      「すべて終わりなんですけどね」
      占いみたいなモンですね。
      きっと世の中の仕組みから逃れる方法が、スピリチュアルにしか求められなかったのでしょう、、、そう思うと何だか可哀相な気がする。。。
      2014/03/27
  • 日本のスピリチュアルブームの実態。サラッと読める

  • ☆YouTube かつて神職・オペラ歌手・イギリス留学(霊媒師の英語スピリチュアルカウンセラー)・27時間テレビのドッキリで経営難ではないこと見抜けず・2006年オーラの泉死んだ父(母の再婚)矛盾したカウンセリング・テレビからは消えたが雑誌、ラジオは継続中

    小学校・大学でアンケート 生物が生き返ることがあると思うか?生まれ変わり前世を信じるか?→信じる人多数
    ☆AED蘇生と勘違いしないように!自分は絶対に否定すること

    2000年代児童殺害事件、同級生殺害事件 死の世界観 リング・らせん
    高齢化、核家族化、子供が死と触れる機会が減っている。大人たちが意識的に死の教育をしないと大変な社会になる。生死の区別→他殺、自殺が横行する社会

    生き返ったんです!輪廻転生 波動

    明治43年千里眼透視能力マスコミに紹介 千里眼事件の悲劇
    学問的正当性なし 死後の存在が世界を実現すると言えばとんでも学者とみなされる
    市場主義、規制緩和、少子化、学生数減少 大学教員は世俗の流れとは関係なく学問的真理を追求する状況、象牙の塔にいる余裕なし→ちょっとスピリチュアルな事を言う教授が人気

    バブル崩壊、阪神大震災、オウム事件の影響が緩んだ後、2002年フジテレビ天国からの手紙、2005年4月オーラの泉
    霊→オーラに言い換え 子供時代、クラスメートから立ち上る色のオーラで黒板が見えない☆ギャグだろう!
    エハラー→人気女性作家が絶賛(大学教授の絶賛より効果がある) 女性誌でお悩み相談

    二者択一思考 小泉郵政選挙、ブッシュのテロリストか味方か!
    真理にこだわる人は心が狭い
    脳トレブーム→ハッピーになれるなら騙されてもいい・損する人いない☆美容食品のプラシーボ効果 嫌なことを切り離す知恵

    バーナム効果(☆誰にでも当てはまる事柄がある・ネ〇さんが言いそう・YouTube小説ブラッドタイプを紹介・面白そう)→曖昧なことが自分に当てはまると認識してしまう

    小泉首相を支持した心理→オーラ、丁寧な対応、ワクワク、感動(接した市民が言う意見)

    靖国問題 江原氏にインタビューしては?→霊とかオーラとか言ってる人を出したら番組の信憑性を疑われるテレビ局の本音
    識者、政治家の議論「首相が参拝して英霊は喜ばない」「永久戦犯も分祀を望んでいるはず」→霊が喜ぶか否かを基準にするおかしさ→スピリチュアルな事とは切り離して議論すべき

    ☆バーナム効果のwiki・ 5の性的適正は問題を引き起こすは日本では紹介されず
    You have a great need for other people to like and admire you.
    You have a tendency to be critical of yourself.
    You have a great deal of unused capacity which you have not turned to your advantage. 生かし切れていいない才能を持っている
    While you have some personality weaknesses, you are generally able to compensate for them.
    Your sexual adjustment has presented problems for you.
    Disciplined and self-controlled outside, you tend to be worrisome and insecure inside. 内心ではくよくよ心配する
    At times you have serious doubts as to whether you have made the right decision or done the right thing.
    You prefer a certain amount of change and variety and become dissatisfied when hemmed in by restrictions and limitations. 制約や限界に直面した時
    You pride yourself as an independent thinker and do not accept others' statements without satisfactory proof. 十分な根拠もない他人の意見
    You have found it unwise to be too frank in revealing yourself to others.
    At times you are extroverted, affable, sociable, while at other times you are introverted, wary, reserved. 外交的社交的で愛想がよい
    Some of your aspirations tend to be pretty unrealistic.
    Security is one of your major goals in life.

  • 図書館で借りて読み中。
    まだ序章しか読んでいないが、「精神科にきて自分の前世を診てくれと言ってきてしかも一度きりではなく通ってきている女性」の話は、数珠でもなんでも勝手に買ったりどうぞってスタンスとのことだが、知能検査なりなんらかの精神的な病気の可能性は疑わなかったのかと素人ながら思いましたね・・・。

    前世とか輪廻転生とか、カルマとか、サクっと信じられる人いいなぁ。(自分が経験したこと・見たことしか基本「在る」と言えない・言いたくないので)

  • 人それぞれ

  • この本によると、大学生とか著名な学者さんや経営者の人の中にもスピリチュアル的なことを肯定する人がいるのは意外だった。でも僕も占いとかを気にして、自分の生活を左右しちゃってる部分がある気がするなぁ。

  • 精神科医の香山リカが、出版当時世間をにぎわせていたスピリチュアル・ブームにちくりと苦言を呈した本です。

    佳川奈未らのあからさまな現世利益志向や、稲盛和夫らのビジネス界にはびこるスピリチュアル的言説をとりあげ、さらに村上和雄や飯田史彦らのアカデミズムにおけるスピリチュアルへの接近などにも触れています。

    その上で、スピリチュアル・ブームの最大の立役者である江原啓之がとりあげられます。そこでは、ブームを作り出した江原本人が、彼の声に耳を傾ける人びとの現世利益志向に行きづまりを感じているのではないか、という見立てが示されています。

    「トンデモ」批判というアプローチではなく、ブームに加わった人びとの社会心理学的な問題に迫るというアプローチが取られているのですが、どこか第三者的な感想を記しているにすぎないのではないか、と思えてしまいます。

  • おれハマらない人、よめハマる人。
    結局そのなぜ違いが生まれてくるのかはよくわからなかったが、とりあえず「バーナム効果」という言葉を覚えた。これからいろいろ調べてみよう。

  •  
    ── 香山 リカ《スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 200611‥ 幻冬舎新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4344980034
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=89338&pg=20151127
     
    (20151129)
     

  • 私は完全ではないけれど、スピリチュアルを信じている人間です。人生、性格、出来事は、スピリチュアル的な事柄によって、決定されている気がします。
    香山さんは、信じておられないようですが、私は「科学では証明できない何か、事象がある。」と信じています。
    私はスピリチュアルに飯田史彦さんの本から興味を持ちましたが、学者が言うから、スピリチュアルではなく、学者でもスピリチュアルに傾倒する、と考える方が正しいと思います。
    香山さんは、今は信じてないけれど、スピリチュアルを感じることがあれば、多分信じると思います。

  • タイトルからしてブームに乗っかった感がある。
    心理学や精神医学の観点からの考察のなのかと思っていたけど、
    ほとんど自分の印象に依拠した感情論に近いと思う。
    専門書と言うより、肩書きを持っている人の書いたエッセイ。
    せいぜい肩の凝らない読み物程度。
    基本的に他書からの引用、孫引きに対してコメントをつけるという程度で
    作者自身の主張も、あまり見えない。
    実地で集めたデータもほとんど無いし、出てくるのも自分の受け持ちの学生の
    アンケート程度なのでデータとしては極めて貧弱。
    データに乏しい、権威の衣を借りた商法を批判しているけど、
    この本自体が精神科医が書いたという肩書きに依って立っている。
    誰でも書ける程度の内容で「精神科医が書いた」という肩書きがなければ、
    本にすらならない。

    『と学会』ほど、その手の本を読み込んでいるわけでもなく、
    幾つかサラッと読み流して感想を書いてみましたという感じ。
    その分偏りはない気はするけど。
    タイトルのハマる人と、ハマらない人の明確な定義も見えないし。
    要約すれば、人は信じたいものだけ信じるという話だと思う。

  • 香山リカがスピリチュアルについて、それを提供する側とされる側を分析した本。香山リカ自体が、得体の知れない心理学者で胡散臭いわけだが、引用する文献や作品に首をひねる箇所は多々あったが、総じて割とまともなことを言っている。特に、スピリチュアル界で影響力のある江原さん(確かに彼は悪人には見えないわけだが)が、まともに政治的な社会的な発言をしても、誰も見向きもされず、相変わらず女性から色恋ごとしか聞いてもらえない、というところは確かになるほどなと思った。

  •  高校時代の友人が突然「私にはオーラが見える」と言い出した。友人であるがよく分からない人だったから、私はすごく懐疑的になる一方、共通の友人はすんなり信じてしまったようだ。その違いは、どこにあるのか。この本を読めばわかるかも知れない。そんな期待を胸に手に取った本である。

     様々な文献から引用しつつ、議論を発展させており飽きずに読むことができた。

  • 何だかさらっと読めた。香山先生の書き方のせいかも。要点をわかりやすく言ってくれる。

    そんなにヘビーな内容ではないと私は感じた。
    ただ、いろいろ信じたい人には酷なのかもしれない…。まぁそういう人はこういった本を手に取らないのだろうけど。

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著者プロフィール

たくましいリベラルとして、右傾化する政治状況から現代社会の病理まで、メスをふるう行動派知識人。1960年生まれ。精神科医。立教大学現代心理学部教授。『若者の法則』『ぷちナショナリズム症候群 若者たちのニッポン主義』『生きてるだけでいいんです。』『弱者はもう救われないのか』『「悩み」の正体』『リベラルじゃダメですか?』ほか、著書多数。

「2017年 『憲法の裏側 明日の日本は……』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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