三大遊郭 江戸吉原・京都島原・大坂新町 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983946

作品紹介・あらすじ

十六世紀末の秀吉の時代に誕生し、伝統と品格を守りつづけた京都・島原。一六一七年、駿府から将軍のお膝元に移設され、経済・文化の変化にともない進化し続けた江戸・吉原。一六三一年頃から営業を開始し、庶民的でありながらも国内随一の豪華な揚屋建築を誇った大坂・新町。幕府の官許を得て発展した三大遊郭それぞれの歴史や実態を知ることで、日本史における女性の地位、恋愛観の変遷が見えてくる。女たちの日常や客に対する手練手管、遊郭ビジネスの仕組み、江戸・深川や京都・祇園など公認以外の花街との関係などを現代的な感覚で解説した新しい遊女・遊郭論。

感想・レビュー・書評

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  • 落語から吉原に興味を持って手に取った。
    序盤、3つの遊郭の話がまとまりなくピックアップされていて、もう少し3者を同テーマから比較した方が読みやすいかな、という気はした。
    とはいえ、遊郭に関する具体的なストーリーなどが盛り込まれており、なかなかイメージしづらい当時の空気感が垣間見えたのは非常によかった

  • 序章で「後ほど」「あとで説明」と何度も書かれており、文才がない読みにくい本を引き当てたんじゃないかと、しょっぱなから心配したましたが、なんのその、廓のことがよく分かる満足できる内容の本でした。
    遊女や遊郭に興味があり、度々ネットなどで調べておりましたが、この本で初めて知る内容も多く、遊女がどのように生まれ、時代とともに変化していったのか、とてもわかりやすかったです。
    また、今も昔も、女と男の欲望や心理はあんまり変わらないのかな。と思える箇所もあり、面白かったです。

  • <目次>
    序章   遊女の本質とは
    第1章  公認遊郭の誕生
    第2章  遊女の日常
    第3章  遊郭ビジネスの実態
    第4章  人々に愛された名妓たち
    第5章  遊女たちの高等技術
    第6章  公認以外の花街
    終章   明治以降の遊郭

    <内容>
    タイトルのような「三大遊郭」(吉原・島原・新町)明けでなく、遊郭や遊女について、詳細に語った本。とりあえずきちんと調べているんじゃないかな?
    遊女の定義や遊郭の一日などはとても詳しい。名妓については、もう少し詳細でもよかったかも。でも筆者はできるだけきちんと書こうとしているので、名妓の噂については、排除の方向のようです。

  • 久しぶりに、「読書」をしたような気分。ふだん読まない本を読むとこんな気持ちになるのか。昔、お金がない女性のためだとか、親に捨てられた娘のために遊郭があったこともそうやし、遊郭でどんな女性が好かれてたのか、とか、読んでると少なからずいまと共通してる部分があるのだな、と思った。いまも昔も、女性性を商売にするひとは、心理的な駆け引きがうまい。そんなふうに考えると、おもしろかった。

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著者プロフィール

堀江宏樹(ほりえ・ひろき)
1977年生まれ、大阪府出身。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒。
日本、世界、古代、近代を問わず、歴史の持つ面白さを現代的な視点、
軽妙な筆致で取り上げている。
綿密な検証と考察、臨場感溢れる描写には定評がある。
主な著書に『本当は怖い世界史』『本当は怖い日本史』『本当は怖い世界史 戦慄篇』『愛と欲望の世界史』『眠れなくなるほど怖い世界史』(以上、三笠書房《王様文庫》)、『乙女の日本史』『乙女の美術史 日本編』『乙女の美術史 世界編』(以上、KADOKAWA)、『三大遊郭 江戸吉原・京都島原・大坂新町』(幻冬舎)などがある。

「2022年 『本当は怖い江戸徳川史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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