- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344981034
作品紹介・あらすじ
平成元年、週刊誌が坂本弁護士事件を報道して糾弾を開始しオウム真理教はにわかに注目を集める。その後オウムは一連の騒動を起こし、その間、幸福の科学も台頭、宗教は社会の重大な関心事となり、ついに平成7年、地下鉄サリン事件を迎える。一方、平成5年、万年野党だった公明党が連立政権に参加、11年以後、与党として君臨し、ついに日本は新宗教団体が政治権力を行使する国となった-。オウム、創価学会以外にもさまざまな新宗教やスピリチュアル・ブームに沸いた現代日本人の宗教観をあぶり出す。
感想・レビュー・書評
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平成元年から20年間の日本宗教史を新興宗教中心に解説する。
平成の始まりとともに注目されたのは麻原彰晃率いるオウム真理教。彼らは宗教団体というより、サリンを使ったテロ組織。そして、オウム真理教がなぜサリンを製造し、松本市や地下鉄でバラ撒いたのか。その動機は未だに不明。このオウム真理教の印象があまりに強すぎて、日本では「新興宗教=危険」になってしまった。
そのオウムを反面教師として台頭したのが、創価学会。教祖の池田大作は麻原のように表舞台に出ず神秘性を維持し、過激思想にも走らず、政界への進出も果たす。
良くも悪くも、この20年の日本宗教史はオウム真理教と創価学会の2代巨頭の歴史だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このひと文章下手ちゃう?
世の中には知りたいことがまだまだあるなー -
平成という時代に入ってからの20年間の「時代」を「宗教」という視点から観た本でもあると言えよう。
バブルの頂点の時代とオウム真理教の台頭と事件と島田裕巳本人へのバッシングと退職については言うまでもなく、創価学会と公明党、政治への介入の関係、次々と出てくるカルト教団の事件から、宗教を離れた「スピリチュアルブーム」までを時代とともに概観する。
本当に「宗教とは時代の鏡」とはよく言ったものである。
平成の20年間が「宗教の時代」という認識はおそらく間違ってはいないだろう。タブーとされがちな、「宗教」という視点を時代の動向とともに描き出した、興味深い一冊。
創価が幸福の科学、霊友会、崇教真光などと同様にフランスでカルト指定された話だが、しっかりとした情報がないということで日本では怪しいらしい。
法輪功と中国政府の関係についてもこれからが気になるところ。
そして、オウムは時代とともに、過去の事件として葬り去られようとしているというが、未だにアレフとひかりの輪は対立を続けている。宗教というものは弾圧を受けても何かの拍子に組織を再生していくしぶといものである。
この本ののちも、幸福の科学が「幸福実現党」をつくって出馬するが、それらの動向はおさまりそうもない。まだまだ、宗教と日本社会の歴史の動向を見つめることには余念がないだろう。 -
25年4月7日
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(推薦者コメント)
平成となってからの日本の宗教に関する小史。オウム真理教の話が中心だが、近年のスピリチュアルブームなどについても触れている。でもいかんせん新興宗教についての話が多いのでそこは少し残念かもしれない。 -
何となく目に入ったので。
88年から時系列で日本の宗教の傾向や、日本人の宗教観を述べている。オウムから江原啓之まで、幅広い。1つの宗教に対し、深く掘り下げるわけではなく、さらっとおさらいでもするかのようなボリューム。全体の流れを掴みたい人はこちら。より深い知識が欲しいなら「日本の10大新宗教」がオススメ。
時代背景を思い出しやすくするために当時のニュースを交えているが、全く本筋に関係のないものも多く、ただの羅列、蛇足となってしまっている。 -
新宗教、新々宗教を切り口にした平成20年史の筈が、一読感じたのが平成奇っ怪事件簿。ドイツ駐在を終えて帰国したのが平成元年であり、韓国に来たのが平成19年だから、私の知る日本の世相と内容がほぼ重なり、とても懐かしく読んだ。日本は仏教を除き外来宗教を殆ど受け入れておらず、キリスト教徒が1%にも満たない国は世界的にも珍しいらしい。某宗教がもはや民族化しているとの指摘には「上手い!」と思わず膝を打つ。最後に一言。気持ちは分るがオウム真理教騒動を巡る筆者へのパッシングに関する弁解、恨み節は別の本でやってほしかった。
平成宗教20年史 >> 読み易いというか、ちょっと読み易過ぎ。宗教と言うより流れるように語られる当時の世相が懐かしい。2012年02月25日 -
平成に入ってから、宗教関連で話題になった様々な出来事と著者による意見を時代順に書かれている。
それぞれの宗教がどのようなものなのか、これを読めば理解が深まると思います。