相続はおそろしい (幻冬舎新書 ひ 7-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981195

感想・レビュー・書評

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  • 一番のリスクは兄弟関係の破壊なんですね

  • 良いことも、悪いことも、
    しっかりと次の世代に続きます。
    自分の知らない借金も相続されます。
    ご注意ください。

  • ■読みやすい。
    ■具体的にイメージしやすいし,記憶に残るので,
     民法の相続編の勉強にイイと思う。
     ・相続にありがちなリスクを読みやすく整理してある。
    ■著者が死ぬ側ではなく,残される側なので,
     残される側の視点が強い。
     ・死ぬ側は,死んだ後にどうすることもできないので,
      必然的に残される側の視点になってしまうのかもしれないけど…。
     ・死ぬ側は,やはり感情的に相続の話はしたくないのでしょう。
      死後に残された側が困ると論理的に説明されたとしても,
      自分の存在を否定されたように感じてしまうのかもしれない。
    ■私個人としては,全部金銭に換えて法定相続分どおりに
     遺産分割すればイイと思っている。
     もちろん,特別受益や寄与分等,多少変化を付けても構わない。
     ・不動産に興味がない。
     ・細かいやり取りをしたくない。
     ・相続人同士の人間関係を壊したくない。
    ■早めに財産一覧表は作っておいた方がイイ。
     ・年をとるにつれて,気力が衰えていってどんどん面倒臭くなるから。
     ・そのうち作ればイイやと思っていると,結局,
      作ることなく死ぬことになる。
      そういう人が多いので,相続人が財産の洗い出しをすることが
      多いのでしょう。
    ■リビング・ウィルや遺言書を作っておいてくれると,
     残される側はやっぱり助かります。
    ■人は必ず死にます。メメント・モリ
     (自分が必ず死ぬことを忘れるな)です。

  • 目に見えない相続財産が実は恐ろしい。非上場の株などは見当がつくが、保証人は知らされていない場合がある。201401

  • この本の「はしがき」に書かれている通り、相続というものは、お金持ちの人達が悩むものであり、私には関係がないことだと思っていました。しかし、そのようでは無いようですね。

    以前にビジネス実務法務を勉強した時に民法の一部で「相続」のついて学んだことがあったのですが、そこで言葉だけで覚えていた内容が、この本では実例と共に解説されていて分かりやすかったです。

    最近はあまり騒がれないようですが、以前は結婚するときに、親戚一同が結婚相手について文句をつけると言うことがあったようですが、この本で解説されている事例(親戚の負債を肩代わりしなければいけないケースもでてくる)をみるとそのような気持ちになるのも理解できました。

    また、子供がいない夫婦や、いる場合でも子供が未成年の場合には、遺言書を作成しておくことがこの本では推奨されています(p63)。遺言というと私には「暗いイメージ」があったのですが、遺言を作成するためには、準備すべきことが多くあることもこの本を通して理解しました。遺言を書く作業の前に必要な準備を開始すべき時期にあるのだと思いました。

    特に驚いたのは、自分の親が友人の連帯保証人になっていて亡くなった場合、その友人が亡くなって、その相続人が相続を放棄した場合には、親の相続人に借金等の請求がくる(p134)ことでした。これが、私が気づいた「連帯保証人になってはいけない」という別の側面だったのですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・特別受益の考え方は、たしかに一見公平であるが、問題は特別受益は相続人同士の話し合いで決まるということ(p20)

    ・被相続人の死亡時財産が5000万円で、妻と子供2人で相続する場合、寄与分(看病等)を1000万円とすると、それを差し引いた4000万円の半分を妻、1000万円を子供で相続(p23)

    ・弁護士は、誰か一人の味方になることはできるが、全員の間に入って提案することはできない(p28)

    ・介護など、被相続人のためにお金を使った場合には、使い道について記録を残しておくことが重要(p30)

    ・法律では、配偶者と子供が相続人だが、被相続人よりも前に子供がなくなっている場合、孫となり、子供がいない場合には、親へと権利が続き、親がいない場合には、兄弟姉妹等にまで権利が移動する、これを代襲相続という(p36)

    ・配偶者である母に全額相続させたい場合には、母:100%、子供:0%相続するという、遺産分割協議をする必要がある。ゼロ円の財産を相続する=財産を受け取らないことと、家庭裁判所の手続きを経て「相続放棄すること」は全く異なる(p44)

    ・法律とは無関係に返済を迫られた場合、「返済します」と一言でも言ってしまったら、終わりであるので注意する(p45)

    ・子供がいない夫婦の場合、夫がなくなると、妻と夫の両親が相続人になる、つまり、義理の両親と一緒に相続人いなる(p53)

    ・遺言を残すことは、残された人々への想いをこめた手紙、特に子供のいない夫婦、子供が未成年の夫婦は遺言を残しておくべき(p63)

    ・成人している子供の相続に親が口を出す権利は無い、夫婦であっても配偶者の相続に対して口を出す権利はなく、離婚の際にも財産分割の対象にならない(p79)

    ・行方不明の親戚がいないかどうか、自分を中心に相続に関係する人の系図を用意して、彼等の連絡先等を把握すべき(p80)

    ・相続税を計算する場合、土地は「路線価方式」で評価、それが定められていない場合には、固定資産税評価額によって決まる、固定資産税の納付書に記載されている(p117)

    ・不動産を取得した時の書類がない場合、売却額の5%を購入時の値段として税金を計算することになる、4000万円で売却できる場合、5%の200万円を引いて譲渡所得が3800万円、マイホームに関する特例で3000万円を差し引いて800万円に対して税金(112万円)がかかる(p24)

    ・亡くなった父が自分の友人の連帯保証人になっていた場合、友人の相続人が相続放棄をしたために、亡くなった父の相続人である家族に返済の要求が来ることになる(p134)

    ・相続や売買のトラブルを避けるために、不動産の権利関係はできるかぎりシンプルにし、事実にあわせてその都度、登記をしておくことが大切(p157)

    ・配当還元方式により株式を評価する場合、年間配当金に対して、利率10%で割り戻して計算する、例えば年間配当金が50万円であったら、500万円(p171)

    ・株や連帯保証など目に見えにくい財産も含めた財産目録を作っておくべき(p174,190)

    ・老後のためのコミュニケーションシートとして、病気・介護・葬儀埋葬、の観点で整理しておく(p193,202)

    ・毎年12月末時点での財産を一覧にしておく、登記簿謄本を入手しておくこと(p198)

    2012年11月23日作成

  • 相続の恐ろしさ。遺産分割をどうするかをめぐり「争続」「争族」になるケースも。一番怖いと思ったのはやはりあとからわかる故人がしてしまった連帯保証…やはり第三者連帯保証は完全になくさないと。

  • 実例が合うもの合わないものそれぞれだったが、同じ名前の話がありなんか奇妙な気持ちになった。

  • 相続トラブルケーススタディ本。
    実例に則った会話体の文章なので読みやすい上に、
    セツジツとした現象が実に身近に感じられました。
    これからもあるので色々勉強しないといけません。

  • 相続にまつわる様々なピンチシーンを寄せ集めた雑学本。

    おそらく、ほとんどのシーンは著者の想像なのだろう。現実感はイマイチ。ただ、こんな状況に陥りたくないから、家族間の交流を大切に思うきっかけになる。…のか?

  • [ 内容 ]
    相続の恐怖といえば相続税と思いがちだが、納税義務が生じるのは資産1億円以上を持つ4パーセントの人たちだけ。
    本当に怖いのは人の本性がむきだしになる遺産分割であり、これは財産が少ないほど深刻な諍いを引き起こす。
    一つの土地を兄弟の共有名義にしたことで始まる悲劇、親の死後、判明した異母兄弟との争い―。
    生前の準備不足が兄弟姉妹を絶縁へと至らしめる。
    まずは親が死ぬ前に関係者で財産情報を共有すること。
    会計のプロが自らの体験をもとに相続の基本を指南する。

    [ 目次 ]
    1 相続と介護―介護の値段はいったいいくら?
    2 相続と借金―引き継ぐのは財産だけではない
    3 相続と嫁姑問題―子供がいない夫婦の悲劇
    4 行方不明の相続人―親族みなの連絡先を知っていますか?
    5 相続と隠し子―どこかにもう一人の子供がいたら
    6 遺言偽造疑惑―遺言はいつどこで開封すべきか?
    7 相続と不動産1―家は本当に財産なのか?
    8 相続と保証人―法律上の地位を引き継いだとき
    9 相続と不動産2―家はどうやっても分けられない
    10 相続と税金―1億円以上の財産があったら
    11 相続と家族―生きているうちに死と向き合う

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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著者プロフィール

1975年生まれ。公認会計士、士業プロフェッショナルネットワーク・アールパートナーズ代表。企業やプロジェクトの立ち上げから経営全般に至るまで、経営者をサポートする。『お金が貯まる5つの習慣』(幻冬舎)、『赤字はどこへ消えた?』(プレジデント社)、『決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)など、著書は監修も含め50冊超。

「2016年 『繁盛店を目指す!店長のためのお金の教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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