アスペルガー症候群 (幻冬舎新書 お 6-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 924
レビュー : 113
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981423

作品紹介・あらすじ

こだわりが強く、対人関係が不器用なアスペルガー症候群。他人の気持ちや常識を理解しにくいため、突然失礼なことを言って、相手を面食らわせることも多い。子どもだけでなく、働き盛りの大人にも見られるが、自覚がないまま、生きづらさを抱えているケースがほとんど。日本でも激増し、深刻な問題となっているが、シリコンバレーでは一割の人が該当するとも。家庭や学校、職場で、どう接したらいいのか?改善し、特性を活かすには?すべてを網羅した一冊。

感想・レビュー・書評

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  •  タイトル通りの病気? 障害について書いてある本です。
     何だか、眉唾のような本もこういう本の中にはたくさんあると思っていたんですが、この作者さんについては、それなりに信用できる人だと、何かの時に教えてもらったので、物は試しで買ってみました。

     というよりも、普段、新書なんてジャンルの本を読むことがあまりないので、この本がどの辺りの位置に当たるのかがイマイチよくわからない。
     私の勝手な先入観では、それぞれの分野の専門家が、自分の専門のことについて自分の信条のままに書く本だって買ってながら考えているんですが、何か間違っているかしら?
     なので、新書については自分の信条について、作者さんがなるべくそれが信じられることだ、とわかりやすく説明する話だと思ってるので、その「信条」の部分に合わなかったら、ものすごく反発を覚えざるをえない本、という認識をしています。
     専門書よりももう少し主観的な事実が詰められている本。

     と自分に言い聞かせながら読んだ本でした。
     で、読んで見た感想なのですが、私が仕事で関わることがある彼らのことについて、とても丁寧に書かれていました。
     この本の内容は、この病気が何の病気なのか知りたい。どうやってこういう人たちに関わっていったら言い聞かせのかを考える上ではとてもよい本だとは思います。
    「自分はそうだ」「そうかもしれない」と考えている人たちにとっては、こういうことをすればいいのかという、ひとつのヒントになると思います。
     ただ、「じゃぁ、どうしたらいいんだ」という人にはあまり向かない話だと思いました。
     確かにそれならどうしたらいいと言うことも、多少は書いているのですが、実際にそれを生活の場で実践するためにはどうしたらいいのかというところが、少し弱いような気がします。
     なので、どういう目的でこの本を買うかというところが問題になってくるのかなぁと思います。
     こういう病気がどういう病気なのか知りたい、ということであれば割と基本的なことについて教えてくれるのでとても役に立つと思います。自分がそうではないかと考え、読み始めるのにもいいと思います。
     ただ、もう自分がそうなんだと考えていてもっと何をどうしたらいいだろうと思っている人間には、物足りないと思います。
     まぁ、そもそもがそう言う対象者向けではなく書かれている本だと思うので、そういう本が読みたい人は他の本を読んでみてください。
     つまり、この病気について知ろうと思った人が、最初に読むのはいいと思いますが、詳しいことを知りたいと考えたら他の本を読んだ方がいいかなと思います。
     まぁ、あくまでも専門書ではなく新書なのでその辺のことをお忘れなく。
     それさえ忘れなければ、書いている内容としては私の知っていること も大体合っていたと思いますし、読んでいて損はないかなぁと思います。
     本当に、入り口のためのおはなしかなと思います。

  • 評者があることをきっかけに臨床心理士の方のカウンセリングを受けた際、「あなたと話しているとアスペルガー症候群に似た感じがする」のようなニュアンスの事を言われて紹介されたのが本書である。
    私事で恐縮であるが、評者は幼いころから浮いた存在でいることが多く、小説のような物語や心情を推し量ることが非常に苦手である。幼稚園の時に"サンタクロースはいない" と分かったほどである。また流行はどうでもよく、いわゆるお笑いに対して何が面白いのか分からず、何か言うと"お前が言う言葉は周りがどう思うか?"などと怒られたこともしばしばである。
    その一方、どこの学校でも居るが、小学校の時に歴史に興味を持ち、経済や金融、国際社会に対しては非常な興味を持って接しており、周りから"自分たちの常識と評者の常識が違う" という印象があり、上司は周りから排除されるのを憂えたこともある。

    本書はアスペルガー症候群にはどのような傾向があるかや特徴、周りからどう接するのか? などが書かれており、評者も本書を読んでいるとなるほど当てはまることが多々ある。
    ただし、本書を読んで当てはまる部分を見つけただけで"自分はアスペルガー症候群だ" と思いこんではいけないし、本書にも記されている通り、まだまだ解明されていないことが多いのも事実であ。今後の解明が待たれる。

    日本の社会はまだまだ村社会であり、自分たちと違う人に対しては奇異な目で見たり関わらないようにしがちである。また生き方に多様性を言うようになっても一方で"KY"に代表されるように、押し込めようとする。かといって評者も含めた素人が判断できるものではないし、言葉を知っていても、身近な人がアスペルガー症候群のように一般の人と違う人がいればなかなか接し方が分からないものであろう。
    本書を通して100%理解できなくとも人との接し方について振り返ってみる必要があるかもしれない。
    ただ、自閉症との違いが分かりにくく、内容の羅列が多いので読みにくいのが残念であった。

  • アスペルガー症候群について知りたくて読書。

    カウンセラーやセルフケアの勉強をし始めてから特に耳にするようになったアスペルガー症候群。いったいどのような症状で、回りにいる人たちはどう対応すればいいのかを理解したい。

    ビル・ゲイツなど現在の著名人、歴史的な有名人も含めた事例を多く紹介している。日本人が少ないとレビューで書いている人もいるが、現役で活躍する日本人は誤解を与える恐れがあるので紹介しづらいのではないかと思った。

    分かったことは、
    (詳細に読み取ることはできなかったが)男性の方が多いこと。
    障害の程度は家庭教育など思春期の接し方が大きく影響を与えること。
    先進国と途上国では先進国の方が多いこと。
    発症事例は年々増加傾向にあること。
    注意欠落・多動性障害(ADHD)と類似、または連動すること。

    無知から偏見と差別が生まれそうな感じもするので、正しく理解することが何よりも重要かと。

    アスペルガー症候群の事例を見ると、自分にも十分に当てはまる要素があることが分かる。同時に得意な才能、技能もないので、厳密には該当しないと知る。もし私がアスペルガー症候群なら今頃は…なはずだし。

    マイルール好き、妙なこだわりを持つ、一人での行動を好む、依存傾向が強い、集団競技が苦手、字が汚い、語学のセンスがないなど誰しも該当する要素は持ち合わせているようだ。その意味では私はアスペルガー症候群に近いとも思える。

    エジソンやアインシュタイン、ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズなどのように才能を開花させて成功する人たちは一部で、多くが空気が読めないKYな人と扱われている人なのではないかと思う。

    アスペルガー症候群はIQは正常であり、前頭葉に何らかの障害があると推測されているそうだ。

    本書でも触れられているが、発達障害であるパーソナリティ障害に近い部分を多く感じる。その辺も含めて今後、学びたいと思う。

    私にとって重要な情報は、アスペルガー症候群やパーソナリティ障害を持つ人と接する周りの人たちの対処方法やメンタルヘルスマネジメント。人は往々にして目に見えない障害には優しくできないので難しい点だ。

    読書時間:約1時間20分

  • アスペを簡単に理解したいなら読むべき一冊。ちょっと褒め過ぎの嫌いがありますけどね。

  • ちまたで噂の『アスペルガー症候群』について専門家の立場から詳しく解説した一冊。

    今までこの手の発達障害と言われる症状の人の扱いついて、カウンセリングの立場からの意見を聞く機会はあったけど、アスペルガー症候群そのものについて詳しく知る機会は少なかったので、非常に勉強になった。

    そして、自分も含めて誰しもアスペルガー症候群に該当する可能性があることもわかった。

  •  著者である「岡田尊司」さんの書籍はとても読みやすいので、個人的に著書の多くを買っています。その中でもアスペルガー症候群に特化して書かれたこの書籍は、アスペルガー症候群の全てを把握できると言っても過言ではない一冊だと思います。
     保育の現場で難しくなっている発達障害の一つであるアスペルガー症候群の理解を深める一冊として読んで頂くのはいかがでしょうか?

  • アスペルガー症候群の方との付き合い方を以下に記します。
    1)ルールや約束事を明確にすること
     (日課をパターン化して視覚化する、ルールはできるだけ具体的にする)
    2)本人の特性に合った役割を与えること
     (得意分野の一つから広げてゆく)
    3)聴覚や嗅覚などの感覚が過敏なので、その点を配慮すること
    時間管理など本人の弱い部分を上手にフォローしてあげること
     (お気に入りのことは、苦手な活動の後でする)
    4)安心感と自己肯定感を与えるようにすること
     (否定的な言葉をつかわず、できるだけ肯定的な言葉を使う)
    5)「普通」を押しつけることなく、良いところ探しをすること
     (良いことはまめに褒めて強化する)
    6)勤勉さを身につけさせること
     (ご褒美は、1回分は控えめで、積み重ねられるものがよい)

  • 言葉は聞いたことはあるが実際はどのようなものか、はっきりとわからなかったアスペルガー症候群

    その特性から支援方法までが分かりやすく実例も交えて書かれている。

    教育現場に関わる人だけでなく、仕事で人に関わる方なら必読の一冊かと思う。

  • 近年、度々紙面などで取り扱われるアスペルガー症候群について、その特徴や付き合い方、良いところの伸ばし方などが載っている本。
    この類の本はまだ読んでいなかったので詳しいことはこれから知っていこうと思っている。
    とりあえず、この本で分かったことは(以下アスペルガー症候群を「症候群」とする)
    ・ローナ・ウィングという学者は症候群を積極奇異型・受動型・孤立型の三つに分類した。18歳移以降ではさらに7つのパーソナリティタイプに分化していくと考えられている。
    ・大きな症状として社会性の障害・コミュニケーションの障害・反復的行動が挙げられる。
    ・この症候群が増加している背景には遺伝的要因・環境的要因(胎児期男性ホルモン説や自己免疫説など)・心理社会的要因が考えられている。
    などであった。
    症候群であった、またはあったであろう著名人(例えばビル・ゲイツ、エジソン、ヒッチコック、ダーウィン、アインシュタインなど)のエピソードが所々に散りばめられていて、彼らの性格・生育歴を大まかに知るのにも使えるかも知れない。
    本の前半は症候群の発見の経緯・症状の概略であったが、後半は症候群である人との関わり方に大きくページを割いている。
    参考文献まで含めると271ページという、新書にしてはボリュームのある本ではあるが、今後症候群である人と接することは十分に考えられるので、一度目を通す価値はあると思う。

  • 学ぶうちに子供のころ文章が読めなかったり、状況テストができなかったり、かつての自分にもこの症候群に起因する様々な症状があることが分かった。この症候群の人が普通になりたいという願望を強く持つ点にも共感できた。

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著者プロフィール

1960年、香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学哲学科中退、京都大学医学部卒業。同大学院で研究に従事するとともに、京都医療少年院、京都府立洛南病院などで、困難な課題を抱えた若者に向かい合う。現在、岡田クリニック院長(枚方市)、大阪心理教育センター顧問。著書に、『愛着崩壊』(角川選書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(以上、光文社新書)、『パーソナリティ障害』(PHP新書)、『母という病』(ポプラ新書)など多数。小笠原慧のペンネームで『DZ』(横溝正史ミステリ大賞受賞、角川文庫)などの小説作品がある。

「2018年 『愛着アプローチ 医学モデルを超える新しい回復法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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