ルポ ゴミ屋敷に棲む人々 孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態 (幻冬舎新書)
- 幻冬舎 (2012年5月28日発売)
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感想 : 41件
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Amazon.co.jp ・本 (184ページ) / ISBN・EAN: 9784344982628
みんなの感想まとめ
人間の老いと孤立死のリスクについて深く考えさせられる内容です。著者の経験を基に、ゴミ屋敷に住む人々の実態を通じて、セルフ・ネグレクトという現象がどのようにして生まれるのかを探ります。読者は、自身の将来...
感想・レビュー・書評
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あ、思ってたんと違う。
いや。わたしが勝手にこういうのが読みたい!って思ったのと違うってだけなんだけど。
老人などの孤独死がどうして起きるか?っていうのが、ゴミ屋敷に通じるって話なだけで、ゴミ屋敷云々の話が聞きたいわたしとしてはちょっと違いました。
にしても。66歳の引きこもりが孤立死。とか。
30歳からずーっと引きこもりだったとか。
いや、もう無理だよね。それ。
でも、今の世の中めっちゃ登校拒否とかたくさんいるから、今後リハビリするみたいに、少しづつ外に出て行かないと、まじで30歳過ぎて久々に誰かと関わり持とうと思っても、かなりの勇気がいるよね。
それは6歳で新しい学校の比じゃないよね。
30歳で初めまして、今日から家でました。みたいになかなかならんよね!きっと!!!!!!!
だめよ。親も、自分が死ぬまで引きこもらせたら。って思うと、もう手遅れな気もした。
いやー引きこもり、結構聞くけど、ホントなんかのタイミングで上手く外に出していかないと。歳取れば取るほど致命的になっていくな。と、ひたすら思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
想像していた本とは方向性が違いました。
どちらかというと、一人一人の住人の人生を掘り下げたルポタージュではないかと期待していたのですが、著者の経験に即したエピソード披露と、これからの介護の在り方を考えて行こうという内容でした。実際に地域包括センターに勤めている人は実感出来る内容だと思います。
興味本位で読んでみようと思った自分の不明を恥ずかしく思いましたが、読み物としての価値よりも教科書的な価値の方が大きいのかなという感じです。 -
『ゴミ屋敷』というタイトルだけ見た時は、まさか自分に関係ないと思い読み始めたら、そうでもなくて驚きました。
サブタイトルは、『孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態』とあるとおり、誰にでも訪れる可能性のある ”孤立死の本” です。
まず「セルフ・ネグレクト」ってなんだろう?と思いました。
個人的に分かり難いカタカナ語は苦手だし、広く一般的に普及させるのに、余計な時間がかかるので、どうしてこうも分かり難い名称を使うのだろう?と不思議で仕方ありませんが、本書はその謎も丁寧に解説してあります。
個人的に、セルフ・ネグレクトは、”孤立死の前段階” だと理解しました。
老化や病気で体が思うように動かなくなり、無気力、自分は駄目だ、生きる資格がない、死にたいという思想から、部屋を片づけなくなり、ゴミ屋敷と化す。
心理学の本や、犯罪の本、うつ等の本を読んでも、掃除できない人、物が必要以上にある人は、なにかの兆候だったり、SOSのサインでもあると必ずでてくるので、自分でも気をつけようと思いました。
私は掃除する時間があるなら、本読んでいたいと思うのですが、大量の本をどうにか整理整頓しないといけない!と強く感じました。あぁ。。。 -
やばいこれ、将来の自分かも、と思いながら読んだ本。人間年取ってくると自分を大事に思わない時間が訪れることがあるんだと思う。年を取るのは人間誰でも初めての経験なので、どんなに先達の話を聞いても、さて自分のこととなるとどう御してよいのかわからないということがあるんだろう。ちょっと自分はやばいです。ゴミ屋敷に住むBBAになっちゃいそう。
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ゴミ屋敷問題の以前に、セルフネグレクトという問題があり、老人の孤立という現実がある。
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2025年4月30日 17:27:44
本書『ルポ ゴミ屋敷に棲む人々』は、近年メディアでも頻繁に取り上げられる「ゴミ屋敷」という現象を通して、その背景にある「セルフ・ネグレクト(自己放任)」という深刻な問題を浮き彫りにするルポルタージュである 。著者の岸恵美子氏は、セルフ・ネグレクトの実態を丹念な取材と調査に基づき描き出し、それが単なる個人の問題ではなく、現代社会が抱える構造的な課題と深く結びついていることを示唆している 。本書を読むことで、「ゴミ屋敷」という表層的なイメージの奥にある、孤立や生きづらさ、そして支援の難しさといった現実に迫ることができた。
まず著者は、「セルフ・ネグレクト」とは何かを定義することから始める 。これは単に不潔な環境で生活することだけを指すのではない 。本来、人が通常の生活を送る上で当然行うべき行為(身辺の清潔保持、健康管理、金銭管理など)を行わない、あるいは行う能力がないために、自らの心身の安全や健康が脅かされる状態に陥ることを指す 。積極的に自らを傷つける「自己虐待」とは異なり、消極的に自身を放置・放任することで、時間をかけて生命や健康が損なわれていく点が特徴である 。具体的には、極端な身体や住環境の不衛生、失禁や排泄物の放置、必要な医療やサービスの拒否、地域からの孤立といった形で現れることが多い 。
本書では、セルフ・ネグレクトが「ゴミ屋敷」という形で顕在化するケースが多いことに触れつつも、それが全てではないことを強調する 。家は片付いていても、健康上の問題を抱えながら医療を拒否したり、経済的に困窮しているにも関わらず支援を求めないケースもセルフ・ネグレクトに含まれる 。共通するのは、他者との関わりを拒み、社会的に孤立している点である 。著者は、物を溜め込む行為の背景には、人との繋がりを失った孤独感から物への執着が生まれるのではないかと考察している 。
セルフ・ネグレクトに陥る背景には、複合的な要因が存在する。高齢化、核家族化による社会構造の変化、それに伴う地域社会の繋がりの希薄化は大きな要因である 。また、不況による経済的困窮、認知症や精神疾患、アルコール依存といった健康問題、配偶者の死や失業といったライフイベントにおける喪失体験も引き金となり得る 。さらに、人に迷惑をかけたくないというプライドや世間体、複雑化した福祉制度への忌避感、過去の行政や医療への不信感なども、支援を遠ざける要因となる 。驚くべきことに、個人情報保護法が、支援に必要な情報の連携を阻害し、結果的に孤立を深める一因となっている可能性も指摘されている 。
本書が特に重く問いかけるのは、セルフ・ネグレクトと「孤立死」の関連性である 。誰にも看取られず、死後しばらく経ってから発見される孤立死に至ったケースの多くが生前、セルフ・ネグレクト状態にあったという調査結果は衝撃的だ 。元資産家の姉妹が餓死状態で発見された事例 など、家族がいても、あるいは家族ごと社会から孤立し、悲劇的な結末を迎えるケースも少なくない 。これは、セルフ・ネグレクトが決して他人事ではなく、社会全体で向き合うべき喫緊の課題であることを示している。
支援の現場における困難さも本書は克明に描いている。本人が支援を頑なに拒否する場合、どこまで介入すべきかというジレンマがある 。「愚行権」(他者に迷惑をかけない限り、たとえ愚かな選択であっても本人の決定が尊重されるべきという権利)と、「生存権」(健康で文化的な最低限度の生活を営む権利)の間で、支援者は難しい判断を迫られる 。著者は、セルフ・ネグレクトの背景にある様々な要因を考慮すれば、単に「本人の自由意志」として放置することは、社会による放任(ネグレクト)になりかねないと警鐘を鳴らす 。本人の意思を尊重しつつも、その決定が適切な情報や判断能力に基づいているかを見極め、尊厳を傷つけない形で必要な支援につなげていくアプローチの重要性を説いている 。例えば、「私(支援者)が心配だから」という形でお願いするなど、本人のプライドに配慮した関わり方が有効な場合もあるという 。
『ルポ ゴミ屋敷に棲む人々』は、「ゴミ屋敷」というセンセーショナルな現象の裏側にある、セルフ・ネグレクトという現代社会の病理を深く考察した一冊である。それは決して特殊な人々の問題ではなく、高齢化、孤立、経済格差、複雑な社会システムといった要因が絡み合い、誰にでも起こりうる問題なのだと気づかされる 。本書を通して、私たちは社会から孤立し、助けを求める声を上げられない人々の存在に目を向け、どうすれば彼らが尊厳を保ちながら生きていけるのか、そして悲しい孤立死を防ぐために何ができるのかを、社会全体で考えていく必要性を痛感した 。個人の尊厳を守ることと、社会としてセーフティネットを機能させること。その両立の難しさと重要性を、改めて考えさせられる読書体験となった。
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ゴミを溜める理由は色々。
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事前に思っていた内容とちょっと違っていて、やや落胆したけど興味深くはあった。
しかしセルフネグレクトになった人(身内)を、自分ひとりでどうにかすることってできないな。 -
ゴミ屋敷の発生原因は病気や他者との接点の少なさから来るという。横の繋がりの大切さや、行政がもっと踏み込んだ行動をする事が必要と説いている。
ハッとさせられるほどの衝撃があるわけではないが、わかりやすく面白かった。 -
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看護師背景の人が書いた本。
学びが多かった -
著者の岸恵美子氏は看護師・保健師で、高齢者虐待やセルフネグレクトの研究者。
セルフネグレクト(自己放任)の結果としてのゴミ屋敷が解説されていて、ゴミ屋敷を作ってしまう原因ははっきり分かっているわけでは無いものの、認知能力や問題解決能力が低下した高齢者に多いようだ。
個人的に興味を惹かれたのは、まだ比較的若い中年夫婦と子供の世帯の話で、家族全員が不潔すぎて銭湯から出入りを断られていて、旦那さんはゴミがない僅かなスペースで立ったまま寝ているというエピソード。
セルフネグレクトというのは覚えておきたい大事な概念だと思ったのだけど、最近You Tubeのゴミ屋敷動画に出てくるようなタイプの人は少し違うタイプのように思えて、どちらかというとそういうタイプの方が多そうな印象があります。 -
図書館本。
ゴミ屋敷と言うワードに興味を惹かれたが、本質としてはセルフネグレクトが発端で、結果としてゴミ屋敷になってしまった、と言う事だろう。
自分の母親も今年65になった。専らの心配は世間的にはゴミ屋敷な実家の事だ。兄妹で荷物を残している事や、母親の尻に火がつかないと動かない性格もあり、処分が困難で物が溢れている。
色々行き違いがあり最近疎遠になっている。本書を読んでこれではいけないと強く感じた。確かに直接支援できなくても、連絡をとったり、出来る事はあるはずだ。
個人的にはとても衝撃的な本に出会えた。 -
セルフネグレクトって?
消極的に自己を放任することで、自己虐待してしまうこと。ゴミ屋敷はその典型らしい。
一見、ゴミ屋敷の事例紹介に見えるが、中身はセルフネグレクトを知りたい人にとっては、とても良質な情報の宝庫。
セルフネグレクトの定義をきちんと説いた上で、事例を紹介しながら、実態を知ることができる。
そして、セルフネグレクトからの孤立死への移行。
課題、解決に向けてと
とても真摯な書き手の思いが伝わってくる。
【経緯】
仕事のワークショップをするために情報を仕入れたくて手に取った本。 -
■セルフ・ネグレクトの定義
①個人の,或いは環境の衛生を継続的に怠る
②QOL(Quality of Life)を高めるために当然必要とされるいくつか,或いは全てのサービスを繰り返し拒否する
③明らかに危険な行為により,自身が危険にさらされる
■セルフ・ネグレクトの特徴(以下の一つでも当てはまる場合セルフ・ネグレクトの疑いがある)
①身体が極端に不衛生
②失禁や排泄物の放置
③住環境が極端に不衛生
④通常と異なって見える生活状況
⑤生命を脅かす自身による治療やケアの放置
⑥必要な医療・サービスの拒否
⑦不適当な金銭・財産管理
⑧地域の中での孤立 -
もうちょっと個人の事例と言いますか、孤立死の実情みたいなのを知りたかったなぁ…という感じですけれどもまあ、そこは著者も言っているように「個人情報保護」だとかね、そういうのが意識されるようになってきた世の中ですから、なかなか難しいのが実際のところなんでしょう…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
というわけで、孤立死を防ぐためには云々…みたいなね、対策がズラズラと並べられていた気がしますけれども、細かいところはもう忘れました♪
という感じでですね、ゴミ屋敷になってしまう人っつーのはこう…「生きる気力が低下した人たち」ですね! 高齢ともなるとやはり身体も衰えてくるでしょうし、自分の死期? というのもなんとなく意識して来る頃でしょうからアレですね、地域・家族から孤立している人なんかはどうでもよくなってしまうんでしょうなぁ…
などとまだその年齢になっていない僕ですけれども予想してみます…。ま、著者同様、こうした人たちは今後ますます増える一方でしょうから、国も本気になってですね、対策を考えていかねばと思いました…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー -
セルフネグレクト、自己放任により健康や安全が損なわれていく。ゴミ屋敷はそのわかりやすい例。
セルフネグレクトがテーマ。一般的に認識されていない言葉なので、ゴミ屋敷をタイトルにしたのでしょう。
岸恵美子の作品
