異端の人間学 (幻冬舎新書)

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983885

感想・レビュー・書評

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  • タイトルからはわからないが、主にロシアについての対論。
    五木寛之さんがロシア通だというのは初めて知ったが、「さらばモスクワ愚連隊」の著者だと知れば然もありなんという感じ。
    五木さんの持論は、独特でオリジナリティがあり、興味深かった。ご自身で実践派と仰っていたが、そういった点もあるのかもしれない。
    五木さんの語り口は自然体でやわらかく、包容力があって好感が持てる。

    お二人とも圧倒的な知識で読んでて面白いけど、対話というより各々の一人語りが多かったように感じた。
    ここら辺は相性だろうか。その点、佐藤優さんと池上彰さんの対談は、池上さんの合いの手が抜群で相乗効果を感じる。
    とは言え、総論で言うと良書である。

  • 佐藤優と五木寛之の対談本。
    五木寛之さんがロシアに詳しいということはよく知らなかった。ロシア通として有名な佐藤さんが、五木さんの知識や経験に一目置いている感じがして、共に分かり合える部分と、二人それぞれの経験から見たロシアが紹介されていて、薄い本の割に内容が濃い印象だった。 ウクライナ戦争のロシアを見ていると、昔と変わらず一国で完結の考え方があり、周辺で何が起きようが他国に非難されようがお構いなし、唯我独尊の国という感じがする。だからこそロシアに嵌る人もいるのだろう。

  • モスクワ ソ連

  • 2014年クリミア併合後の2015年に出た本。2022年ウクライナ侵攻。今だからあらためて読んでいい本。

  • 作家の五木寛之と元外交官で今は作家の佐藤優の主にロシアについての対談。

    ロシアや周辺諸国について今までより深く知ることができた。

  • 前から、ロシアに縁のあるお二人のコラボがないかなと思っていましたが、夢の対談が実現し、楽しく読ませていただきました。
    五木寛之さんの歴史の瞬間に立ち会う引きの強さや、一時の経験から時代を切るとる感覚の鋭さなどを改めて感じるとともに、佐藤優さんのあらゆる分野への知識の豊富さに驚きました。
    これを読んで、そういえば随分前に、五木さんは仏教を勉強するために大学で勉強されてましたが、お二人の共通項として宗教もあるなあと気付きました。
    また、他の切り口でもいつか対談して欲しいなと思いました。

  • 日本人のロシアに対する昨今の関心の低さを憂う二人による博覧強記の対話。
    ウクライナ問題を考える上で必要な教養と時代の理解。
    ロシア市民にとって切っても切り離せない存在である詩と文学。
    知られざる異端とされた宗教の歴史。(日本には”隠れ念仏”はあった)
    現代の国際問題・外交問題の背景にある歴史や思想の理解を深める上で、近代文学をもっと触れようと思った。

著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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