“中国版”サブプライム・ローンの恐怖 (幻冬舎新書)

  • 幻冬舎 (2011年9月28日発売)
3.50
  • (4)
  • (6)
  • (18)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 21
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784344982345

みんなの感想まとめ

現在の中国の複雑な問題を多角的に探求する一冊であり、特に不動産市況や経済の動向に関して洞察を提供しています。著者は、中国のインフレの原因や政治的混乱がもたらすリスクについても言及し、これが世界の平和に...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 様々な角度から現在の中国の問題について書かれています。不動産市況の今後を読むうえでは非常に参考になる一冊です。中国のインフレの元凶も理解できました。。政治的な混乱は軍部の増強につながり、これは世界の平和にとっては大きなリスクとなりそうです。。自らの将来戦略に関しても考えさせられる1冊です。

  • 中国という国の状況をわかりやすく伝えてくれる本。
    なんだかすごい課題を内包していることはよくわかりました。
    こんな国に投資して進出していく日本の会社ってどうなんでしょうか?
    資産の投機ならまだしも投棄にならないことを祈るばかり。
    でも、まわりを見渡せば、中国、北朝鮮、韓国、そして、極めつけは日本か。
    なんとまあ東アジアの国々って個性的でリスク満載なんでしょうか。

  • 私は仕事の都合で中国に赴任してから2年になるが、
    至るところで暴動と呼べる事件が起きているとは
    知らなかった。

    当然、中国人もほとんど知らないだろうと思う。

    2012年の中国経済はどうなるのか。
    非常に興味深い。

  • 中国不動産バブルは崩壊し、共産党政権は混乱に陥る、

    という石平氏の希望的観測の本

    四大古典小説の小話、
    「西遊記」「紅楼夢」「三国演義」「水滸伝」

    「3400万人余剰男」と「植民地戦略」

  • 中国の喫緊の課題が、インフレと不動産バブルの崩壊であることが繰り返し述べられていて大変参考になる。軍事面も含め中国情勢から目が離せない。石平氏の著作は始めて読んだ。活躍に注目したい。

  • 外資系に勤務しているのですが、先日社内会議があり、今後のわが社の成長は中国やインドの成長にかかっていると確認したばかりです。

    そんな状況にいる私にとって、中国が崩壊するとは信じたくないですが、この本を読むと不安になってしまいます。

    この本の著者(石氏)は、中国の実情に詳しい方であり、彼が2012年には崩壊をし始めると警告しているのである程度の覚悟は必要なのでしょうか。

    サブプライムローンの崩壊の影響は日本を含めて全世界に悪影響を及ぼした中で、中国だけは一時期からV字回復したと世間では言われていますが、それは中国政府の金融政策(異常な量的緩和)によるもので、いずれ崩壊するとのことです。

    以下は気になったポイントです。

    ・2011年6月現在、北京市で売れ残りの不動産在庫面積は、すでに3300万平方メートルで、時価では約12兆円であり、平均的販売率からすると、在庫消化には1年半以上かかる(p16)

    ・中国はずっと好景気であるが、意外なことに、「需要が供給を上回ることがほとんどなく、むしろ逆」、中国経済は2006年からすでに深刻な生産過剰になっている(p23)

    ・中国が直面しているインフレは、普通のインフレと異なって、需要や供給と関係がなく、企業などによって提供されるモノやサービスの量を上回る形で、中央銀行によって貨幣が増やされて、貨幣価値が下がることでインフレが起きるものである(p28)

    ・一般に先進国では、マネーサプライとGDPの比は50から70%(バブル経済の日本は20%)であるが、現在の中国は260%である(p31)

    ・中国では、国民消費は経済全体に占める割合が低く(1991:48%、2010:37%)、内需の慢性的不足(米国:70%、日本:60%)になっている、そのために投資と輸出の拡大を図る必要がある(p34、37)

    ・中国では1回の診療で払う一人当たりの平均医療費は、月給の4分の1程度もある(p38)

    ・スイスUBSの試算では、現在の中国で中産階級と認定できるのは、2500万人程度で、総人口比較2%のみ(p39)

    ・1997から2007年までの11年間、中国のGDPに占める労働報酬の比率は、53%から40%程度に落ちた(p40)

    ・中国の外貨管理制度のもとでは、国内企業の稼いだ外貨は企業の手元には入らない、中国政府(中国銀行)によって買い占められて、政府の外貨準備高となる、その代り、輸出企業の稼いだ外貨に相当する額の人民元を発行して、輸出の対価として企業に渡す(p45)

    ・人件費、エネルギー資源の高騰がもたらす生産コストの急増、アメリカ経済の衰退が原因で、中国では輸出が伸び悩み、中国の多くの企業が「利益ゼロ」になり、多くの企業が工場や機械を売却しようと努力している(p54)

    ・日本では企業の生産部門が調達した資金は30兆円程度(GDP比較で6.4%)で、中国の場合は、借金の割合は28%である(p68)

    ・死にかけた不動産バブルが復活したのは、2009年から政府が行った放漫融資にあった(p92)

    ・中国人民はいまは四大古典小説を実演している、エリートと金持ちは「西遊記」、高級幹部は「紅楼夢」、地方政府は「三国演義」、庶民は「水滸伝」である(p132)

    ・多くの富裕層を海外移住にとりたてたのは、中国国内の環境汚染、食料・医薬品の安全問題、公共サービスの悪さ、社会的不平等、法制度の不整備等にある(p156)

    ・過去10年間に中国から海外への移民数は年平均45万人で、彼らが外国へ持って行った資産は2500億ドルで、中国政府と国内企業がいままでに行った直接投資の2倍(p157)

    ・一般の出生比率は、女100に対して、男は103-107であるが、中国(2008年)では、男が120であった、これは「一人っ子政策」による(p200)

    ・中国は過去30年間にわたって「一人っ子政策」により、人口を4億人減らすことができた(p203)

    2011年10月29日作成

  • ふむ

  • 献本御礼

  • 前半だけ読めば著者の問題提起する中国経済の問題点が理解できると思う。

  • 中国のバブルについて知りたくて読書。

    著者の本を初めて拝見させてもらう。著者のような専門家に活躍してもらえる日本であって欲しいと個人的に願う。さすがに中国出身だけあり情報取得に長けている印章を受ける。

    新しい本なので2010年4月の庄河の土下座嘆願、2011年8月の大連のデモなども取り上げられている。

    日本でもデフレ解消のためにマネーサプライを増やすことを主張する専門家もいるようであるが、むしろ日本は実施して、多少インフレへ誘導してもいいのではと思ってしまう。日本が再び経済成長の道を歩み出すことで、中国にも大きな影響が与えられると思うから。

    大連に住んでいてもこれだけの格差、物価上昇の中で、ある程度の治安が保たれていることは奇跡だと感じることがある。

    インターネットの力が今後の中国の方向性へ影響を与える要因となりつつある。仮にバブルが崩壊して、経済成長が失速したときに正当性と存在価値を問われる可能性がある共産党政府はどうのような国策を出してくるのであろうか。

    人民解放軍を統制する憲法、法律がないという事実は衝撃的。シビリアンコントロールされていない北朝鮮と同じだと初めて知る。

    もし中国人と結婚しても不動産を購入する氣にはなれなくなる1冊。

    読書時間:約50分

    本書はお借りしています。有り難うございます。

  • 中国もバブル崩壊か。
    中国って、どうも怪しいんですよね。

    んで、思わず手に取りました。

    中国の経済繁栄は、なんと国家予算による虚構らしいんですな。
    んで、元を乱発しているおかげでインフレ爆発。虚構ですから、いつかは崩壊する。

    その時期とは??もうすぐらしいですよ。

    おすすめ度は5点中、3点。まあまあ面白かった。

  • よくわかる

  • 大枠はよくいわれてる不動産投機と過剰な流動性による
    インフレの話。でも細かい情報は中国ウォッチャーではないので
    参考になりました。以下ネタばれ。(僕にとっては備忘録)

    ---------------------------------------------

    1978年   GDP   3645億元
           M2   859億元
    2007年   経済成長率 13%
    2008年   第一四半期 10.6%
           3月消費者物価指数 8.3%
           第三四半期  9%
       11月 内需拡大10項目 低所得者向け住宅/建設促進
                   銀行融資規制撤廃 48兆円
    2009年   GDP 33兆5400億元
           M2   60兆元
           経済目標 保八
        03月 新規融資放出額 4兆5800億元
        第一四半期固定資産投資額 前年度比28.8%アップ
    年間個人消費総額  12兆元=約144兆円
          不動産購入額  約6兆元
        年間新規融資総額  9.6兆元=約115兆円
        GDP        33.5兆元=約403兆円
         *日本は474兆円と30兆円。
        就職率 68%
    2010年09月 M2残高 約69兆元=約837兆円 (前年度比19%増)
        10月 01月からの名目GDP  約29兆元=323兆円
        *先進国ではマネーサプライ/GDPは50%〜70%
    個人消費率/GDP 37.5% 91年 48.8%
        過去10年間 経済成長率 10%
              固定資産投資 25%
    2011年03月 北京新築平均販売価格 前月同月比−10.9%
    06月  北京売れ残り不動産時価 約1兆元=12兆円



    エリートと金持ちは「西遊記」をやり高級感部は「紅楼夢」を
    楽しみ、地方政府は「三国演義」を繰り広げ庶民は「水滸伝」
    を演じてみせる。
    暴力抗法 土下座嘆願

  • 中国経済の急激な成長の二大牽引車が輸出と不動産というかなり歪な形になっており、不動産を支えているのが政府による過剰流動性供給。過去30年で経済規模は92倍に拡大したがマネーサプライは702倍、GDPの2倍以上のマネーサプライが不動産の高騰、バブルを招いたと驚くべきデータが紹介され、バブルの崩壊とインフレは不可避というのが中国経済のジレンマだと。中国経済頼りの日本も他人事では無い。一方で、此だけ非常識な規模のマネーサプライをしたにもかかわらずインフレ率が10パーセント程度に収まっているとはある意味驚くし、ハイパーインフレの亡霊に怯える日銀はどう思うのであろうか。

  • 中国の成長率の失速、不動産バブルの正体、それに対応策を見いだせずにジリ貧になってる政府の実情を描く。
    消費者物価指数や各都市の不動産価格など、数字を引き合いに出しながら論じていた。

    成長率を率いていた「外需」と「投資」→リーマンショック前後から外需が失速→量的緩和を際限なく進めて金余りに→内需がふるってない企業は調達資金を不動産で運用→不動産バブルの流れ。
    財政出動も出尽くして、インフレとバブルの板挟みになってる様子はよくわかった。

    後半4割は経済というより、それに関係する中国の社会や軍の影響力の話に進めて、若干風呂敷を広げ過ぎな印象も。

    中国の経済の実情が、データとあわせてよく理解できた。
    できれば、世界各国とどう連動してどう影響していくかも論じて欲しかった。

  • 前半は現代中国の経済問題について、後半はそこから導かれる政治、社会問題について書かれています。経済に疎いあたしは、「ああ、そうなのか」と思う部分もありますが、「そこまでひどくはないんじゃない?」という気もします。数値の取り扱い方はやはり立場が変わるとかなり変わるもので、著者と同じ数値、データを見ても、経済学者によっては全く異なる見解を導き出すのではないかと思います。本書を読む限り、著者は過激というほどではないですが、中国崩壊論陣営に与する一人なのでしょう。中国の状況が綱渡りであるというのはあたしも認めますが、中国ってもっと二枚腰、三枚腰で、したたかに困難を乗り越えてきそうな気がします。もちろんその間、言語を絶するような苦難、辛酸を国民が味わうことになるのかも知れませんが。そして、例えば大躍進や文革のような人為的災害が今後も起こりうると思います。当時はほぼ鎖国状態でしたので、海外への影響は最低限、ほとんどゼロに等しかったと思いますが、現在ならその余波は海外にも当然飛び火するでしょうね。その時、日本はどうするのか、どうなるのか、むしろ日本はその波に引きずり込まれ溺れ死に、引きずり込んだ当の本人である中国は何とか生き延びている、という未来が見えます。

  •  中国の経済成長の歪みについて書きます。日本経済で個人消費が弱いと言われながらGDPの60%は個人消費。それに対し中国は37%でしかもその比率は下がりつつある。大量の銀行融資を行うことで経済成長を維持してきたがその反動で設備余剰がひどい。消費も弱く設備も余剰、ということで本来ならデフレ傾向に向かうはずが過去供給したマネーサプライの過剰によりインフレが止まらない。今年6月以降各地でちょっとしたことで暴動が起きるようになっており、ネットの普及とあわせ党の高級幹部ですら批判の対象になるようになってきている。中期的に見ても急速な老化(一人っ子政策のため、若年層が少ない)に襲われるのは既定の事実であり、難しい経済運用を迫られている。

  • 興味深く読ませてくれた。
    中国の恐怖はリスクマネジメントして
    いかないと今後におおきな影響を受けると思う。

  • 中国系帰化日本人の石平の本は2冊目だ。
    石平は日本人としての感性を持っているように見えて、持ちきれていない。日本で育った人間は伊勢神宮で「日本」を感じることはないからだ。
    その過剰さこそが石平が中国育ちであることを如実に表現するが、私は、石平の中国評価に関してはかなり信用している。日本評価に関しては半分ぐらいのしか信用していない。
    それでも、彼のような人が日本を愛し、中国ウォッチングしてくれていることは日本人が中国を知る上で非常に高い価値があることである。これからも彼の著作は事あるあるごとに読もうと思う。
    中国や韓国が崩壊するというシナリオはもうこの数十年見続け飽き飽きしているのだが、私は自分の感性を非常に重要視していて、その感性からももうそろそろだな。と感じている。それは、経済指標や経済白書からのものではない。街を見て、その建物を見て人を見て感じる普通の感性だ。
    本書で語られているような中国の「先軍政治」や「暴動」や「投機」のあり方を見たとき、歴史の必然というものが顕わになる。具体的に何年何月というほど私はうぬぼれているわけではないが、必ず中国は混乱の渦に巻き込まれる。経済のソフトランディングだとかハードランディングだとか言っているレベルではないものが必ず起こる。今、正にギリシャ国債のデフォルト問題、欧州の金融・信用不安や米国のドル不信から広がる全世界的な信用不安・株安の最後の砦として中国がクローズアップされているが(ある意味日本の円高も日本がクローズアップされている証拠ではあるが)、私たちはこの30年成長し続けた中国という国を間違いなく誤解している。中国が成長しないといっているのではなく、問題は中国の偏りなのだ。偏見を取り除き、感情をかなぐり捨ててもなお中国は異常である。異常が許されるような世界ならば、私は、世界を信用しない。
    私は正に今中国を信用していない。それを再認識することができる本だと思う。

全20件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

評論家。1962年、中国四川省成都市生まれ。1980年、北京大学哲学部に入学後、中国民主化運動に傾倒。1984年、同大学を卒業後、四川大学講師を経て、1988年に来日。1995年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程を修了し、民間研究機関に勤務。2002年より執筆活動に入り、2007年に日本国籍を取得。2014年『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』(PHP新書)で第23回山本七平賞を受賞。近著に『漫画でわかった! 習近平と中国』(かや書房)、『世界史に記録される2020年の真実 内患外憂、四面楚歌の習近平独裁』(ビジネス社)、『中国五千年の虚言史』(徳間書店)、『日本共産党 暗黒の百年史』(飛鳥新社)などがある。

「2021年 『中国 vs. 世界 最終戦争論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×