主将論 (幻冬舎新書)

著者 : 宮本恒靖
  • 幻冬舎 (2010年6月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981720

作品紹介

プロサッカーの主将とは元来、独立意識の強い選手たちを、一枚岩にする難しい仕事だ。しかも宮本は、中田英寿ら"史上最高"の選手たちを擁するチームの「鎹」に徹し、二度のW杯を戦い抜かねばならなかった。時には監督の指示に背いてでも戦術を変え、時には海外組と国内組の軋轢を解くために、試合後、深夜でも全員で緊急ミーティングを開く。チームの窮地を救ったのは、粘り強い対話と一瞬の状況判断だった。個を連動させ、組織力を倍増する、献身的リーダー論。

主将論 (幻冬舎新書)の感想・レビュー・書評

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  • 2015年10月

  • 「主将論」
    個を連動させ、組織力を倍増する献身的リーダー論。


    宮本恒靖、元日本代表DFである。ツネ様の愛称で女性の人気が高く、現在はFIFAマスターを修了後、解説者として活動中である。おっと、編集者にもなったんだった。


    多くの女性達は、彼の守備者としてのクレバーなプレーやチームを鼓舞するリーダーシップではなく、クールなフェイスに惹かれているのだろう。そんな彼女達が読むにはぴったしだと思います。クールな外見だけではないのツネ様の魅力が詰まってますので。


    内容はガンバで初キャプテンになった日からバットマン時代の日韓、ヒデとのエピソードが欠かせないドイツの両W杯、オーストリアでの経験までサッカー好きには周知な事が多いかも知れません。そんな人達には、ツネ様が引退してしまった今改めて本書を読み、キャプテン宮本恒靖を振り返るのもありかなと。


    印象深いエピソードの1つとしては、ジーコ時代のアジアカップがあります。準々決勝だったろうか、相手はヨルダン。日本は苦戦し、PK戦に突入。しかし、中村俊輔、三都主共に枠を大きく外すキックをしてしまう。彼らは劣悪な芝に足を取られてしまったんです。

    そこで、宮本恒靖が見せた審判への主張(「ピッチが悪すぎる。フェアなピッチでPKをしよう。でも、決めるのはあなただ」と言ったらしい)、あれは正にキャプテンらしい姿でした。


    本書では、その事にも触れているのですが、本人はまさか審判がピッチを変えてくれるとは思わなかったそうです。更に言えば、ピッチが変わり再開されたPKのヨルダンのキッカーは左利きだった為、中村俊輔、三都主共に外したピッチで彼が蹴った後に、ピッチを変えるべきと主張すれば良かったと後悔さえしたらしいのです。フェアにこだわり、勝ちにこだわる。これも宮本恒靖の一面です。

  • 中田ヒデとの意見の相違等、当時のメンバーとのやり取りや、ミーティングをやるやらないなどの模様が具体的に描かれていて面白かった。途中から内容が前後しているような、同様のことが描かれているような部分はあったが。体が小さくてもメンバーを引っ張っていけるには、やはり考えているから。孫子の言葉を引き合いに「敵を知り、己を知れば、百戦して危うからず」というのは納得。主将としてのこだわり、プライド、みんなに協調してもらいながら勝利に導く姿は参考になった。

  • 中田ヒデと国内組の確執の狭間で揺れる宮本は、さぞ大変だっだろうと思う一冊でした。

    宮本は中田ヒデと同い年で、10代のころから各年代の代表で一緒にやってきてる分、彼の言い分もよく分かる。しかし、ヨーロッパのサッカーを取り入れる前に、まずは自分たちが確実にできることからやろうという福西や小野信二、小笠原の国内組の意見も痛いほど分かる宮本は、双方が納得できる妥協点を探るが、海外組である中田ヒデは試合の3日前ぐらいからしか合流できず、まともな議論をすることなくドイツW杯に挑むことに・・・・。

    主義主張がはっきりしていると、その分衝突も増える。すべての人間が満足する状態など、ありえないので、自分がどこのラインで充分と思えるかという点をはっきりさせ、完璧を求めすぎないことが重要だと思った。

  • 以前何かの本で欧州では、サッカー選手を選抜するスカウトが見ることろは、当たり前だが技術力がある事、しかし同じような技術があった場合、頭のいい方を選ぶと言う話を見たことがある。

    この本を見て、宮本選手は欧州にいてもスカウトされる人材だったのかもしれないと感じた。
    キャプテンとしてのマスコミ、ファンへの対応、試合中のレフリーとの関係構築、そしてチームに不安が雰囲気が出た時の対応、試合に出られるようアピールし、サブ組のケアをするなど、ただサッカー以外の懸案事項を率先して引き受け、それの解決に意義を感じると言う事は、サッカー選手としての成長以上に人間としての成長に前向きな人なんだと感じた。

    先ごろ現役を引退してFIFAの大学院に進むと報道を見た。
    将来は日本に限定せず、欧州などでも活躍できる優秀な指導者になってほしい。

  • 自分が仕事で意識していることとか感じていることと重ね合わせながら読むことが出来た。

    響いた部分をメモ。

    ・主将である以上、普段の言動から気を付ける。
    ・どうやって試合を組み立てるか、しっかりしたプランが無ければ幸運は呼び込めない(ヒディング)
    ・個性が強いメンバーの場合、キャプテンが強引に引っ張る方がフィットする。
    ・怒りは一旦口に含んでから、徐々に吐き出す。時間が経過すれば怒りは低下する。
    ・どんな年齢でも、相手をリスペクトすることから始める。
     相手に考えされる余地を与える話し方をする。
     頭ごなしに言われてもカチンとくるだけ。
     コミュニケーションの取り方には気をつける。
     まずは相手の話を聞く。
    ・不満があれば、直接上と話す。あとは準備をしてチャンスを待つ。「本当のところどうなんですか?」と聞き、こちらの意志を伝えるのも大事。また、時には顔色を見ながら監督にプレッシャーをかけるのも必要。
    ・細かい配慮が出来る監督が選手から信頼を勝ち取れる。

  • 自分と最も縁遠い言葉、キャプテン。取り立てた能力がないと本人はいうけど、それは立派な一つの能力だと思う。

  • 読みやすくて、この手の新書の中ではおもしろかった。

    現役サッカー選手とはおもえないぐらい、緻密な所までピッチ内外のことが述べられていて、読み応えがあった。知性を感じた。

  • 宮本恒靖選手のファン、ということではなく、また、主将論と言っても、論じてはいないだろう、と予測しつつ、僕が一番知りたかったのは、ワールドユース黄金世代メンバーおよび中田英寿との融合や確執、そして、フィリップ・トルシエとジーコジャパン、とのW杯内の真相だ。出られなかった選手との間のコミュニケーションも興味深かった。個人的には三浦敦は好きなので。。そういう意味で、宮本が皆をまとめて行くのは、本当に大変だっただろうと思う。いずれにしても、2006年のW杯では、最後まで中田と他のメンバーとの確執はとれず、まとまらなかったのだろう。その真相に、もっと触れてほしかったのだが。。

  • 宮本選手による一般的な「リーダー論」というよりかは、これまでキャプテンとしてどのように生きてきたか、という振り返りをメインに書かれています。

    各世代の日本代表のチーム内に起きていたこと、ドイツワールドカップでの失敗、などが内部の視点から率直に書かれていて面白いです。

    「準備」という意味で、感銘を受けたフレーズが何箇所かありました。

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