加害者家族 (幻冬舎新書 す 4-2)

著者 : 鈴木伸元
  • 幻冬舎 (2010年11月27日発売)
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  • レビュー :110
  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981942

作品紹介・あらすじ

平成20年の犯罪件数は253万3351件。被害者家族はマスコミ取材による二次被害で心の傷が癒える間もないが、実は加害者家族も凄惨な生活を強いられる。身内の犯罪を機に失職や転居を余儀なくされるだけでなく、インターネットで誹謗中傷され、写真や個人情報まで流出される。そんな過酷な現実を受け止められず、自殺する人も多い。事件への自らの非力を嘆き激しい後悔に暮れる加害者家族も多いが、そもそも身内の犯罪を未然に防ぐには限度がある。まさに他人事ではない実態を明らかにした、衝撃の一冊。

加害者家族 (幻冬舎新書 す 4-2)の感想・レビュー・書評

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  • 刑事事件の加害者でも被害者家族でもない、加害者家族に焦点を充てた一冊。

    当然、加害者家族として責任を感じつつも、マスコミやインターネットの過熱報道もあって、必要以上に大変な実態を知ることができた。
    また、印象的だったのは、アメリカの銃乱射事件で加害者家族に山ほど手紙が来たけど、ほぼ全て励ましの内容だということ。
    もちろん、日米双方で良し悪しはあるものの、こと加害者報道の捉え方においてはアメリカ人の方がはるかに成熟してると感じた。

  • 被害者にも家族がいてその苦しみははかりしれない。それを考慮しつつも基本は加害者家族中心の本だから、読んでる途中や読み終えた直後は加害者側のことばかり考えてしまう。
    苦しくて泣いた。

    このままだと量多いけど、抜粋簡略版を小中学校の教材とかにしたら犯罪の抑止力になると思う。

  • 読んでいる途中ですが、怖くてページがめくれなくなる…(涙
    「累犯障害者」(http://booklog.jp/item/1/4101338728)を読んだ後に読むと、感情的になってしまう…。

    レビュは冷静になった頃に追って…(何

  • 日本社会では「善人の悪意」が多いと感じる。
    自分は正しい。自分たちは関係ない。悪人は不幸になるべき、抹消すべき。
    そんな意識が更正を更に難しくし、再犯を招く。
    「善人」が犯罪を作っていることもあると自覚して欲しいし、まさにバッシングなどの行為が犯罪に等しいものであることを知って欲しい。

  • まとめのまとめみたいな本

  • 衝撃的な一冊だ。

    報道を見聞きしても事件周辺の情報はまるでよくわからない。その後はどうなったんだろう? と思うものの、知る機会はあまりない。
    犯罪心理の観点から興味本位で読みはじめたが、事実のあまりの残酷さに涙が滲んだ。

    悪いことをしてはいけない——。誰でも知っていることだ。だが、実際悪いことをしたら、どうなるのかは知らないのではないだろうか?

    いくつかの事例をあげて、事件当時の加害者家族まわりで起こることが記載されているが、善意の悪意とはよくいったものだ。とにかく”恐ろしい”の一言に尽きる。
    インターネットの匿名掲示板の裏で一体なにが起こっているのか? 実際に起こった事例を読むと本当に寒気がする。

    人生やり直しがきくと前向きな人は考えるかもしれない。
    だが、悪いことをしたら、その周辺の人々まで不幸が飛び火し、人生そのものを崩壊させてゆく連鎖の現実が確かにあるのだ。
    法律も人も誰も助けてはくれない。みんな離れてゆく——。孤立する先に待つものは、絶望と死である。と、私は本書を読んで感じた。
    その過程に、もしかしたら自分も加担しているかもしれないという事実が非常に重く心にのしかかる。

    12歳ぐらいから思春期の人、心に黒いものを抱えている人には、特に必読の一冊。
    いや、万人に読んでもらいたいと思った一冊だった。

  • 東野圭吾の「手紙」や、「それでも生きていく」、などのドラマを見て、加害者家族の大変さは知っていたが、海外ではその加害者家族を支援していく団体があるというのは知らなかった。日本でも早くそういう支援ができるといいと思う。
    また、こうして加害者家族や親族まで、苦しみ、道を断たれるという現実を多くの人が知れば、犯罪抑制にも役立つのではないか。

  • 排他的で偏見に満ちた思想、鬱屈した社会のストレスの捌け口、日本人の心の余裕のなさを感じた。
    アメリカでは高校で銃乱射事件をおこした犯人の母親の元に電話やダンボール2箱分の手紙が届き、その内容はどれも加害者遺族を激励するものだったそうである。
    日本も見習うべき、とまでは言わないが、国民性でここまで違うと言うのは非常に興味深い。
    殺人事件で旦那が逮捕され、小学校低学年の息子を守るため、転校を繰り返させなければならない妻。友達にさよならを言わせることすらできない。
    最後に学校を見たいと言った息子を真夜中の小学校の校庭で遊ばせる描写に心が痛んだ。
    また、家族間で殺人が起こった場合には加害者、被害者両方の家族になってしまうという。夫が借金を苦に自殺を図ったが、失敗して植物状態となった。維持するには一日に30万円かかる。絶望する妻に夫の母は何も心配しなくていいと言い、そして、実の息子を殺害した。本書で主に挙げられている凶悪犯罪とは違う重苦しさがあった。
    ただ、もうひとつ思うのだが、本書で挙げられた加害者家族はどれもひどく反省して、世の中からの批判を当然のものとして、自分を責める、という家族ばかりだったが、開き直って反省しい、逆ギレするような人間もいるのではないだろうか?

  • 加害者家族支援に関する本を連読。先に読んだのが支援団体の立場、こちらは取材者としての立場からですが、ともに前提としているのが被害者支援でして、それにかかわりながらも加害者家族ひいては加害者に関心を持ってしまうのは、私の愚禿さゆえなのか考えてしまいます。

  • 犯罪による被害者とその家族は報道などによって二次被害を受ける。それは加害者家族も同じだ。とはいえ、被害者側を保護するのは当然という世論に比べ、加害者側を保護すべきかと言うことに対して、賛否ある。

    著者は殺人事件を犯した者の妻へ取材する。妻は「夫の犯した罪なのだから、私や子どもには関係がない」という気持ちを持ち続け、被害者へ謝罪をしていない。しかし、事件のことを考える日々で自分が夫の気持ちに気づかなかったことに反省するようになる。果たして、こうした形で加害者家族が責任を感じるのが被害者にとって、良いことなんだろうか。

    また、宮崎勤の父親は自殺し、仕事を辞めた家族もいれば、婚約を破棄した家族もいた。

    加害者家族を加害者本人と別々に考えるというのは難しいが、彼らを不幸にすることに意味があるのかと考えさせられる。ただ、こうした論議において「被害者の気持ちを考えると・・・」という考えというのは排除すべきだと思う。

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