大河の一滴 (幻冬舎新書ゴールド)

  • 幻冬舎 (2009年9月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784344981409

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人の存在や感情の深さを探求する作品は、私たちに生きる力を与えてくれます。「大河の一滴」では、喜びや悲しみ、情緒が織り交ぜられ、特に「泣くのはいいけどなきごとは言うな」という言葉が印象的です。これは、感...

感想・レビュー・書評

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  • 人間の一生とは、苦しみと絶望の連続である、そう、覚悟するところからすべては開ける。
    不安と混迷の時代に、疲れたすべての現代人へ送る、強く生き抜くためのメッセージです。

    気になったのは以下です。

    人間はだれでも本当は死と隣り合わせで生きている
    私たちいつもすれすれのところできわどく生きているのだ
    人はだれでも日々の暮らしのなかで、立ち往生してしまって、さて、これからどうしよう、と、ため息をつく場面にしばしば出会うものなのだ。

    酒はこれ忘憂の名あり 酒は愁いをはらう玉箒
    人間の一生とは本来、苦しみの連続なのではあるまいか
    旱天の慈雨、乾ききった大地に降りそそぐ一滴の雨水は甘露と感じられるのだ

    人は泣きながら生まれてくる、死ぬ時はただひとりで逝く

    大河の水の一滴が私たちの命だ 濁った水も、汚染された水も、すべての水を差別なく受け入れて海は広がる

    この世はもともと無茶苦茶で、残酷で、苦しみや悲惨にみちみちている

    濁世、という言葉がある、濁って乱れきった世の中のことをいうのだろう

    善き者は逝く この世にしぶとく生き残ってきた者は、すべて、善き者たちの死によって生きながらえている罪深い者なのだ

    他人とちがうただひとりの自己

    自分を愛していない人間は他人を愛することはできない

    最近、痛感しているのは、人間はただ生きているというだけですごいのだ

    小林秀雄 人間というのは、おぎゃあと生まれたその瞬間から死へ向かって一歩一歩あるいていく旅人のようなものだ。

    自分だけがそれに耐えなければならない、他人に絶対理解してもらえない、と思った時に、その痛みや苦しみは、二倍も三倍にもなる

    布施行、他人になにかを捧げることで自分に幸せがもどってくるという、仏教の教え

    語らざれば、憂いなきに似たり 言葉にできない思い、言葉にすれば色あせるものがあるという教えです

    面授 人と人とが向き合い、お互いに息づかいの聞こえるような距離でもって、何か学び、何かを伝え、何かが伝えられる。

    目次

    人はみな大河の一滴
    滄浪の水が濁るとき
    反常識のすすめ
    ラジオ深夜一夜物語
    応仁の乱からのメッセージ
    あとがきにかえて

    ISBN:9784344981409
    出版社:幻冬舎
    判型:新書
    ページ数:296ページ
    定価:840円(本体)
    発売日:2009年09月20日第1刷

  • 「泣くのはいいけどなきごとは言うな¨」この言葉がずっと残っていて!

  • 著者は2回自殺を考えたことがあるという。人生について諦観ともいうような静かな心から語っている本であることの背景がわかるような気がした。仏教、そして道教にも造詣が深く、釈迦、親鸞、道子らの豊富な逸話が紹介されている。しかし、少し昏すぎる印象は強い。自殺者3万人、そしてその未遂者、考えた人まで広げると膨大な人数になり、これで日本が平和な国といえるのか、との指摘は全くそのとおりだと思う。
    この人の本がベストセラーとして多くの日本人の心を捉えているのは、無宗教な人たちにとって共感が持てる励ましの言葉になっているからだと改めて感じた。「悲しみは人間力を低下させると考えがちだが、実は本当に深く悲しむということは、感動することだから、喜ぶのと同じように人間の生命力を活性化し、免疫力を高める。」「サッカー応援の一体感、ファシズムへの傾倒などの心理を多くの人間たちとの一体感を求めている」との喝破は全くそのとおりだと思う。
     面白かったのは人間とチンパンジーが先輩・後輩に対して最初に発する挨拶・感嘆符が共通しているとの研究結果の紹介。先輩には「あ、…」後輩には「お、…」。確かに思い当たる。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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