人間にとって成熟とは何か (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
3.13
  • (42)
  • (128)
  • (211)
  • (80)
  • (33)
本棚登録 : 1689
レビュー : 206
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983120

作品紹介・あらすじ

人はみな平等に年を取るが、しだいに人生がおもしろくなる人と、不平不満だけが募る人がいる。両者の違いはいったい何か。「憎む相手からも人は学べる」「諦めることも一つの成熟」「礼を言ってもらいたいくらいなら、何もしてやらない」「他人を理解することはできない」「人間の心は矛盾を持つ」「正しいことだけをして生きることはできない」等々、世知辛い世の中を自分らしく生き抜くコツを提言。まわりに振り回され、自分を見失いがちな人に贈る一冊

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • キリスト教の思想をベースに、著者が人間として成熟するとはどのようなことかを説く。年齢のせいか、流行りを極端に論じすぎている部分もあるが、「あるがままを受け入れる」という根底の考え方は共感できる。

  • ときどき、読み返したい本です^_^‼︎

  • 一番心に響いたところはここ。(以下引用)
    金は人の心を計るが、一万円が同じ一万円ではないのだ。
    貧しい人にとっては、それは我が身を削る大金だが、富裕な人にとっては一千万円も端金なのである。(引用終)
    お金は心についてくる、といった知人もおりましたが
    この本の中では上記のこの言葉が一番染みた。

    歯に衣着せぬ感じ、ばっさりと切ってみせるような論調に引き付けられるのでしょうか、あんまり正直好きじゃないと思うのに時々ふっと手に取ってしまう曽野綾子さんのエッセイ。

    「そうだな」と頷くところも「それはどうだろう」と首を傾げるところもありますが、感覚の違いであって総じて正しいことをおっしゃってるのでしょう。
    来歴は素晴らしく、そういう人のおっしゃることだから真実味もあります。

    でもちょっと鼻についてしまう箇所を所々感じてしまうのは私が捻くれているサガなのか。
    正邪合わせた剥き出しの正論は、深く頷きながらもちょっと逃げ腰になってしまいます。
    基本「面倒臭がり」というのは本当なんでしょうが、それでも立派すぎるのですもの。
    みんなそんなに立派に生きられないのですから。

  • お元気でいらっしゃいますねぇ。

  • 絆という言葉に違和感を感じるし、被災者に捧げるという言葉は、場合によっては自己満足に過ぎないと、この本の作者は言います。

    善意の押し売りは、何かをしてあげたいと言う気持ちは尊重してあげたいけど、受け手も悪意がないだけに、断るのも悪いと思いありがとうと応えてしまいがち。美しい錯覚が続くことになります。まあ、この辺りは日本人の良いところでもあり悪い所でもあるかと。

    他にも、本当の貧困はアフリカの様に、明日の食事にも困るようなことだとありました。これに関しては、相対的に考えても良いのではと思いました。食べられないのが当然と生まれながらにして考えるのと、考えないのとでは違いますから。

    全体的に、世の中の風潮には、批判的な意見が多いですね。

  • そうはいっても、と反論したくなるところも多々。それはそれだけ、私がこの本に弱いところをつかれた!ということなんだろう。
    信仰を持つことの有意性は納得できた。

  • 1931年生まれ、82歳の方の文章が、24歳の私にスルスルと入ってくることに驚きました。

    「善しか人道として許されるものはなく、したがって自分は善を追う人道の道を歩く、と簡単に信じ、信じているだけでなく、それを強烈にアピールする人と私は付き合えない。」p21

    という文章を読んで、思わず自分のことを言われているような気がして、笑えてきて、購入しました。

    なんか、言ってほしいことを言ってくれて、壮快でした。

  • 幼稚化する日本社会に対する年長者からのアンチテーゼ。
    社会が包摂を目指すこと、個人が成熟して自立・自律すること。この両者の交わる場所の模索こそが元来、落としどころなのだろう。
    最近の日本は個人が成熟して自律・自律することを放棄し、その責務を社会に求めるのが「権利」であると言わんばかり。そういう幼稚化した社会や幼児化した大人に対して喝を入れる。無論、全てが正しいという訳ではないが、こういうこと言ってくれる大人って居なくなったよね。

  • 成熟がテーマのはずなのに、そんな風に読み進めることが出来なかったのは、私も現代の日本社会に漬かった若者の部類にはいるからだろうか。

    野田聖子氏のくだりで、彼女の言動を批判することにどうこうは思わない。けれど、結論部分の私ならこう言う、という部分がすごく引っかかった。
    なぜ、敢えてそう書き表す必要があるんだろう。

    個人の在り方と集団の在り方を混ぜたような解釈に、本当にそうだろうか?と疑問符を付けてしまうことが多かった。

  • 本屋の階段のところにディスプレイされていたのを
    みて、すぐに買うことを決めてしまいました。

    私には難しかったのか、深くは理解できなかった気がします。

    帯が一番印象が強く、私には勉強になりました。
    以下が、帯からの引用。

     「もっと尊敬されたい」この思いが自分も他人も不幸にする。

     人は年相応に変化するほうが美しい。
     内面は言葉遣いに現れる/心は開くが、けじめは失わない喋り方/
     幸せの度合いは誰にも測れない/「問題だらけなのが人生」とわきまえる/
     「努力でも解決できないことがある」と知る/おもしろさは困難の中にある/
     いいだけの人生もない、悪いだけの人生もない/
     「自分の不運の原因は他人」と考える不幸/すべてのことに善と悪の両面がある/
     「目立ちたくない」は卑怯な姿勢/
     人の一生は最後の一瞬までわからない

    著者の作品は初めて読ませていただきましたが、
    全体的に(おばちゃんの愚痴)っぽい印象を受けました。
    通勤中の電車で読んでいて、思わず苦笑いしてしまいました。

    週刊誌の騒動と同時期に読み終わったため、
    なんだか後味の悪い印象だけが残ってしまった気がします。。

    この作品で、一番印象に残ったのが、
    「アフリカの青年が真面目な目的で人に会う時は、精一杯のおしゃれをしてくる
    という話。そのような生活をしている人たちに会うのに、
    ぼろぼろのジーンズを履いていくのは相手を思いやれていない、
    他者の生活を思いやれないということは大人になってはいけない」
    という所だったので、週刊誌での発言はとても残念に思いました。
    子供を産む女性にだって生活があり、それぞれの事情もあるだろうに・・・
    企業の立場にしか立っていない発言はとても残念に思いました。

    深く理解はできなかったですが、
    人間の成熟について考えるきっかけとなりました。

    体に毒を入れて、より体によい効果を得る。
    ワクチンのような作品でした。

全206件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

一九三一年東京都生まれ。作家。聖心女子大学卒。一九七九年ローマ法王よりヴァチカン有功十字勲章を受章、二〇〇三年に文化功労者、一九九五年から二〇〇五年まで日本財団会長を務めた。一九七二年にNGO活動「海外邦人宣教者活動援助後援会」(通称JOMAS)を始め、二〇一二年代表を退任。『老いの才覚』(KKベストセラーズ)、『人間にとって成熟とは何か』『人間の分際』(ともに幻冬舎新書)など著書多数。

「2019年 『不惑の老後』 で使われていた紹介文から引用しています。」

曽野綾子の作品

人間にとって成熟とは何か (幻冬舎新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする