凡人として生きるということ (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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レビュー : 134
  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980891

作品紹介・あらすじ

世の中は95%の凡人と5%の支配層で構成されている。が、5%のために世の中はあるわけではない。平凡な人々の日々の営みが社会であり経済なのだ。しかし、その社会には支配層が流す「若さこそ価値がある」「友情は無欲なものだ」といったさまざまな"嘘"が"常識"としてまかり通っている。嘘を見抜けるかどうかで僕たちは自由な凡人にも不自由な凡人にもなる。自由な凡人人生が最も幸福で刺激的だと知る、押井哲学の真髄。

感想・レビュー・書評

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  • もうひたすら、テーマをもて!!という主張。
    生きろ!テーマをもて!そのテーマにむかってだけひたすらやれ!それ以外はどーでもいーんだ!!!という内容。

    私は「テーマもないのに人と関われない」派だけど「テーマを決めるのは怖い」で今まで人生やってきて30歳になり、まあはっきりいってしまえば人生から他人から逃げまくってここまで孤独にやってきたら、マジで人生の袋小路に追いやられたみたいな感じに今なってるので、めっちゃ響く。

  • 私は、友達に飲み会に誘われたとき、迷うことなく参加するタイプではない。旅行にいくときにも、躊躇することが多い。その時の理由は、翌日が仕事だから、お金がかかるから、得るものがない、無駄、めんどくさい、などである。これは、飲み会や旅行に限ったことではなくて、他のあらゆることにおいて、私の思考の根にあり、何かするときに阻むものである。何でも論理的な損得勘定で考えると、何もしないことが失敗のリスクもく得だという結論になる。
    しかし、躊躇し断って、なにもしないでいると、しばしば後悔するものである

    その意味で、本書でもっとも重要な点は、以下の部分である。

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    もう一度時間を戻そう。家路を急ぐあなたの足元で、小さな生き物がくんくんと鼻を鳴らしながら、あなたの温もりを求めている。あなたはその時、躊躇なく子犬を抱き上げる。両の手のひらを通じて、小さな生き物の体温と鼓動が伝わってくるはずだ。

    そのほのかな温もりは、犬なんか飼えないと抱き上げなかった、先ほどのあなたには得ることができなかった感動だ。この感動を得ることが、人生を生きる最大の目標であり、収穫である。

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    この一文は、私にとって、本書の核心である。子犬は、もちろん例え話であるが、人や旅や趣味、何か自分が好きなもの、やりたいことに置き換えることで、その意味はとても深いものとなる。

  •  先日読んだ『他力本願』とほぼ同時期に刊行された、“押井流人生論”の書。
     『他力本願』は押井ファンでない人が読んでもあまり意味のない本だが、こちらはもう少し一般向け。押井作品に触れたことがない人が読んでも、「へえ、わりといいこと言うじゃん」と思えるだろう。

     「若さに価値などない」「無償の友情など存在しない」というふうに、世に浸透して常識となった「幻想」に冷水を浴びせかける箇所が随所にあって、そこが痛快。
     
     とはいえ、世の中を斜めに見るニヒリズムの書というわけではない。「王様は裸だ」と喝破したうえで、「では、裸の王様はどのように身を処すべきか?」を熱く語る書なのである。

     世の99%以上の人は凡人であり、あなたも私も凡人でしかない。しかし、凡人には凡人なりの幸福で自由な生き方がある。「若さには無限の可能性がある」といったタテマエを捨て去ったうえで、ほんとうに自由な生き方、無限ならぬ「有限の可能性」を切り開くコツを、押井は説いている。

      どちらかといえば若者に向けて発せられたメッセージが多い本で、私のようなオジサンが読むと鼻白んでしまうくだりも多い。
     しかし若者が読めば、心に刺さって行動の起爆剤となる言葉がたくさんあると思う。

  • 早くオヤジになりたい。
    オトナになるのとは楽しいこと。学生のころが人生で一番楽しいのだったら年を取る意味がないということを教えてくれた。面白かった!

  • アニメ映画の監督の人らしい。タイトルが本の内容と少しずれている気がした。

  • 2013年5冊目。


    「スカイ・クロラ」などを手がけた押井守監督のエッセー。
    タイトルにひかれて購入。

    「若者に必要なのは、『自分はまだ何物でもない凡人』だと悟ること」と語る。
    そんな著者の言う凡人としての生き方は、次の2つに集約されると思う。

    ■「美学」と「情熱」を持って闘い続ける
    ■極端ではなく、中庸の姿勢をとる

    「自由」「文明化された本能」「コミュニケーション」など、
    多彩なテーマと共に語られている分、
    ちょっと1冊の本としてのまとまりには欠けた気がする。

  • 押井本を読むとなんかやる気になるというか感化される。

  •  なんであんなジャーゴンにまみれた衒学的で嫌みな映画を撮る人が、こんな当たり障りのない自己啓発本を書かなきゃいけないんだろうと思った。社会評論でもなんでもない。ただの内容の薄いエッセイじゃないか。
     まあ、でもよく考えると押井守の映画も同じようなものなのかもしれない。ひねくれてるようで、そんな当たり前のことをくそ真面目に言う必要があるのか、と思う瞬間がある。書籍という形態をとったために、その部分が露骨に表面にでてしまったのだろう。
     一応評価できる点があるとすれば、世俗的な語り口を利用したことだと思う。家族のために仕事に打ち込む(仕事しかやることのない)親父や新しい物事に果敢に挑戦して行く健全な若者を評価し、自分もそのように生きてきたとうそぶきながら、ロリコンやおたくや引きこもりも同じあなのむじなだ、などとこき下ろす。何とも卑屈な面が現れている。
     ただ結局は自分次第とかいってしまう底の浅さは何とかならないものか。

  • 人間 押井守が書かれた哲学書です

    今という時代を生きるに当たって、社会が生み出した幻想に惑わされずに、自分を生きるための方法が書いてありました。


    押井守からみた社会、人間、家庭。

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著者プロフィール

映画監督。1951年生まれ。東京都出身。1977年、竜の子プロダクション(現:タツノコプロ)に入社。スタジオぴえろ(現:ぴえろ)を経てフリーに。主な監督作品に『うる星やつら オンリー・ユー』(83)、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(84)、『機動警察パトレイバー THE MOVIE』(89)、『機動警察パトレイバー2 the Movie』(93)。『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95)はアメリカ「ビルボード」誌セル・ビデオ部門で売り上げ1位を記録。『イノセンス』(04)はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)はヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に出品された。近作に『THE NEXT GENERATION パトレイバー』シリーズ全7章(14~15)、『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』(15)、カナダとの国際共同作品『ガルム・ウォーズ』(16)がある。

「2019年 『押井守の人生のツボ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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