あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 252
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982703

作品紹介・あらすじ

あらゆる小説は多かれ少なかれ、他の小説を手本にし、影響を受け、技を盗み、足跡を追いかけることによって書かれている。夏目漱石も谷崎潤一郎も村上春樹も例外ではない。オリジナリティと模倣についてどう考えればいいのか。硬軟かかわらず膨大な現代小説を精緻に読みこなすことで圧倒的に支持される文芸評論家が、まるでDJがさまざまな音楽をリミックスするように、自由自在に過去の名著を模倣し、盗むことによって小説を完成させる技法をはじめて明らかにした。

感想・レビュー・書評

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  • 小説論かと思いきや、後半は殆ど書き方指南だった。意外。

  • 模倣をオマージュに昇華して作品に仕上げる才能はすごい。
    好きなものが更にオマージュされて
    その作品も元の作品も好きになることはよくある。
    オリジナリティーも大切だけど、
    いろんなことを知って、いろんな影響があって
    それが作品になるのはすごい。

  • 「あらゆる小説は模倣である。」読み始め。なんか人気があるようなので買ってみた。たまにはこんな本も良かろう。

    話の構成は似通っている。神話のストーリー分析の下り、丁度ギリシャ神話についての本を読んだばかりなのでタイムリー。
    「あらゆる小説は模倣である。」前半面白い。やおいやおたくへの考え方が古い。欺瞞的。なので、中盤面白くない。後半ありきありな文章指南。おもろくない。村上春樹が何度も登場するので、好きな人は読めば?

  • ポストモダンの小説論のつまらない紹介。タイトルでビビらせているだけ。後半3分の1の「実践編」なるもので、著者の底の浅さが確かめられる。

  • 文学
    ノンフィクション
    本の本

  • 模倣の悪評駆逐に一助、他の著も読んでみたく成

  • 150725 中央図書館
    フランクな小説指南書なのか、乱読のススメなのか。

  • クリエティブの神話のウソを暴き出す。結局良い作品とは過去の作品の模倣である。
    良いものを作りたいならたくさん読むしかない。インプットの量がその質を高める。もちろんたくさんの失敗の中にしか成功はないからである。出来ない人間は言い訳ばかりで為してないからだ。
    とは言えこの本の良いのは、模倣にも工夫の余地はいくらでもあるということ。思いもかけないマリアージュは成功のキッカケになり得る。村上春樹の思い付きも、大好きな外国文学の文体で、日本の物語を表現するということ。スキはやはり強みの源泉だ。
    話は変わるが、サイコパスなるアニメはフランケンシュタインのオマージュである。テーマソングが「名前のない怪物」である。ちなみに手術痕のあるゴツい登場人物は「怪物」であり名前はない。フランケンシュタインとは作った人の名前であると最近知った。
    よく出来た作品は、骨太のテーマを持つが、これもその一例と言えよう。

  • 芸術的な創作活動においてオリジナル、なんてものはない。

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著者プロフィール

1954年、奈良県生まれ。文芸評論家。愛知淑徳大学教授。1986年「記述の国家 谷崎潤一郎原論」で群像新人文学賞(評論部門)を受賞。著書に『書きたいのに書けない人のための文章教室』(講談社)、『2週間で小説を書く!』 『MURAKAMI龍と春樹の時代』『あらゆる小説は模倣である』(以上、幻冬舎新書)、『増補版 村上春樹はくせになる』(朝日文庫)、『文学の未来』(風媒社) など多数。共著書にロングセラーとなった『高校生のための文章読本』(ちくま学芸文庫)などがある。

「2016年 『デビュー小説論 新時代を創った作家たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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