日本が売られる (幻冬舎新書)

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  • 幻冬舎
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レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344985186

感想・レビュー・書評

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  • 刺激的なルポルタージュが刊行された。
    民営化の失敗から国営化公営化に舵を切っている諸外国を例に挙げ、日本の政策に一石を投じている。
    政府はその失敗例を教訓とはせず、世界の趨勢に逆行すらしていると、警告する。

    日本の貴重な資産=水、土地、タネ、農地、森等々。
    政府はそれらに関連する重要法案を、国民の関心が逸れている間に成立させているそうだ。
    「水道民営化法案」は、オウム真理教の死刑報道の最中に。
    森友問題の報道に隠れた「主要農作物種子法」の採決。
    「森林経営管理法」という日本の資産を売る法改正も、国民の知らないうちに。
    森林も農地も、安全保障問題上の水と食料が絡む、日本にとっての貴重な資産だと、著者は言う。
    それらの重要法案がいつの間にか成立していることに、背筋の凍る思いがする。
    また、予算の度に問題となっている「医療費40兆円」の最大の原因は高齢化ではなく、アメリカから法外な値で売りつけられた医療機器や新薬が、日本の税金で支払われているからだと、喝破する。

    今、国会で審議されている外国人労働問題についても論じている。彼らは使い捨ての商品ではなく、我々と同じ人間であり、100年単位で受け止めなければならない存在だ、と。

  • 種子法廃止、漁協法改定、水道民営化、遺伝子組み換え表示消滅…などなど、Twitterで問題提起している人は見かけるけど、根本のところはよくわかってなかった問題がしっかり纏められていて勉強になった。

    ゴーン氏逮捕でマスコミが盛り上がってる裏で、水道民営化がしれっと衆議院を通ってしまい、参議院での審議が気になるところだけど果たしてどうなるんだろうね。

    本書には、政治家が日本の公共財を外国の投資家に切り売りする動機が書いてなかったので、そこのところは疑問。

    ネットでは水道民営化の委託先、ヴェオリア社の幹部に麻生氏の娘婿がいるとか、いやその情報はデマだとか色々飛び交ってるけど本当のところはどうなんだろうね?
    出元のしっかりした情報を提供することで、国民に問題を審議するための情報を与えるのがマスコミの役割……だと思うのに、本書で纏められているような問題についてマスコミが取り上げる様子は見えないし(水道民営化にしても、衆議院通るまでは「そんなことよりゴーン氏一色!」って感じだったよね)し、一有権者であり一国民としてこの国で生きていくにはどうすればいいのか考えさせられる。

    遺伝子組み換え食品について、栽培する上で特定の農薬しか使えないよう組み替えて、遺伝子組み換え作物と農薬のタイアップ販売を行なっているという話も衝撃的だった。

  • モンサント社の危険性を以前から指摘してた著者であるが、この本でも遺伝子組み換え種子と発がん性物質農薬グリホサートとの関係など恐ろしい内容がわかりやすく書かれている。TPP発効の年もう一度堤さんの本がわが国の市民にもっと浸透して読まれるべきだと思った。

  • 【新着ピックアップ】『日本が売られる』何ともセンセーショナルなタイトルの一冊。本書では日本の水、自然、医療などなど、社会インフラをはじめ、日本人が長年にわたり“あたりまえ”のものとして恩恵を受けてきたもの・こと・人が “グローバリぜーション”“経済効率”“規制緩和”などの言葉のもとで、切り売りされている現実が描かれています。近年の日本で何が起こり、メディアはそれをどのように伝えてきたのか、そして私たちは、変わりつつある状況にどのように向き合っていくのか。筆者の鳴らす警鐘をあなたはどう受け止めますか?

  • 目に見えない日本の内実、継続してみていかないと見えない現実を警告した一冊。

  • 2019年1月読了。

    水、種子、牛乳、農地、海、その他この他、「売ってはいけないもの」をジャンジャン売っている我が国。
    いろんな事象に関心を持ってウォッチし、時には文句を言い、反対のアクションを取らないと、気付いたら身動きが取れない社会に…って半分くらい我が国の社会はそういう形になりつつあるが。

    特に国境が地続きの欧州は農地開発・確保は安全保障の役割を併せ持つという感覚は、四方を海で囲まれた我が国にとっては馴染みのない考え方かもしれない。

    「民営化」と言えば条件反射的に「良いこと」と思ってしまう向きには、特に漁業の民営化で利益が乏しい漁場が放棄されてしまった時に、安全保障上どんな問題が起きるか、よくよく考えないといけないのでは。

  • 今だけカネだけ自分だけ
    バイエル社(モンサント社)
    グリホサート

  • 政治に対する目が開かれる一冊です。全国民に読んで欲しいです。

  • 遺伝子組み換え食品に関する情報を、もっと自分で調べていかなければ危ないな。

  • この本は友人に勧めています!如何に自分が無知かと思い知って、恥ずかしくなりました。
    堤さんの本を他にも読みたくなりました!

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著者プロフィール

堤未果(つつみ・みか) ジャーナリスト。東京生まれ。ニューヨーク一市立大学大学院で修士号取得。米国野村證券に勤務中、9・11同時多発テロに遭遇。以後、ジャーナリストとして執筆・講演活動を精力的に続けている。主な著書に『ルポ・貧困大国アメリカ1・2』『株式会社 貧困大国アメリカ』(以上、岩波新書)、『沈みゆく大国アメリカ』『沈みゆく大国アメリカ 逃げ切れ!日本の医療』(共に、集英社新書)、『アメリカから自由が消える』(扶桑社新書)、『政府は必ず嘘をつく 増補版』(角川新書)などがある。

「2016年 『政府はもう嘘をつけない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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