凡人として生きるということ (幻冬舎新書)

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  • 幻冬舎
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レビュー : 134
  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980891

感想・レビュー・書評

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  • 新書

  • 映画監督、押井守さんが、主に若者について、あるいは若者に対してつぶやいた書。
    まさに、「つぶやき」というか、「叫び」というか、まぁそういう感じで、思いの丈を綴っている一冊です。
    私が思うに、このおじさんの言葉を一番に聞いて欲しいのは、若者たちのように思います。
    年季の入ったおやじだからこそ言える、人生訓がいっぱい詰まっています。

    冒頭、第一章「オヤジ論」の始めに「若さに価値などない」と言い切って始まっています。
    この第一章だけでも、若者に読んで欲しいと思います。
    という、とにかく面白いので読んでください。
    何かしら、得るものが有ると思います。

  • 押井守にしては読みやすい文章。 
    「若さにはかけがえのない価値がある」はデマであると切り捨て、「人間は自由であるべき」は欺瞞だと断言し、「勝負を続ければ、負けないシステムが身につくと」励まし、「小さな命に対する本能的な保護欲を再獲得せよ」と蒙を啓く。 
    ・仕事というフィルターは、人間関係にある種の抑制をもたらしてくれる。人付き合いのヘタな人でも、仕事の現場の方が上手く人と付き合えるものだ。
    ・これからの現代ニッポンを生き抜くうえで、問題になるのは「人生の選択を保留していないか」「社会と関わりを保っているか」の二点である。 
    ・「社会は95%の凡人に支えられる」徹底した民主主義を敷くくらいなら、優秀な5%の人間によって支配される社会の方が、どれだけマシか分からない。 それで上手くいかなかったら、今度は95%の方が5%の首をすげ替えればいいのだ。

  •  奇才、押井氏の著としては少々物足りず。似たような話題が多いこともあるのか、大人しめの印象。ただ、勝敗論とオタク礼賛?論には深く共感。その通り!

  • 押井さんの割り切り方とか社会の見方が似てておもしろかった。勝負は諦めたときに負けが決まるってのは「勝たんまでも負けん!」って事かね。つながるなぁ
    スカイクロラ続き読もうかな

  • 凡人として生きていくにはどうしたらいいだろうと悩んでいたら、SFアニメの名監督、押井守さんの本だったので行き始めた図書館で早速借りた。
    生憎才能がなくても生は続くので、その解決策を知りたくての結果だったが、それよりも押井さんの話しが面白くてそんな悩んでいたことなどどうでも良くなってしまった。
    文化から社会、仕事への考え方を網羅しているので、人生論としても充分に楽しめる内容だった。そして蔓延るデマゴギーへの警鐘が印象的だった。「自由であるべき」「若さは価値がある」「セックスは本能的な行動」「引き籠りは悪いこと」「格差をなくそう」など、世間で語られる良いとされるものを否定する様は人によっては少し過激に映るかもしれないが、読んでいる中に納得してしまうのはどことなく本質的に感知していたことかもしれない。
    煽られるだけ煽りその結果生まれているものが哀れで苦悩に満ちていると示すのは、代表作『スカイクロラ』で人生の苦々しさを描いたと語る押井さん自身の深い洞察ゆえに得られたひとつの答えだ。
    若さと同義に描かれる青春の美しさは数多の作品で語られてきたことだ。この歳まで欺瞞じみたあからさまな過剰演出に違和感が拭えなかった答えを得る。あれはそういう作品なのだ。「幻想」を与えるためのもので、押井さんは宮崎駿監督の作品はそれにあたると言っていた。だからあんなに焦がれてしまうのだろう。現実にはあり得ないから。どちらにしても本質を知った上で、そういった欺瞞を利用して夢を見せるということは、本質を知らない上で欺瞞を騙るのとは天と地との差がある。いったいどれがけの人がそれを知っている上で物語を楽しんでいるのだろう。しかしてこの本の中で語られたことはどれも当たり前のことを当たり前に述べているのだから、そんな欺瞞もある意味常識にすぎないのかもしれない。
    「幻想」を与えられて得られた快感から、「はて、いま僕は何が気持ち良かったのだろう」と視聴者は立ち止まり、その欲望の本質を見つめ直さなければならないと述べている。欲望を追いかけることこそ生きる糧になる。そうして得られた情熱の灯し火を燃やし続けることが、凡人として生きて行く術だ。

  • 2016/12/22購入

  • 性欲が強い人は子育てがうまい。 それは確かにあるかも。

  • さすが押井。
    疑うという姿勢が貫きとおされており、易しい口調で伝わってくる。
    凡百の自己啓発書は吹き飛んでしまう。

  • 蜷川さんとの対談を読んで、興味津々での一冊目。
    まだ興味は尽きない。

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著者プロフィール

押井 守(おしい まもる)
1951年生まれ。東京都出身。東京学芸大学教育学部美術教育学科卒。
映画監督・演出家。
タツノコプロダクションに入社、テレビアニメ「一発貫太くん」で演出家デビュー。
その後、スタジオぴえろに移籍し、「うる星やつら」ほか、数々の作品に参加。後にフリーとなる。
日米英で同時公開された劇場版アニメ『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(95)はジェームズ・キャメロン監督やウォシャウスキー兄弟ほか海外の著名監督に大きな影響を与えた。また、『紅い眼鏡』以降は、『アヴァロン』など多数の実写映画作品にも意欲的に挑戦を続けている。主な監督作品『機動警察パトレイバー』『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』など。

「2019年 『セラフィム 2億6661万3336の翼 《増補復刻版》』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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