極上の孤独 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344984936

感想・レビュー・書評

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  • 自分に嘘がつけない方。もっといい加減でもいいのではと感じました。

  • 岡田斗司夫さんが以前“賛否両論大あり”とコメント残した作品。著者 下重暁子さんの今の人生観を知ったうえで、私のもつ『孤独』と世間一般の『孤独』をイメージを対比させながら考えてみた。
     確かに『孤独』のとらえかたが私のものとは違う部分がある。もちろん重なる部分も多い。
     下重さんの孤独は積極的なイメージが強い。“自分と向き合う”とか“自分を見つめる”とかの内省の側面、何かを実現するために時間やエネルギーを集約する磁力のようものや、自分が成長する養分として必須のものといった前向きとして捉える側面だ。
     
     一方で“そんないいもんちゃう。本当の孤独を知らんのや”という思いも過ぎる。それが私と下重さんの『孤独』が重ならない部分。この重ならない部分は何か違う言葉を使って表現した方がほいのかもしれないと思ったりもする。
     でもこの重ならない部分が、小説や映画のなかでは多く重なることがあるから、それを考えると私の『孤独』との相違は世間一般の『孤独』の相違とも重なるのだろうと思う。
     そして、それはなんか運命という背景があってこその『孤独』というグラデーションのようにも思えてきた。
     言い切ったり、拘ったり、突っかかったりするほどのことでもないと。
     

  • いろいろと批判されているようなことを事前に聞きつつ読んだところ、確かに自慢鼻につくところや、結局寂しがりなんじゃないかと思えるところなども多々あって、突っ込みどころは多いものの、全テーマの核心部分では共感できるところもあった。
    人つながり認められていないと不安で仕方がない というのでは人生損をしますよ という話。

  • 孤独に対する心構えを教えてくれる本かと思ったら、単にセレブな著者の自慢話を聞かされているだけで、ほとんど得るものはなかった。

  • テレビなどで紹介されていたので、購入。
    読み終わった後、すぐに「孤独」の意味を調べてみました。というのも本の中で出てくる「孤独」の解釈が自分の想像していたものと違っていたからです。
    自分の解釈では、辞書から引用すると、「仲間や身寄りがなく一人ぼっちであること」と思って読んでいました。ところが、この本では、自分の力で人生を生きていくという姿勢の解釈でした。なので、著者の友人や仕事で知り合った人などが登場しています。
    また、著者と同じ世代向けで、若い世代には不向きかと思います。周りの環境や人、経験によって、人は成長していきます。著者はしっかりと芯のある方だなとは思いましたが、周りの影響力があってこそ、今があるように感じました。様々な経験をしたからこそ語れることで、経験の浅い若い人には、多くの人と出会いが必要かなと思ってしまいました。
    また、色んな著名人の名前をあげて、みんな孤独であると綴られていますが、その背景には、多くの人たちに支えられています。自分の生き方を貫き、周りと連携したからこそ、今があります。周りに流されない生き方では、著者と似ていますが、孤独ではないかなと思いました。
    ただ、この本を読んで思ったことは、人と人との絆というか、繋がりが大切だなと実感しました。
    「極上の孤独」というよりは、「極上の一人の時間」と思いました。

  • 仲間外れになることを恐れて、いつも人に合わせることばかりしていたら
    あっという間に『自分』なんてものは消えてなくなってしまうだろう。
    いいね!やインスタ映えやら他人の評価ばかり気にしていたら、自分の本当の価値観なんていつまでたっても見つからない。
    なぜ人はそんなにも群れたがるのか。
    人と人との関係なんて大切なのは一対一で向き合うことで、空気を読んで人の意見に合わせることなんかじゃないはず。
    著者の下重さんは、常に人と繋がっていないと不安を感じる人の多い現代に
    孤独であることに大切さをわかりやすい言葉で伝えてくれます。
    無理に人と一緒にいなくていいんだ、
    ひとりでいることは決して淋しいことではない。
    そのことを教えてもらうだけで
    救われる人たちがたくさんいるような気がします。

  • 当たり前の、ごく普通のことを、特に工夫も見られないような文章で、自分のことを中心に、ダラダラと書いただけのような気がする。
    どうしてこの本が売れるのか…。
    「私は孤独ではないわよ。寂しくないわよ」ということを確認したいだけなのかもしれない…。

  • 歳をとるとこうした本に目がいく。
    いわゆる「孤独のススメ」だが、「一人の方が周りに自分を合わせて四苦八苦するより何倍も愉しく充実している」という孤高の境地を目指す。そして、「孤独を知らない人には品がない」「素敵な人はみな孤独」だとも力説する。
    まずは、一人の時間を孤独だと捉えず、自分と対面する時間だと思えば、これ程贅沢な愉楽はない。孤独が寂しいと思えばストレスになるが、孤独を楽しめれば人生はより愉しくなる。孤独とは単に物理的に一人でいる状態ではなく、生きる姿勢も内包する。
    例えば、孤独感はグループからの仲間外れや無視によっても生まれる。学校や職場で、対人関係の悩みでドロップアウトしてしまう人も多い。疎外感はいとも簡単に個を破壊する恐ろしいパワーがある。
    そもそも孤立、孤食、孤独死など「孤」の文字には負のイメージが強いのも事実。三木清の「人生論ノート」に「孤独は山にはなく、街にある」と書いたのも、孤独を群衆の中で余計感じるのは、人間関係の為せる技だから。
    つまり、孤独を恐れて、自分を殺し他人に合わせていると孤独感を余計に感じるのもそのため。いつも他人と群れてばかりいては成長するはずもなく、表面的に付き合いのいい人間になるだけで終わる。
    そして、淋しさと孤独は別物、淋しさはいっときの感情だが、孤独とは一人で生きていく覚悟のこと。淋しさは何も生み出さないが、孤独は自分を厳しく見つめることが出来る。従って淋しさを感じるうちは、それを自分で解決しようとする気はなく、誰かがなんとかしてくれないかと他人に頼っている状態でしかない。
    大原麗子、野際陽子、永六輔のエピソードの後、最後に紹介されたのは、105歳で亡くなった越後瞽女(ごぜ)の小林ハルさん、彼女は目の見えない旅芸人でおよそ700種類もの唄と物語を暗記した。目が見えない厳しい逆境の中で生きた彼女の言葉「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」こそ、孤独を「生きる覚悟」まで昇華させた達人の凛とした生き様でした。

  • 【読んで思ったこと/感じたこと】
    ・何冊かの「孤独本」を読んできた後にこの本を読むと、内容の薄さに驚く。
    「孤独本」初心者の方にはおすすめ。
    以下は読んでいて私が共感したことである。

    【まとめ】
    ◎孤独を味わえるのは選ばれし人
    ◎スマホが寂しさを助長する
    ◎孤独は人を成長させる
    ◎他人に合わせるくらいなら孤独を選ぶ
    ◎1人好きは自分のペースを崩さないから健康になる
    ◎孤独な人は、いい出会いに敏感になる

  • 世間一般から見れば著者は孤独な環境ではないから、説得力はない。ただ大なり小なり誰もが孤独感を持っているということか。

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著者プロフィール

1959年、早稲田大学教育学部国語国文科卒業。同年NHKに入局。アナウンサーとして活躍後フリーとなり、民放キャスターを経て文筆活動に入る。公益財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長、日本ペンクラブ副会長などを歴任。日本旅行作家協会会長。
主な著書にベストセラー『家族という病』『極上の孤独』『年齢は捨てなさい』『明日死んでもいいための44のレッスン』(以上、幻冬舎新書)、『鋼の女――最後のご女・小林ハル』(集英社文庫)、『持たない暮らし』(KADOKAWA)、『夫婦という他人』(講談社+α新書)、『老いも死も、初めてだから面白い』(祥伝社新書)、『自分に正直に生きる』『この一句 108人の俳人たち』(以上、だいわ文庫)他多数。


「2023年 『年をかさねるほど自由に楽しくなった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

下重暁子の作品

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