ダークツーリズム 悲しみの記憶を巡る旅 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 27
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344985070

作品紹介・あらすじ

人類の悲劇を巡る旅「ダークツーリズム」が世界的に人気だ。どんな地域にも戦争、災害、病気、差別、公害といった影の側面があるが、日本では、それらの舞台を気軽に観光することへの抵抗が強い。しかし、本当の悲劇は、歴史そのものが忘れ去られることなのだ。小樽、オホーツク、西表島、熊本、栃木・群馬などの代表的な日本のダークツーリズムポイントを旅のテクニックとともに紹介。未知なる旅を始めるための一冊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • <目次>
    第1章  ダークツーリズムとは何か
    第2章  1泊2日で150年を体感する~小樽
    第3章  極北の悲劇を追う~オホーツク
    第4章  南の島の疫病と搾取~西表島
    第5章  水俣病、ハンセン病、そして炭鉱労働の記憶~熊本
    第6章  若者、女性、そして外国人の悲しみを知る~長野
    第7章  足尾銅山と渡良瀬川の爪あと~栃木・群馬
    第8章  バンダアチェから考える災害復興~インドネシア
    第9章  日本型レッドツーリズムの可能性~韓国・ベトナム
    第10章  ダークツーリズムのこれから

    <内容>
    「ダークツーリズム」とは聞きなれない言葉だが、「負の遺産」ならどうだろう?日本では言えば戦争関係、公害関係(この本では足尾や水俣)、さらには災害関係(この本ではインドネシアのバンダアチェが取り上げられていた)など。そこを歴史を踏まえながら、地域を観光することが「ダークツーリズム」だ。いきなり行ってもダメで、あらかじめ学習したり、現地のガイドと廻らないとダメだ。
    単なる物見遊山の旅の時代は終わったのではないか(特に日本人では)?各自が何かしらのテーマをもって旅をすることになるだろう。その一環として可能性があると思う。ただ本にもあったが、この手の話は政治や行政が絡み、複雑な部分がある。東日本大震災の地域では、こうした旅を否定する動きもあるという。また「レッドツーリズム」という言葉も出てくるが、これは政治的な「左派」との絡みだ。日本の場合、現在この辺は全否定されているきらいがあるが、そこの力が「ダークツーリズム」の支えになっている場合がある。
    大々的に賞賛される旅ではないが、自分も「廃墟」絡みで戦争遺跡をめぐったり、歴史絡みで公害地域に行ったりしている。もう「ダークツーリズム」を実践していたわけだ(笑)。  

全1件中 1 - 1件を表示

プロフィール

井出 明(いで あきら)
1968年長野県生まれの研究者。現在、金沢大学国際基幹教育院准教授。京都大学経済学部卒、同大学院法学研究科修士課程修了、同大学院情報学研究科博士後期課程指導認定退学。博士(情報学)。近畿大学助教授、首都大学東京准教授、追手門学院大学教授などを経て、現職。
人類の悲劇を巡る旅「ダークツーリズム」と情報学の手法を通じ、観光学者として東日本大震災後の観光の現状と復興に関する研究を行う。
主著に『ダークツーリズム 悲しみの記憶を巡る旅』、そして『ダークツーリズム拡張―近代の再構築』。

ダークツーリズム 悲しみの記憶を巡る旅 (幻冬舎新書)のその他の作品

井出明の作品

ツイートする