人生を面白くする 本物の教養 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983922

作品紹介・あらすじ

教養とは人生における面白いことを増やすためのツールであるとともに、グローバル化したビジネス社会を生き抜くための最強の武器である。その核になるのは、「広く、ある程度深い知識」と、腑に落ちるまで考え抜く力。そのような本物の教養はどうしたら身につけられるのか。六十歳にして戦後初の独立系生保を開業した起業家であり、ビジネス界きっての教養人でもある著者が、読書・人との出会い・旅・語学・情報収集・思考法等々、知的生産の方法のすべてを明かす!

感想・レビュー・書評

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  • 私は戦後の価値観に染まっていたし、圧倒的勉強不足を実感出来たことは良かった。また「自分で考える」ということはどういうことか分解して説明してくれたことも良かった。「腑に落ちる」が大切。

  • 簡潔に、とても分かりやすく書かれている。

    特にグローバルな視点から見た教養の話が面白かった。
    アメリカに住んでいたことがあるが、1番困ったことは英語が話せないことよりも、話す内容がない(教養がないこと)だった。そういった私の体験からもすごく腑に落ちる内容だった。

    子育てにもとても参考になる本だと思う。


    ほかの著書も読んでみたい。

  • 面白かった。本書はライフネット生命保険株式会社の代表取締役兼CEOの出口治明さんにより書かれている。三重生まれで京都大学法学部卒、ロンドンで働いた経験があるという。やはり外国に居住して揉まれた人は一味違う。書評を書き始めた出口氏は、なんと私の大好きな成毛眞氏よりお声掛けがあったという。類は友を呼ぶというが、2人はうまく気が合いそうだ。出口氏は本書中数字をよく引用し、分かりやすく話を進めてくれる。ただ、あまり一般的ではない比喩を用いることが多々ある。しかしこれも勉強になった。

    以下、本書よりお気に入りの言葉たちを引用。
    「修飾語を取り除いて考える。国語ではなく算数で考える。」

    「今更遅いはサボるための言い訳、今の自分が一番若いのだから、今夜すぐに挑戦すればいい。」

    キケロ「自分が生まれる前のことについて無知でいることは、ずっと子どものままでいることだ。」

    「北欧では選挙について、以下のように教える。「もし、あなたが有力候補を支持するのであれば、三つの方法がある。すなわち、有力候補の名前を書いて投票するか、白紙で投票するか、棄権するかのどれかである。逆に有力候補を支持しないのであれば、あなたには一つの方法しかない。すなわち投票に行って別の候補者の名前を書くしかない。」

    「時事問題は、本音は何か、動機は何かで読み解ける。動機あるいは結果的に得をするのは誰かを常に考えるクセをつけることが大切。もう一つは、本音のところでどういう動機なのかという見方をすれば、読み間違えることが少なくなる。」

  • 1年のうち、労働時間は残業含めて約2000時間、残りは8760時間。実に労働時間は約2割。仕事以外のところの生き方をどう生きるかが自分にとっては大事。教養は人生を楽しむツールとなる。様々なことに興味を持つことは、自分の頭で考えることにもつながる。

  • この本で、世間のフィルターを通した情報を鵜呑みにしていることに気付きました。

    たくさんの知識に触れ、あらゆるものの情報について詳しくなると、ひとつの物事に対する見方が無数に広がり、偏見という名の思慮の浅さが抜けてきて、垢抜けてきます。

    やると決めたことは、例外なくとことん向き合っていこうと思いました。

  • 「数字・ファクト・ロジック」「人・本・旅」「タテ・ヨコ」など、シンプルで本質を突いた言葉が多く、語り口も分かりやすく、自分の頭で考えること、鵜呑みにしないことを守備一貫して述べている。

  • とても私と考え方のタイプが似てると感じた
    本、人、旅、
    この三つを軸に進んできた彼のお話しはどれも納得がいき、刺激になった。
    私との違いは、それぞれをどれだけ極めてきたかということ。
    本を月に10冊は読み、その読んだ本のジャンルも世界の名作から歴史書まで本当に様々。
    人に関しても、自分とっての面白いをしっかりと判断していて人付き合いが上手だ。(その人付き合いが上手くいく鍵は本や旅から得た広い見聞)
    旅に関しては、美術鑑賞が好きで70カ国を回ったのだとか。
    どれも、私の憧れる人物像

    そして、とっても合理主義者
    型にハマった日本の形式的な仕事の仕方(会議、スケジュール調整の方法)ではなく従業員が自由によりよく働ける環境にすることを第一に考えている。
    この人の元で働きたいと思った。

    本を読んで、まだまだ私には英語力も教養も足りないと感じた。日本の大学生は世界一勉強しないと言われているが、勉強するための環境は整っている。
    中国の学生の例が挙げられていたが、本当に彼らみたいな学生が増えれば日本の経済も少しはマシになる思う。
    学べる環境に感謝して貪欲に、学びたい。

  • 知識=教養ではなく、知識はあくまで教養を得るための手段である。
    教養とは面白さの源であり、ボキャブラリー(引き出し)である。
    つまり教養があるとは、ボキャブラリーが豊富であることをいう。
    そして、その核となるものは得た知識を「腑に落ちる」まで考え抜く力である。
    その考え抜く力を身につけるにはどうしたら良いのかについて詳しく説明がされている。
    歴史や古典を学ぶことは社会人として必要不可欠であると実感した。

  • 20231127 読了
    覚書
    第一章 教養とは何か?
    第二章 日本のリーダー層は勉強は足らない
    第三章 出口流・知的生産の方法
    第四章 本を読む
    第五章 人に会う
    第六章 旅に出る
    第七章 教養としての時事問題ー国内編
    第八章 教養としての時事問題ー世界のなかの日本
    第九章 英語はあなたの人生を変える
    第十章 自分の頭で考える

    数字・ファクト・ロジックで考える
    ……うちの夫だ(笑)
    修飾語を取り除いて考える
    ……うちの夫
    本音は何か、動機は何か
    ……うちの
    人間が将来に備える唯一の方法は歴史に学ぶこと
    ……う 以下省略
    歴史はほぼ繰り返すよね。愚かだ。

    ☆3つ評価ですが読んでおいて良かった本の1つ

  • 「教養とは人生を楽しむツールである」「人の能力はそんな変わらない」「仕事なんて所詮、人生の時間の2割ちょっと」など、一見、無常観さえ感じられる本書の内容と著者自身の輝かしいキャリアのギャップに大変違和感を感じた。

    著者は、大手生命保険で幹部(国際業務部長?)にまで出世し、その後、ネット生保ベンチャーを立ち上げた創業者。

    どちらかというと、バリバリと仕事をしてきた、自信満々の仕事人間が書く「仕事に直結する教養」を切り口とした自己啓発本の類と思っていた。

    しかし、実際に読んでみると、英国教育に対する分析、西洋美術史に対する深い造形、将来の道しるべとしての中国古典を引用など、希代の読書家であるということがひしひしと感じられ、ビジネスマンというよりまさに「出口塾の塾長」の言行録という印象を受けた。

    本書を読めば、本書上梓後、著者が大学の学長に就任されているファクトに誰もがロジカルに納得するのではないでしょうか。

    教養を身につけるのに年齢は関係ないと、一歩踏み出す力を与えてくれる本です。

    ***
    以下、全体構成

    本書は、10章からなるが、その内容は大きく3つの塊に分けられる。

    一つは、1章~6章までの教養に関する記述。大手生命保険で海外勤務等によりグローバルリーダーに接する中で得た経験やベンチャー企業経営を通して得た知見を通して、教養とは何か、その必要性、著者自身の教養の習得方法が紹介されている。

    二つは、7章、8章は、時事問題に対して著者自身がどう考えているのかを紹介している。一見、教養とは関係ないような後付けの章のように感じられるが、単なる知識の幅を追求するのではなく、自分の頭で考えることこその教養であると主張する著者自身のPDCA実践の場となっている。

    三つ目は、9章、10章。世界に目を向けた時に不可欠となる英語の重要性や、人生における仕事(働くこと)の位置付けを、著者独特の仕事観(人生のうち仕事の占める割合は、8760:2000)や人生観(人の能力はみんな同じ)を通して紹介されている。

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著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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