オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より (幻冬舎新書)

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982789

感想・レビュー・書評

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  • この人頭いーと唸りながら一気読み。必ずしも問題解決しているわけではないが著者に相談すれば何かしら道が見えるのではっ?!と悩みを抱える人に思わせる力がある。人生相談ってものを軽く見てたが深い。

  • 背表紙タイトルだけでは、本の内容はわからないと思うが、内容は、投稿された悩みに対して、著者が理路整然+愛を持って答える、また、回答を書くまでの思考方法を記載してる。
    たまたま手に取った本であったが、予想外の面白さであり、分厚いながらもスイスイと読め、各人の悩みに、自分ならどう答えるかうを考えながら、読みました。
    各人の悩みは、自分や身近な人の悩みに当てはまるものがあり、いろんな方にもお勧めできる隠れた名著だと思いました。
    私の中でアニメに詳しい「オタキング」、レコーディングダイエットでやせちゃったおじさんのイメージしかなかった岡田さんですが、悩みに回答できる知識や思考を持ったオタキングかっこよすぎです!

  • p.212
     共感がない限り、あなたから出てきた言葉は、安全圏からの助言にすぎません。冷房の効いた部屋、暖房の効いた部屋から、上から目線で言ってるだけになってしまいます。
     そんな言葉は、絶対に相手には届かない。

  • 父親が大嫌い、Twitterで悪口を書かれた、女優と結婚したい……こうした悩みを打ち明けられたとき、どんなアドバイスができるか。朝日新聞beの人気連載「悩みのるつぼ」で、誰よりも相談者の気持ちに寄り添い、「役立つ回答」を編み出し、読者や相談者本人から絶大な信頼を誇る著者が、「回答」に辿り着くまでの思考経路を一挙に公開。人生相談と本気で格闘することで、問題解決のための分析力、思考力が身につく、画期的な書(Amazonより抜粋)

    タイトル買いした本ですらすら読めました。
    色んな視点から相談者に合う回答をしていて凄いなと思った、自分にはできない事だと思うので。こんな分析の仕方があるのだと目から鱗でした。

  •  新聞のお悩み相談に投書された悩みに、著者がどう答えたか、その答えに至った思考過程を紹介したもの。悩みの種類は思春期の友人関係や家族関係、将来のことの話から、大人の恋愛、育児、仕事の悩みまで。単に精神論や上から目線で終わらせるのではなく、著者独自の視点で、理路整然と、それでいて愛があるような回答を目指している。
     著者の本はこれまで『世界征服は可能か』とか「レコーディングダイエット」に関する本を読んだことがあるが、どれも読みやすく、いろんな物事を、ヒトの心理を捉えながら分類する、選択する、といった分析手法がユニークで、今回も期待して読んだ。「悩み」は「複数の問題がこんがらがった」(p.72)状態であり、それを「『今すぐ回答すべき問題』と『別にあとでもいい問題』と『もう終わってしまったんだか後悔するなり反省するなりして自分の中で決着させる問題』というふうに仕分ける」(p.73)ことが必要、として鮮やかに悩みを「因数分解」して見せる、というのが見ていて面白い。「人が抱えられる問題には重量制限がある」(p.77)とか、悩みの分類の中に「『人類が』いずれ解決せねばならない問題」(p.71)というのもあるのは、納得だった。おれも仕事柄、悩みを受けて話すという機会が多いが、「悩み相談は『相談→回答』じゃない。『相談から始まる対話』なんです。」(p.250)というのは、ずばり悩み相談の本質を表していると思った。だから「理詰めで答えたり、解決策だけ与えてさっさと去らないでください。これら思考ツールは、人を傷つける武器にもなってしまいます。」(p.251)というのもよく分かる。そして、「必要なのは『今の君はダメでも、未来の君は大丈夫!』というひと言。このひと言がない回答は、人生相談の回答たり得ない。愛とは『根拠のない信頼』のこと。ちなみに、恋とは『理由のない信仰』のこと。」(p.288)だそうだ。さらに、「なぜみんなは、そんなにさっさと解決策を言いたがるのでしょうか?」(p.249)、「人間というのは安心したがるあまり、手近な解決策を言いたがる」(同)というのも、気を付けようと思った。
     と、こんな感じで、著者の本には、必ず人の弱さを指摘し、ただそれだけでなくそこを救う優しさというのが見えていて、ただ分かりやすいだけではない、面白さがあるのだと思った。ただ、おれはたぶんこういう回答はできないし、しないだろうなあ、と思うのもある。いくら思考過程を身に付けたとしても、やっぱり著者だから言える回答というのがたくさんある気がする。(16/11/20)

  • 新聞に連載されていた人生相談コーナーの書籍化。
    まえがきに登場する「父親が嫌いです」に対する回答はネット上でも話題になっていたので目にしたことがある方も多いのではないかと。
    この本は単なる相談文と解答文の羅列に留まらず、回答者たる岡田斗司夫さんがその相談文をどう読み解き、回答を考え、原稿の文字数でまとめられているかの解説本。
    相談されている内容にストレートに答える前に、その根っこにある解決すべき問題を見抜き、相談者個人への回答に留まらず、その背景にある読者を含めた大きな問題へ応える気持ちで書かれている回答文はプロのお仕事。中には「これどうなの?」と首を傾げる回答もあるにはありますが、お見事です。
    普段論理的思考に慣れていない人間には書かれている全ての手法をものにすることは難しく感じられるものの、自分や周囲の抱えている問題に筋道立てて考える道標になり、読んでいるうちに頭がすっきりしてきました。

  • ・朝日新聞に毎週土曜日掲載する人生相談コーナー「悩みのるつぼ」の回答者のひとり。
    ・「悩みと回答だけでなく、著者がどのような思考回路をたどってあの回答(=問題に対する考え方)に行き着いたのか知りたい」という声を書籍化したもの。
    ・証拠を求めながら相談を読み込む(分析)。疑って分析する。
    ・相談者の気持ちを辿る(分析)→本当に相談者が言いたいことは何か(仕分け)→具体的な行動を提示(フォーカス)。etc
    ・悩みとは、「複数の問題がこんがらがった状態」。問題に手が付けられなくなった時、=悩みのるつぼが発生しているときに最初にやrべきことは、頭の中だけで考えるのをやめること。ノートに書きだしてみたり、他人に相談することが最優先。なので実は相談者の大半は悩みを書いている段階で、かなり解決している。

  •  読みはじめ早々、「プールの底に手がついた」状態まで、沈思黙考?していなかった・・・と気づいた時は驚いた。ほとんど何にも考えてない、というレベルで自己満足していたことを認識できた。ツールそのものはふつうの物の寄せ集めだが、その組み合わせ方(これも自由)を工夫し、各問の解決を楽しみつつはかる、というのが良いのだろう。
     アニメのおじさん、から始まり、東大オタク学→しょこたんのマニア番組→レコーディングダイエット、とだいぶ岡田氏観にはまっている。あらかた納得できるのが自分には良い。

  • 2016年3月23日読了。岡田斗司夫氏が朝日新聞紙上で行った人生相談「悩みのるつぼ」での応答の紹介と、そこで氏が駆使した11の技法の説明。悩みに対する「潜行」「仕分け」は普通の対処だと思うが、「四分類」「三要素」などのフレームワークの使い方がきわめてロジカルで面白い。新聞紙上で、人生の悩みに真剣に苦しむ相手に回答するわけだから、単にロジックをもてあそぶだけでは相手の心には届かない。悩みの底まで分析した上で、ひたすら相談者に寄り添い「愛」を持って回答する、という著者のスタンスにはちょっと感動する。自分の悩みはなかなか客観的に見れないものだが、「これは誰でも直面する悩み=人類全体の課題であり、私に解決できるものではない」などと悩みの要素を分解していけば、一つ二つは対処可能な問題に対処していけるものなのだろう。

  • 悩みの捉え方、解決の仕方が相談者の芯に触れていて、非常におもしろかった。岡田氏の思考ツールが参考になる。
    分析ー仕分けー潜行ーアナロジーーメーターーピラミッドー四分類ー三価値。
    こう羅列しただけでも、いかに岡田氏が思考の整理をしているかがわかる。参考になった。

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著者プロフィール

岡田斗司夫FREEex(おかだとしお・ふりっくす) 評論家、オタキング代表取締役。著書に『いつまでもデブと思うなよ』『評価経済社会』など。

「2015年 『評価と贈与の経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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