日本資本主義の正体 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983717

作品紹介・あらすじ

いまや資本主義は、低成長とパイの奪い合い、格差拡大という三つの矛盾を抱え、完全に行き詰まった。特に日本では、長時間死ぬほど働いても給料が上がらず、資本家による労働者からの露骨な搾取が蔓延っている。しかし日本人はそれに文句も言わず、賃上げ要求のデモやストライキをすることもない。なぜ日本の労働者はかくも鈍感なのか。経営者の多くも儲かっていない中、富はどこに吸い込まれているのか。日本資本主義の特殊性を謎解きし、搾取の構造から抜け出す方法を提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685844

  • 現在の日本経済をどう考えるか、という視点でよくまとまっている。マルクス経済学の立場ではないが、資本論の原理的な説明と現実の経済活動の間を埋める可能性がある。

  • 日本人の給料が減る理由について説明しています。

    企業の稼ぎは社員への報酬、株主配当、そして内部留保に分けられる。企業は稼ぎをひたすら、溜め込んできたことで景気がよいと言われた時期にも関わらず、給料は上がらなかったという。

    企業は誰のものと言ったときに、社員、株主など色々な利害関係がありますが、そういう人たちが好きに使えないお金と言うのも変な感じですね。

    死金ではなく、生きたお金としてまわる方が、世の中よりハッピーになるのにと思うのが実感。

  • 日本の労働市場は流動性が低く、とにかく会社にしがみつくのがベストという夢も希望もない言い方となっているがこれば現状か。会計だ、英語だといくら勉強しても個人的な防衛策には限界がある。最後に楽観的な日本の資本主義の未来予測が書いてあるが、つけたし感が否めない。暗い気持ちになった。

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著者プロフィール

神戸学院大学現代社会学部教授。1964年、奈良県大和郡山市生まれ。同志社大学文学部英文科卒業、The School of Public Polich, The University of Michigan 修了(公共政策修士)、新潟大学大学院現代社会文化研究科(博士後期課程)修了(経済学博士)。大和郡山市役所勤務ののち、旧労働省入省(国家公務員Ⅰ種試験行政職)。厚生省生活衛生局指導課課長補佐(法令担当)、新潟県総合政策部情報政策課長、厚生省大臣官房国際課課長補佐(ILO条約担当)を経て、2004年公募により兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科助教授、その後教授。2014年より現職。2007年官房長官主催の「官民人材交流センターの制度設計に関する懇談会」委員、2008年からは国家公務員制度改革推進本部顧問会議ワーキンググループ委員を務める。主な著書に、『天下りの研究』『公務員バッシングの研究』(明石書店)、『政治主導はなぜ失敗するのか?』(光文社新書)、『間違いだらけの公務員制度改革』(日本経済新聞社)、『財務省支配の裏側』(朝日選書)など多数。

「2018年 『没落するキャリア官僚 エリート性の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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