官僚の反逆 (幻冬舎新書)

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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982901

感想・レビュー・書評

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  • 『政治の世界には、確かに、利害の対立や妥協がつきものである。しかし、政治には対立や妥協があるからこそ、議論が行われるのであり、言論の自由が意味をもつのである。

    もし、関係者の間に対立や妥協がなく、すべて、規則に従って官僚制的に事を運べばよいのであれば、そもそも言論が自由である必要などない。政治的な対立や妥協がなく、不確実性のない統治体制とは、自由なき官僚制的支配にほかならない。』

    思っていたより抽象的な議論。ウェーバーがどうとかが読みたかったわけじゃないんだよなぁ〜。

    官僚による官僚制の否定が官僚化をより強固なものにし、自由な民主国家を弱め国力の弱体化を招くロジックが、本当に正しいのか良く分からない。

  • 著者は、裁量を廃し「だれかれの区別をせずに」「計算可能な規則」に従って政治が行われることを「官僚制化」=「非政治化」と呼び、官僚制化によって「自由民主政治」が失われてしまうことを憂いている。また、官僚制化は「大衆民主政治」やグローバル化と整合し、この三つを現代社会を特徴づける恐るべきトリニティと呼ぶ。
    ただ、どうなんだろう。利害が複雑に絡み合っており、例えば環境やエネルギー問題一つとっても真に必要な政策をスピーディーに決定をすることが出来なくなってしまっている「自由民主政治」も、もはや限界なんじゃないかなぁ。

  •  「世界は矛盾に満ちあふれている。」
     ともすれば「中二的」と揶揄されるこの言葉は、しかし物事の本質をついている。久米田康治さんのマンガ『かってに改蔵』の中で、『名探偵コナン』の台詞をもじった「真実はいつも一つとは限らない」という台詞があったが、まさしくそのとおりであろう。

     さて、経済や政治の分野においてもまた、矛盾だらけというのが現状のようだ。たとえば、日本において「脱官僚」が望まれている風潮がある。しかし実際には、日本は――そして世界も――着実に「官僚制化」の道をたどっているらしい。
     本書は、ウェーバーを初めとする経済学や政治学の数々の先行研究を参考に、現在の世界にある矛盾を解き明かすものである。その意味では「経済学や政治学がいかに利用価値のある学問であるか」を紹介しているように感じる側面もある。

     詳細は本書にて確認をしてもらいたいが、結局のところ、合理性を求める近代化は経済や政治、学問に関しても、進んでいるわけだ。そう考えるならば、現在の世界は、現在でありながらも、すこし古臭い世界なのである。


    【目次】
    序 章 反逆の宣言
    第一章 虚妄の行政改革
    第二章 官僚制化する世界
    第三章 グローバルな統治能力の危機
    第四章 反逆の真相
    終 章 政治主導を目指して

  • 全部読み終わりっても、やはり、中野剛志氏とは一体何者なのだろう?

    確か、通産省に席を置いていながら、京都大学大学院工学研究科で政治思想の研究をする准教授であったその経歴から、何を批判したいのだろう?

    本書では、色んな本の引用や、他者への批判が満ち溢れていますが、じゃあどうしたいのだろう?となると

    全くわからない!とのまとめになっています。

著者プロフィール

中野 剛志(ナカノ タケシ)
評論家
評論家。1971年、神奈川県生まれ。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年
に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism) でNations and Nationalism Prizeを受賞。著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)、『TPP亡国論』『世界を戦争に導くグローバリズム』(ともに集英社新書)、『国力論』(以文社)、『真説・企業論』(講談社現代新書)、『日本の没落』(幻冬舎新書)、『富国と強兵─地政経済学序説』(東洋経済新報社)、『目からウロコが落ちる奇跡の経済教室【基礎知識編】』『全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】』(ともにベストセラーズ)などがある。

「2019年 『MMT現代貨幣理論入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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