一言力 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344984400

作品紹介・あらすじ

上司への報告、部下への指示、クライアントへのプレゼン、新商品の売り出し、入学・入社面接、司会やスピーチ、飲み会・合コン…日常生活のあらゆる場面で役に立ち、一生の武器になるのが「一言力」すなわち「短く本質をえぐる言葉で表現する力」。本書ではコピーライターの経験から編み出された、一言力を身につけるメソッドをついに開陳。「要約力」「断言力」など一言力を構成する7つの能力からアプローチする実践的ノウハウで、誰でもすぐ当意即妙の一言が言えるようになる!ライバルには教えたくない一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 短く本質をえぐる言葉を一言力と定義し、様々な事例を挙げて解説しているが、何故か表面的で薄っぺらな感じがするのは何故か.確かに取り入れたい事項はあるが、その人が自分の内面までしっかり捉えて発言する言葉は、一言では済まないと思っている.三流の政治家の演説には本書のエッセンスを取り入れて、改良してもらう必要があるが、深い思想を備え、保有する知識を伝えてくれる賢人の言葉は多少長くても心に止まるものだ思っている.

  • よく言われる話かな。効果的に使わないとやりすぎになりそう。

  • 「一言」で表現するということは、本当に大切なことしか言わないということ。

    無駄をそぎ落とした「一言」にすることで、「物事の本質」が浮かび上がります。

    ■必要な7つの能力
    ①要約力
    ②断言力
    ③発問力
    ④短答力
    ⑤命名力
    ⑥比喩力
    ⑦旗印力


    現代は「言葉メタボ」な状態
    言葉のダイエットが必要


    <要約力>
    重要な部分を簡潔にまとめて伝える力

    企業研修でも「この会社の特徴を一言で教えてください」と聞くと長々となってしまう。

    ★経営者さんに質問を投げかける
    「御社のビジョンはなんですか?」
    「御社のビジョンは何かと社員に聞いて答えられますかね?」

    要約には2段階ある
    1、具体的要約
    2、抽象的要約

    ヤフートピックスでは、13字で見出しがついている
    人が一度に近くできる文字数は限られている

    京都大学大学院・下田宏教授の研究によると、目を動かさずに一度に知覚できる範囲は9~13字とのこと。


    ・ニュースの価値を一言で表現する
    ・事実を間違いなくコンパクトに伝える
    ・余計な修飾はしない


    課題:桃太郎を具体的要約すると?
    「桃太郎、仲間と鬼退治に成功」


    ★研修のときにたくさんの言葉を並べられると、理解ができないがまとまっていたらすぐに伝わる。
    →これを名刺で表現するのも面白い
     表はぎっしり、裏は端的に。


    抽象的要約は、企画や商品などを考える際に役立つ
    具体的な要素を排除することでよりその本質をあぶりだす


    課題:桃太郎を抽象的要約すると?
    「少年が仲間と旅立ち何かを得る」
    →ほかのアニメでも同じ構造。展開が広がる。

    会話は15秒で要約せよ。

    ★これも実際にやってもらったらよい
    自己紹介が長い人→自分は端的に話す
    すると気になる。


    <断言力>
    断言することは、話者の意思を明確にする
    自然に力が生まれ、信頼を勝ち取りやすくなる

    歴史を振り返っても、優れた政治家・宗教家、経営者は必ずこの「断言力」を用いて人を率いた。

    例えばイエスキリスト
    →優秀な広告マンでコピーライターだった
    「汝の敵を愛せ」
    「求めよさらばあたえられん」

    「リスクを負って断言するからこそアドバイスする意味がある」

    あいまいな言葉を使わない
    「的な」「感じ」「やばい」「微妙」
    「みたいな」「かも」

    断言した後に根拠を示せば信頼は得られる

    圧縮して言い切ることで力が生まれる
    「不倫は文化だ」
    「男の顔は履歴書である」
    「言葉は習慣である」
    「芸術は爆発だ」

    ある前提を示してから未来を予言する手法
    「体温を上げると健康になる」

    常識の逆を言い切る(認知的不協和)
    「バカとブスこそ、東大へ行け」
    「詰め込みこそ真の教育だ」


    <発問力>
    質問:わからないことを聞く
    発問:語りかける側が問いを作ること

    短く効果的な「問いかけ」ができると、あなたの言葉は相手の心の奥底まですーっと入っていく。

    ★「あなたは大切している言葉はありますか?」

    レーガン大統領
    https://www.jiji.com/jc/v4?id=syoubuhitokoto_201602030001

    ★「あなたの人生は、すべてあなたが決めていますか」

    ムヒカ大統領
    https://www.nikkeyshimbun.jp/2015/150306-61colonia.html


    人は「問いかけ」られると「答え」を探す習性がある

    『さおだけ屋はなぜつぶれないのか?』
    『昨日は、何時間生きていましたか?』(パルコ広告)
    『恋を何年、休んでますか。』(伊勢丹広告)
    『きれいなおねえさんは、好きですか。』(松下電工広告)

    「発問力」とは「問題をつくる力」
    今までは「問題解決できる力」が求められた。


    <短答力>
    「コメント力」とも言い換えられる
    一番瞬発力が求められる力

    コメントの面白さは
    ・視点が面白いモノ
    ・表現が面白いモノ
    がある

    ①視点が面白いコメントのために
    ・イタコ法
    └だれかに乗り移って語る

    ・なんでも比較法
    └違いや共通点

    ・ネガポジ変化法
    └際者の気持ちと現在の変化を語る方法

    ・自分の庭に法
    └自分の得意分野に照らし合わせる

    ・流行ベンチマーク法


    ②表現が面白いコメントのために
    ・段違い平行法
    └「対句」
    「鳥取にスタバはないけど、日本一のスナバガある」

    ・V字回復法
    └好きではない。大好きです

    ・最上級法

    ・同語反復法
    └好きだから好き

    ・比喩、たとえ話法

    ・数字法
    ★短い言葉を使うことでどれくらいの時間が削られるかを計算してあげる。
    「社長の時給はいくらですか?」
    「今ビジョンを話してみてください(時間を測る)」
    →これを5秒にできたら、どれだけの時間が生まれるか

    ・キーワード乗っかり法


    困ったときの対処法
    ・質問返し
    ・無茶ぶり
    ・よくわかりませんが


    <命名力>
    名づけることは、命を吹き込むこと

    「モイスチャーティシュ」→「鼻セレブ」
    「鈴木一郎」→「イチロー」
    「山梨シルクセンター」→「サンリオ」
    「松尾糧食工業」→「カルビー」
    「フロンティア製茶」→「伊藤園」
    「中村製作所」→「ナムコ」
    「BackRub」→「Google」

    ネーミングの3つのS
    ・ショート
    ・シンプル
    ・ストレート

    抽象的概念の造語テクニック
    ①短縮型
    └イケメン、アラサー、セクハラ
    ②足し算型
    └マイブーム、カープ女子
    ③頭文字型
    └KY、JK、CA
    ④借り物・語呂合わせ型
    └アベノミクス、
    ⑤二匹目のどじょう型
    └終活、マタハラ、イクメン

    作ったあとは「目口耳脳心」でチェック


    <比喩力>
    比喩の種類
    ・直喩
    ・暗喩

    たとえツッコミ
    故事成語や四字熟語、ことわざも活用


    <旗印力>
    スローガンともいう

    マイクロソフト
    「すべてのデスクの上と、すべての家庭に「コンピューターを」

    刺さるスローガンの作り方
    ①短く、やさしく、覚えやすい言葉で
    ②何かしらの新しい発見や哲学がある
    ③羅針盤になる1行に


    一言主を祀る「葛城一言主神社」奈良県御所市

  • 言葉の力を7つの側面から解説

    Kindleで読む

  • 仕事で必要な要約力をどのように身につければ良いかを期待した。
    ニュースを見て自分なりに要約したり、それをもじにかきおこしたり、具体的な方法についてもかかれていて良かった。

  • 勉強します。

  • 文字通り、言葉によって人を感動させたり説得されるための指南書。

    実践的でとても勉強になった。

  • どうやってその力を伸ばすかみたいなことがある程度具体的に書いているのがまあいい点なのかな。読みやすいので、普通のビジネス書としては及第点。

  • はっきり言って、小ネタ集の域を出ない。一言の力と言って、発揮されているのはタイトルのみ。

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著者プロフィール

コピーライター。湘南ストーリーブランディング研究所代表。
大阪大学人間科学部卒業後、大手広告代理店勤務を経て独立。数多くの企業の広告制作に携わる。東京コピーライターズクラブ(TCC)新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞など受賞歴多数。特に企業や団体の「理念」を一行に凝縮して旗印として掲げる「川上コピー」が得意分野。「物語」の持つ力をマーケティングに取り入れた「ストーリーブランディング」という独自の手法を開発した第一人者として知られる。現在は、広告制作にとどまらず、さまざまな企業・団体・自治体などのブランディングや研修のサポート、広告・広報アドバイザーなどもつとめる。著書は『物を売るバカ』『1行バカ売れ』『コト消費の嘘』(いずれも角川新書)、『キャッチコピー力の基本』(日本実業出版社)、『江戸式マーケ』(文藝春秋)など多数。海外においても「ストーリーブランディング」をテーマにした本がベストセラーになっている。

「2023年 『ストーリーブランディング100の法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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