京都の定番 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983793

作品紹介・あらすじ

近年、穴場的な「隠れ名所」が注目されがちな京都。だが、京都を愉しむなら、まず「定番」を押さえたい。誰もが知る名所・名店・祭事でも、その成り立ちや、今に至る歴史の流れまで知る人は少ない。名刹の背後にある物語、「京都風」でない真の京料理を守り続ける料理人の心意気、都人の春夏秋冬の愛で方、花街のルールなどについて知ると、京都の奥ゆかしさや美しさの理由が分かる。この街で生まれ育った著者でさえ、定番を改めて辿ってその奥深さに驚愕した。数多の情報に振り回されず、本当の京都を知るための究極のガイド。

感想・レビュー・書評

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  • G Wは暇がないので、その前に京都を旅することにした。柏井壽(この名前が一発で漢字変換できるiPhoneは凄い)さんの京都シリーズ新書は何冊もあるので、一挙に4冊も借りてしまった(お目当ての本は2冊も既に借りられてあった。同じ考えをしている人がいるのだと思った)。今回の旅はいくつかテーマがあるが、1つは柏井壽さんオススメの京都を旅する、というのも1つに入れる。その中で1番役に立たない本がコレである。

    そもそも京都の定番は40年前に卒業した。そもそも私は定番の旅は避けてきた。それが、私の旅スタイルの始まりだったと言っていい。それらのことはまたおいおい書くとして、その中で、1つ「ほぉう」となったものは、お土産の定番として、八つ橋と一澤信三郎帆布の2つを挙げていること。八つ橋はどれもいいとしながらも、「聖護院八ツ橋総本店」(丸太町近辺)の看板「玄鶴堂」の書が、富岡鉄斎というのには惹かれる。京都人にとっては八つ橋はあくまでも焼き菓子である、というのもうなづける。今では断然生八ツ橋が多いと思うが、昔は京都土産として貰うのは焼き菓子の方が多かったからだ。生は保存技術の発達で広がっていったようだ。そしてびっくりするのは、八つ橋に餡を包むのは、1960年が嚆矢とのこと。この60年間で、ものすごい変遷を遂げたわけだ。

    なんかんや云いながら長くなった。すんまへん。

  • <目次>
    第1章 京都名所再見
    第2章 京都の食の定番
    第3章 京土産の定番
    第4章 京都の桜と紅葉
    第5章 京都の夏の定番
    第6章 京都の冬の定番
    第7章 京都のお茶
    第8章 花街と祇園町の愉しみ

    <内容>
    京都を紹介し続ける柏井さんの新作。今回は定番スポット(観光地も食も何もかも)をきちんと調べて書いた。
    祇園祭の様子の詳細や、京都の文化である「喫茶店」の老舗を盛り込んだり、花街(かがいと読むそうだが…)の遊び方をきちんとまとめてくれたり、なかなか親切。一方でにわか観光客や食事処などは一刀両断で心地よい。

  • 京都で生まれ育ち「都人」を自認する著者が、あえて京都の定番スポットに目を向けて書いた一冊だ。
    寺院などのいわゆる観光スポットから食事処まで幅広く言及しているのだけれど、「都人は」「都人が」の「オレ、京都人」のアピールが強く、けっこうクセが強い。

    一見京都風なしつらえで店舗展開をしている外の件から入ってきた店については「ニセモノ」で「ホンモノ」とは違う、ということを語る口調は、面白い人には面白いだろうし、鼻につく人は鼻につくだろうなあ、と思う。

    個人的には店舗紹介をすると鼻につく感が増すので、この人店舗の話はしない方がいいのに、という気がした。余計なお世話だろうが。
    金閣寺、銀閣寺共に西芳寺を目指して作られた場所、というくだりは興味深かった。知らなかった。

  • ガイドブックにはなかなか載らない情報が満載です。
    観光名所の普通の情報は当然ながらあまりありませんが、マニアックな情報や、住んでいる人にしかわからない情報が載っています。
    今度京都行ったら、どこに行こうか。
    掲載されている飲食店も魅力的です。

  • 京都生まれの著者に寄る、リアルな京都本。

    著者は、ブームに依らない京都、本当の京都の紹介を目指していて、一般のガイドブックとは一線を画した見どころや、食べ物・飲食店が多く上げられています。確かに、『○○ぶ』とか『まっ○○』とかでは見ない所が紹介されることが多く、参考になる。ただ、紹介される食べ物は、美味しそうなんだけど予算的に・・・。そんな事を言うと、本当の京都を知ることが出来ないということなんですかね?

  • ここ数年、ツアー会社企画のバス旅行で京都へ行く機会が多くなった(来週にも行く予定)。ただこの種の企画は定番というよりも穴場やオタク狙い的なものが多いので、京都へ行くといっても自分の場合、定番といったら50年前の修学旅行くらいになってしまう。

    そういう意味で改めての再発見を求めて・・・でしたが、何やら奥深い魅力が随所で語られていたものの、読んだ後にまで残ってくれませなんだ。実際の風景を見ながらガイドさんに解説してもらえたら、格別だったんでしょうなぁ・・・


    (2016/3/10)

  • 京都に行く機会があれば
    またこの本を手にしたい
    歴史と共に観光を充実させたいな

  • 京都の定番の観光地を中心に、そこをどのように廻るのか「大人のための修学旅行」として紹介されています。人ごみに紛れて、ただ必死になって写真を撮り、後になって何をしたのかの記憶が曖昧な京都旅行になっていませんか。そうならないために前知識として何を仕入れておくべきか、当日はどのように廻るのか。それも季節ごとに違う顔を見せる京都それぞれについて書かれているところが、京都に住んでいる人間からもうなづける内容になっていると思います。また改めて京都の定番とはこれだったなと思い出させていただきました。初めてであっても、何度かであっても、京都に旅立つ前に一度読んでから出かけられると、今までとは違って落ち着いて京都見物ができると思います。

  • 学校と家を行ったり来たりしていただけで他地域のことはほとんど知らなかったのだけど、それでも聞いたことはある地名も出てきて懐かしす。はたまた全く縁がナサゲな店もあったりね。たまごサンド奥深いw

  • ネットで検索した結果を編集した疑いを拭いきれない叙述があり、史実の誤認が目に余る。
    著者の言葉を借りるなら、「その誤った知識を広められるのは(中略)、迷惑以外の何ものでもない」。著者の「言を真に受けて、捻じ曲げられた京都像が跋扈するのはなんとも困ったことだ。」

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著者プロフィール



「2023年 『歩いて愉しむ京都の名所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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