鬱の力 (幻冬舎新書 い 5-1)

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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980877

感想・レビュー・書評

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  • 豊かな視点からの「鬱」「統合失調症」などについての考察を、対談という形で示した本。斬新で画期的な、読んで力が湧いてくる本でした。

  • “流行りの鬱”とは違う、心のどこかで知っていることについて、極端でも婉曲でもない言葉で語られている。

  • うつ病と感情の鬱は違い、感情の鬱は悪いものではない。また、日本は躁から鬱の時代になっていく。というものだった。

    感想
    対話形式なので、話題がいろんな所にとんでいた気がする。メンタルヘルスケアの講演の成果があがらなくて、著者の五木さんに講演を頼む業界が、1銀行、金融関係 2IT情報関係 3病院、医師関係らしい。これは、市場原理のかなかにあるもの、情報の先端にあるところ、あと医療というのが、今の時代をわかりやすく反映してるものなのかなぁと思った。

    しかし教員など教育関係は入らないんだなぁと疑問におもった。業界がお金ないからだろうか。

  • 躁状態の国民が軍を支持した、期待した。
    今は鬱の時代。
    鬱的な気分とうつ病は違う。
    山を下る、ブレーキを掛ける時の心地よさ、文明の成熟。

    親鸞とか道元、読んでみよう。

  • 確かに、昨今は「鬱(病)」の認定ハードルが低くなったように感じる。
    色々なひとのブログ等を読んでも、この言葉が当たり前に使われる。
    なるほど納得、国民総鬱病時代といわれることはある。
    ※ ヒーリングCDの裏面に書かれていた衝撃のお言葉。ヒーリングなのに。

    鬱は、元々外向的に発散されるエネルギーが内向的に吹き溜まっている状態のことも指すらしい。高校の保健授業で習った「軽度の鬱もしくはフラストレーションだったら、運動することで発散させられる」こととつながる気がする。どうしても「鬱」と聞くと、意欲低下厭世感自滅願望で、エネルギー枯渇のイメージが浮かんでしまうけれど、エネルギーのベクトルの向きによる「鬱」もあると思うと、鬱も捨てたものじゃないと思えるから不思議。

    ただ、私論なのだけど、
    「鬱」ということばには、ひとを迷わせたり惑わせたりする力があるから、
    無闇に口外したり使用するのは避けたい。

  • 鬱と操という視点から時代を見るのは斬新だなあ。鬱的なものにはそれなりの良さがある。

  • 鬱を前向きにとらえること、自分も鬱病と診断されそれ故か心に残る対談でした。
    宗教的な観点から政治・経済の分野まで話が伸び、精神科や心療内科の現状も見えてよかった。

    鬱の時代、どう生きるか。
    考えて対応した生き方をしたいなと思う。

  • 鬱というものがマイナス面だけではなく、プラス面があることを教えてくれる内容。香山リカの精神科医としての知識、経験と五木寛之の歴史観などがうまくミックスされていておもしろかった。

  • 今の世の中、少し鬱になるのは普通のこと。という話。
    「この文化は鬱、これは躁…」っていう例えに笑いました。

    【X】

  • あらゆるものは変化していく、常なるものはない、という決然たる確信は、そのとおりだなと思うんです。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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