「ひいき」の構造

  • 幻冬舎 (2021年7月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784344986299

感想・レビュー・書評

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  • あらゆる贔屓を分析した、コンセプトとしては面白い1冊。

    ・贔屓にとって独占という行為はタブー。その贔屓の魅力が他者に共感されているからこそ価値があり、それが失われてしまっては何の意味もない

    ・判官贔屓は日本人の民族性に根ざした物。零落したり悲運や不遇であったものに肩入れしがち。それは敗戦国であることに関係があると見る

    ・さらにいうと、日本人は理不尽さやくやしさの感情を大切にする民族。だからこそ上記のストーリー性に強く惹かれるし、その人物を持ち上げることによって自分自身と同質化している。

    ・スターに憧れるというのは、できることならスターのように輝きを放ち、世間に認められたいという願望があることを意味する。推しの場合もそうで、推しに愛を注ぐことによって主人公の存在は肯定され、さまざまなしがらみから解き放たれていく。この感覚こそが推し活にのめり込む決定的な要因である。

    などなど様々な気づきがあった。
    なるほどなぁ。自己実現の一手段として今も昔も贔屓という行為は機能しているのね。概ね納得。ただ自分のように、人に対する推しや贔屓が殆どない人間にとっては到底理解できない感覚だわ。どんなことでもそうですが、自分でコントロールの効かないものに依存するのって本当に怖くないですか?人は皆裏切るとは言いきらんけど、人は裏切りますよ。そりゃ容姿の美しさや利害関係で依怙贔屓したりはあるけど、それすらない人間は脳の基幹部に深刻な欠陥ないし損傷がありますよ。決して自分が特異とも思わない。贔屓は依存、ゆえに私は贔屓を排除します。

    あとモノやサービスに対する贔屓と、人に対する贔屓は全く別物として括った方がいいように感じた。上記気づきで恐縮ですが「対象物への自己投影」が本書の極めて重要なキーワードだと考えていて、例えばソニーブランドは確かに熱烈なファンも多くいるんだろうけど、依怙贔屓や判官贔屓といった本書にとって大切な主張をまとめる構成要素として不要な気がする。

    勉強になりました。自分贔屓で頑張ります。

  • 2021京都外大図書館プロジェクト Library Explore Mission(L.E.M.)学生選書
    京都外大図書館所蔵情報
    資料ID:649340、請求記号:361.4||Shi

  • ひいきとは何かを考察した本。 言葉の定義について、歴史を遡って考察する。
    著者は歌舞伎や相撲などを事例に構造を説明しているが、少々わかりにくかった。「いきの構造」や「甘えの構造」という過去の名著に倣って書かれているけれど、これを読んだことない人にはピンと来ないと思う。 自分の感覚では、贔屓とは単純にファンのことであって、著者のように深く考察して言葉を使い分けするほどのことでもなさそうな気がする。
    自分の傾向として、スポーツなどで応援する人やチームには、判官びいきのバイアスが掛かる。小林一茶の俳句「痩蛙負けるな一茶これにあり」。弱い方を贔屓する方が楽しめるのだ。 また、えこひいきするのは嫌なものだが、えこひいきされるのは何とも思わないし、気が付かないこともある。人間の感情は都合よくできていると思う。
    ひいきについて、いろいろ考えさせられることは多かったが、読み終わってなんとなくスッキリしなかった。 もう少し構造を簡単に説明してほしかった。

  • 期待していたものの、あまり収穫は無かった。
    思っていたのと違うという感じです。

  • ・「日本文化論」であることを売りにしている本。今どき珍しい。

  • 東2法経図・6F開架:B1/11/627/K

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著者プロフィール

1953年(昭和28年)東京生まれ。宗教学者、作家。
76年東京大学文学部宗教学科卒業。同大学大学院人文科学研究科修士課程修了。84年同博士課程修了(宗教学専攻)。
放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を経て、東京女子大学非常勤講師。
著書に『性と宗教』(講談社現代新書)、『日本人の神道』(ちくま新書)、『宗教対立がわかると「世界史」がかわる』(晶文社)、『教養としての世界宗教史』(宝島社)、『創価学会』『世界の宗教がざっくりわかる』(以上、新潮新書)、『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』『葬式は、要らない』(以上、幻冬舎新書)、『宗教消滅』(SB新書)、『0葬』(集英社文庫)、『戦後日本の宗教史』(筑摩選書)、『宗教の地政学』(MdN新書)などがある。

「2024年 『「謎」で巡る神社の歩き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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