偽善エネルギー (幻冬舎新書 た 5-2)

著者 :
  • 幻冬舎
3.45
  • (18)
  • (56)
  • (55)
  • (17)
  • (4)
本棚登録 : 432
感想 : 59
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981485

作品紹介・あらすじ

日本人がどんなに節約しても、世界各国の大量消費は止まらず、石油は枯渇する。石油頼みのあらゆる分野-工業、農業、漁業、医薬品は大打撃を受けること必至。だが今、将来に備えてやるべきは省エネではない。代替資源を探し、技術革新をすることだ。では何が次世代エネルギーになるのか?太陽電池や風力か?安全性が疑問視される原子力か?政治と利権、各国のエゴで操作された嘘の情報を看破し、資源なき日本の行く末を模索する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の武田氏の新刊です。


    この人の基本的な主張を一言で表すと、

    「環境問題なんて、ない(わからない)」

    もしくは

    「問題かどうかわからないから、騒いで人々を心配させて、それで儲けている人がいる」

    でしょうか。


    「温暖化で氷が溶けて海面が上昇して島が沈むとか言うけど、地上にそんなに大量の氷はないですよ」

    というような、非常にわかりやすい主張をされていて、僕は好きです。

  • この本を読んで分かったことは、世の中は嘘と隠蔽ばかりであり、残念なことに、自分たちが善行と思ってやっていることは必ずしも善ではないということだ。もちろんこの本にも嘘と隠蔽があるのかもしれない。正しく知ろうとする態度、正しく判断しようとする努力の必要性を改めて考えさせられる一冊。

  • 人間は「いいこと」を無条件に信じ込んでしまう傾向にある。それが本当に正しいのか検証するよりも、自分が「いいこと」をしているという満足感が先に立ってしまうと、自分にとって都合の悪い真実から目を背けてしまうかもしれない。それが「エコロジー」の現状なのかもしれない。の\それはわかる。だが本当に著者がいうように原子力発電が唯一の解決策なのか。本当に安全性は確保できるのか。本書の結論は、地球がCO2排出のせいで温暖化しているというデータは疑わしい。あと100年ほど、石油はなんとか持つ。その間に何か画期的な発明が必ずなされるから心配いらない。原子力発電と風力、太陽光発電などのどれかとの併用で充分。ということか。でも結局は地球が提供できるエネルギーの総和以上に人間が増えすぎた事が問題なのだろう。増えすぎた個体は減るか最悪絶滅してきた訳で、それが自然だとも言える。なんだか虚しい読後感だった。

  • 私たちは毎日、無駄な分別をしている。
    こんなアホな時間を他に当てられたら、日本国民はどんなに生産性が良くなるだろうか。

  • 何をおいても科学。科学に基づいた客観的な思考が必要。

    一般人はマスコミから情報を得るしかない場合があるが、マスコミが勉強不足すぎる。

    読了50分

  •  石油と穀物の日本の自給率の低さは世界的に見て異常。日本の資源は海。海の生命生産量は陸の15倍。地球温暖化が進むと、四方を海で囲まれた日本は相対的に涼しい国となり、日本の国際的価値が上がる。CO2濃度の上昇は、食物生産量の増加につながるので、食糧不足の解決に繋がる。

     エネルギー発電に使われる石油は数%。燃料や医薬品、工業製品を作るために石油はなくてはならない。石油がなくてもそららを作る技術開発に力を入れるべき。

    石炭は石油の10倍埋まっていると言われている。

     太陽光発電で車を動かそうとすると直径25mのパネルが必要。その太陽光パネルで発電した電気で、新しく同じ太陽光パネルをつくろうとすると電気が足りない。太陽光発電は電気消費マシン。

    日本からヨーロッパへ飛行機で行くと、石油の消費量はゴミ袋300年分に相当する。

     風向きが季節によって変わり、かつ台風が来る日本では、風力発電は不利。
     国土の狭く、森林面積が多い日本では、太陽光発電は不利。海は使えるのでは?
     水力発電は環境負荷が大きいので、数%程度しか使えない。
     軟水炉型原子力発電は、何もしないと反応が進まないので安全。(ホントか?自分で調べないと)ただし、人為的なミスには注意が必要。

  • 『石油代替、省エネ政策のウソ』
    ・原子力発電所の事故は無知な政治家、指導者の「人災」
    ・節約=「現状を維持して徐々に悪くなる」こと
    ・グローバル化とは
    メディアからの情報だけでは事実はわからない。表と裏を見るには反対の意見にも聞く耳を持つこと。
    そうすれば客観的に冷静に真実を見ることができる。

  • エコ、省エネ等が騒がれているが、何が真実なのか?武田氏も極端な表現とも思えるが、ある側面では正しいのかも知れない。

  •  エネルギーについてこれだけ正しいことをキチンと言ってくれている人は珍しい。原発のことも原爆のことも、そして資源のことや温暖化のこと、本当のことは一体何だろうか?
     世界は利権で動き、巨大すぎる利権はほとんどタブーになっているのだ。それはあまりにも多くの人がそれによって生活しているからなのかもしれないが、それだけではないと思う。

  •  
    ── 武田 邦彦《偽善エネルギー 20091101 幻冬舎新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4344981480
     
    …… 
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%C9%F0%C5%C4+%CB%AE%C9%A7
     Takeda, Kunihiko 資源工学 19430603 東京 /東京大学卒/1966-1993 旭化成
    https://booklog.jp/users/awalibrary?display=blog
     
    (20211221)
     

全59件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1943年東京都生まれ。工学博士。専攻は資源材料工学。
東京大学教養学部基礎科学科卒業後、旭化成工業に入社。
同社ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、2007年より中部大学教授。
テレビ番組「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)などに出演。
著書『ナポレオンと東條英機』(KKベストセラーズ)、『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』3部作(洋泉社)他ベストセラー多数。

「2017年 『武田邦彦の科学的人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

武田邦彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×