職業としてのAV女優 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 157
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982642

感想・レビュー・書評

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  • AVバカ一代の人生を送ってきておりますが舞台裏は切ないですな。
    ま、どの業界も今は大変だんだろうけどさ。

  • 一番怖いのは、楽に稼げた成功体験っていうのがズシンときた。
    裸は驚く早さで消費され、価値がなくなる。
    刺激があって楽しいというけど、そんな刺激がなきゃ楽しくなくなるのも怖い。

  • 興味深いですね。
    社会悪なのかもしれないけど、必要悪なのだとも思うわけで。
    ってそもそも悪って言葉を使うべきじゃないのかもしれないけど。
    うーん、難しいな。

  • 今年の抱負②:通勤読書の30冊目を読み終わりました。

    特定の女優名を極力ださないで、取材した所感を述べた内容は読み応えあった~。それにしてもAV女優の採用率は約14%で、しかも採用されても半分以上が仕事をもらえず、しかも賃金も安いという厳しい職種。

    こんな業界になってたのね、最近は。。。

  • あんまり面白くなかった。
    とりあえず、今は昔に比べだいぶギャラが安く、
    女優さんの志望者が多くなっており、
    世間的にも寛容な風潮にあるらしい。
    昔はかなり危険なこともあったらしいが、
    今ではメーカー側もコンプライアンスを見直しているらしく、
    その分ギャラが低くても、志望者が多いのでは。
    もし、自分が教師になって教え子が将来女優になりたいとか、
    風俗で働きたいと言ったらどうしたものかな。

    本文で一番気になったのは、
    「この職業は必要悪である」という言葉。
    たしかにそうなのかも、だから取り締まりも甘く
    社会的に批判される立場ながらも
    存在し続けるのだろう。

  • よく書かれてるなと。

    鵜呑みにできないものもありつつ、さらっと読んでしまった一冊。

    人間淘汰が始まるのではと若干背筋が凍るような感覚がしたのは自分だけだろうか。

  • かつてAV女優とは文字通り食い詰めるか、機能不全家庭に育ち、精神的に不安定な女性がスカウトされその道へ入るのが主流であったのが、2000年代以降はネットの普及や経済不況により男性経験も少ない普通の女の子が自ら応募してくる流れに。
    女優の供給過多により、顔やスタイルの高スペック、高学歴などの付加価値が求められ、稼げるのはほんの数パーセント、残りはよりハードな労働量をこなしていくか、仕事のオファーもなく一般のOLよりも収入が低い女優ばかり。
    そんな実情を知らずに自ら志願する女性が増加している現象を数字と実例で検証している。

    ネットで簡単に応募できて、誰かに認めてもらいたい「承認欲求」が満たされる。
    世知辛い世の中で、その気持ちが分かる同性としてやるせない気持ちにさせられる。

    AV女優へのハードルが低くなると共にリスクはそれなりにあることを認識し、安易な道を選んで欲しくない、と著者は警鐘を鳴らす。
    職業としてのAV女優は「楽して稼げる」時代ではなくなっているのだ。

  • 稼げるのは一部の売れっ子だけで、普通にバイトや正社員の給料より若干いいか、同じぐらいのレベルがいいところ。こんなに割に合わない職業があるのかと驚愕します。最近はやりがいや人に頼りにされたい、役に立ちたいという動機からAV女優を志望する女性が増えているというが、AV女優のその後のインタビューや取材を見ると、心身ともに過酷な仕事と痛感。

  • 特にAV女優や風俗に興味があるわけではないが、現役AV女優がゴールデンに普通に出てたのを見かけたので、そういう世の中の様子を知りたくて手に取った本。


    市場ニーズに答えた結果、買い手市場となってしまい、女優に求められるスペックが上がりまくっているという話だった。IT業界より進化が早い印象。IT業界はITという言葉に飛びつく馬鹿な客が多すぎた時代が終わり、「ITでどれくらい儲かるのか」と当然のように問われる時代となっている。作れば何でも売れた時代の名残として、普通の技術者と言えるレベルの働き手が稀少に見えるくらい右も左も分からない初心者のなんちゃって技術者が増えて、会社は処理に困っている。

    AVや風俗は昔から人間が生きていくために欠かせないものであるという認識であるが、IT業界はやっとインフラになったところと言える。まだ買い手市場というほど価値の分かる顧客はおらず、まだまだインフラの認識が広まっている途中だ。スマフォンとかがその典型だろう。

    IT業界より先に進化しきったAV業界は、ITよりひどい就業状況のようだ。ITも3Kとか言われ、突然死とかが普通にある頭のおかしい業界だが、AV業界はもっとしんどそうだ。


    IT業界は頭脳で儲ける職種であると俺は認識しているが、実際は誰でもできる仕事とその業務量のせいで、身体が資本のブラック業界と認知されている。AV業界はそういう意味で元々ブラックだったのが多少健全化されてきているようで、IT業界より進化していると言える。IT業界は業界が健全化されるほど問題視されてないから。まぁ、AV業界は市場ニーズにより健全化されたんだが、IT業界は単純に淘汰はなされても、健全化はなされないだろうな。なぜなら、男は自分の性癖を知っているが、ITを買う会社は自分が何を要求してるのか分かっていないから。そういう意味で、IT業界では最も市場ニーズを予測しやすいB2Cが先に進化し、B2Bはその進化の恩恵を受けて変わっていく気がする。


    という感じで、AV業界と自分のいるIT業界をついつい比較してしまうくらいに、内情と実態がなんとなく分かる本だった。そういう意味で期待以上だった。

  • ブックファーストのランキングコーナー付近で、ハイソなルックスのマダムが購入していたのを見て、僕も手に取った本。笑
    最近アダルトビデオ業界の動向について、この業界で長年ライターをしてきた著者が詳細に報告。
    これを読んでも、普通の女の子がなぜ気軽にアダルトビデオに出演するようになったのかはよくわからなかった。

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著者プロフィール

1972年生まれ。ノンフィクションライター。AV女優や風俗、介護などの現場をフィールドワークとして取材・執筆を続ける。貧困化する日本の現実を可視化するために、さまざまな過酷な現場の話にひたすら耳を傾け続けている。『東京貧困女子。』(東洋経済新報社)はニュース本屋大賞ノンフィクション本大賞ノミネートされた。著書に『新型コロナと貧困女子』(宝島新書)、『日本の貧困女子』(SB新書)、『職業としてのAV女優』『ルポ中年童貞』(幻冬舎新書)など多数がある。また『名前のない女たち』シリーズは劇場映画化もされている。

「2020年 『日本が壊れる前に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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