山はおそろしい 必ず生きて帰る! 事故から学ぶ山岳遭難 (幻冬舎新書)

  • 幻冬舎 (2022年5月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784344986572

作品紹介・あらすじ

壮大な自然に親しむ登山やキャンプがブームになって久しい。一方で、山への畏れが忘れられていないだろうか? 山には平地では遭遇しえない危険が潜んでいる。クマに襲われたり、落雷が直撃したり、救助に来たヘリが目の前で墜落したり、他人の巻き添えで山頂付近から滑落したりと、ベテランですら生死の境目に立たされるのだ。そんな時、どうすれば生きて帰れるのか? 遭難取材を長年続ける著者が貴重な証言からその術を解説。数多の恐怖が待ち受けるのに「それでも登る」と皆が言う、山の魅力がわかる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • こわ。。
    自然による危険や通常のリスクはわかるのだけれど…

    ・登山初心者が上から降ってきて自分が滑落
    ・遭難した軽装の初心者(愚か者)に遭遇して 自分も道連れ
    ・キャンプサイトに潜む窃盗犯

    この辺りは違う意味でコワイ。

    ———-
    地名、山名にルビが振ってあるのは有り難かった。
    山用語集も親切。

  • 登山初心者なので読んでみました。
    山のおそろしさを再認識できました。
    登山が好きな人は読むと勉強になると思います。

  • 角幡さんからの山岳繋がりで、読んでみた。

    これまでも、著者の本や、山岳遭難とか事故検証的なものはいくつか読んだことがあり、なんとなく似たようなイメージで手にしたが、それらとは若干違っていたような…。最後の盗難の話のせいか、起きた事故や遭難が、大きなニュースになるようなものが少なかったからか。
    なんにせよ、自然は人がどうにかできるものではなく、その恩恵を享受しつつ同時にリスクをできるだけ減らすために、どれだけ心構えと物理的な準備ができるかってこと。

    たまたまその準備と心構えが万全な、正統な(?)登山家に遭難寸前で出会い、命が助かったケースが紹介されているが、驚くことに、その助けられた人物は、命の恩人に対してなんらのお礼もお詫びもなかったというから、これはもう驚きを通り越して呆れるばかり。助けた方も命懸けであったにもかかわらず、だ。
    人としてどうなのさ。

    それでも、本書を読んだことで、自然に対する畏怖の念は改めて強く感じさせられたし、それを徹底的に弁えたうえで、自然の力に挑もうとする人々の、その向き合う姿にも強い敬意を覚えた。
    にしても、なんで私、こういう系の話が好きなんだろう???

  • 登山中に人が落ちてきた(こんなことってある!?)
    テントで就寝していたらクマに襲われた(クマ怖すぎ!)
    救助にやってきたヘリコプターが目の前で墜落(恐怖しかない)
    こんな予想もしないことが実際にあるなんて…
    いやはや山の事故はおそろしい
    自然は人間の想像を超えて起こりうる

    数々のおそろしい山の事故を取材した羽根田治さんの本

    この本のサブタイトル…”事故から学ぶ山岳遭難”
    そう、必ず生きて帰るための人々の奮闘や知恵
    あの時こうすればよかった
    あの時こうした
    というエピソードは本当にためになります
    (いや、そんなすごい山に登る予定はないですが…
    でも低山でもいろんなアクシデントがありますので)

    ハチに刺された話も怖すぎる
    もし、私と友人が山に登っていてどちらかが刺されたら…私、ちゃんと判断できるだろうか…

    この本の中で書かれていた
    「救命処置の知識があるだけではだめ…」という話
    私もAEDの講習会に行って一応できることになってるけど、いざ自分が使おうと思って使えるかどうか…

    あと、山を軽く見て軽装で富士山に登る人の話やら
    冬山登山なのに軽装で登って救助を求める人の話やら
    ある意味その人たちが怖すぎる…

    低山ハイキング程度の私ですが
    山に登る時は心していくべし!
    と、あらためて心に刻んだ一冊。

  • 山に登るのに免許は要らないけれど、知っておくべきこと、覚悟しておくべきことはある。
    熊、蜂、天候、水流、盗難以外にも、なんなら自分が凶器となって他者を死傷させる可能性もある。
    そんな恐ろしさも込みで、登山を楽しんでほしい。
    という著者の思いがよく伝わる警告書でもあるレポート。文章がわかりやすいので臨場感たっぷりに被害状況が伝わってくる。自分ごととして考えられるのがよいと思う。
    本当に必要な人には届かないかもしれないけれど、少しでもつらい思いをする人が減りますように。

  • 山は見るのは好きですが、山の様々な事故がどうして起こるのかが、良く分かりました。とても読みやすい本でした。

  • 山でのリスクマネジメントの重要性を改めて考えさせられた。
    知っていることで防げることもあるため知識と経験を深めて楽しく安全に登山を続けたいと感じた。

  • 落雷、餌付いた熊、蜂――本書で紹介されるそれぞれの被害例は決して他人事ではない。いつ自分に起きてもおかしくない事例であり、いずれも死因になり得る。ヒグマには遠目ながら遭遇したことがあり、蜂にも刺された経験がある。近くに落雷した体験をしてからは、雷鳴が遠く聞こえるだけでも恐怖を覚えるようになった。

    備えのない雪山登山がいかに無謀かという例を読んで、初心者だった頃の浅はかな自分を思い出した。軽装をベテラン登山者に叱られて以降、装備を揃え、きちんと勉強するようになった。自分は、この大学生たちのように「死ぬかもしれない」リスクを承知の上で遭難者を助けに行く勇気はない。だからこそ、他人を救える彼らの行動が偉大に見えた。

    救助要請で出動したヘリが墜落し、その結果救助が遅れて死者が増えたという事例も紹介されていた。居合わせた現場で救命行為ができるか、と考えると正直自信がない。毎年のように受けていた心臓マッサージの講習も、今となっては遠い記憶だ。知識として覚えていても、実際の現場で行動できるかは別問題だと痛感した。

    滑落してきた人にぶつかられて一緒に落下した事例も印象に残った。自分が滑落して死ぬのは仕方がないとしても、他人を巻き込んだ上で自分だけが助かるという展開は、深いトラウマになるだろう。
    盗難の事例については、人の悪意の質の悪さに驚愕。欲しいものはお金を貯めて買うものだと思う自分には、盗む側の心理はまったく理解できなかった。

  •  実際に起きた山岳事故から状況を取材・検証し、どのようにしたら防げたのかを考察する一冊です。

     登山ブームによって、山岳会などの組織に所属せず、インターネットや書物で知識を学んで山に登る人が増えてきた昨今、『山はおそろしい』場所であることの認識が軽くなってきている傾向があるようです。本書で取り上げられている事例はレアケースも含まれますが、そのレアケースがいつ己の身にふりかかるのかわからないのが山。正しく恐れて、正しく備え、山を愛してほしいという筆者の願いが見える一冊になっていると感じます。
     落雷、滑落、クマによる人身被害、滝壺転落、ハチ毒アナフィラキシー、滑落してきた人との衝突、バックカントリーでの宙吊り、雪山軽装登山者の遭難、病の発症など、取り上げられている事案は様々。どれも自分が遭遇したらどのようにするだろうかと想像せずにはいられない内容です。

     自分の身を自分で守ることは、まず大前提。技術しかり、装備しかり、天候や体調を含めた状況判断しかり。その上で、何かトラブルに見舞われたときにどのように行動できるのか、またそのような人に遭遇した時に見て見ぬふりをするのか、何か手伝いをすることができるのか。そういった心構えをすることも『登山準備』のうちなのだろうと、本書を読んで感じました。
     私もいつか、山に登れるようになりたいと思っている未経験初心者の一人です。長野の燕岳や北岳、御嶽山にいつか登れるようになれたらと思ってはいますが、実現できるのは遠そうだと思うばかり。インターネットでも書籍でも色々な知識は勉強ができますが、知識を持っているのと使えるスキルとして身に着けているのとは別です。
     山は下界とは違う世界。自分の落とした石一つが誰かの命を奪うかもしれないと思ったら、きちんとした技術を持たず、覚悟も持たず、無計画に登山をしようなどと思ってはいけないのだろうと改めて思いました。

     いつか、自力で山に挑戦する時に、この本で読んだことも頭の片隅においておきたいと思います。

  • 登山は楽しいけど大変な覚悟と準備とお金と時間が必要と痛感

  • R7/2/1

  • リスクも含め、山登りの魅力ではあるが、さすがに盗難は許せない

  • ちょっと低山とか登ってみたくなるけど、やっぱり恐ろしいですね
    でもなぜか興味は尽きない

  • 私も「道迷いで途方にくれていた人」と「ライトを持っていなくて暗闇で行動不能になっていた人」の2回ほど遭難予備軍な人と一緒に下山して登山口まで送り届けたことがあるが、どちらも良く整備された登山道であったからリスクなしに無事に送り届けられた。富士山で救助活動をした大学生の子達はリスクを承知で見ず知らずの男性を助け、自分の命より相手の命を優先することはしないという山岳救助の原則をきっちり守っていて本当に尊敬する。倒れた男性の救助をしていた方々も登山計画に狂いが出ること自体がリスクになるだろうしコロナの時期でなくとも大事な装備に血が付着するのは抵抗感があるだろうに。涙腺が緩くて他人のために行動できる人を見ると涙がぽろぽろ出てくる、こういう人達のように私もなりたい

    大変面白かったしためになる山をやる人ならおすすめの本です

  • 実にくだらなくて読んですぐメルカリで売った。

  • 2023/10/1購入
    2023/10/31読了

  • 山のおそろしさがよくわかる本。
    ただし、著者は、これらは教訓として心に刻むべきものであり、山の怖さだけがクローズアップされることは本意でないと言っている。
    登山と言えるほどの経験はないけれど、私でもとてもためになる内容で、様々なシチューエーションを予め想定することが必要なんだと改めて感じた。
    落雷、蜂、熊など滑落や道迷い以外にも山には多くの危険がある。
    また、街中とは違い、それらに遭遇した時に救急車はもちろん、救援がすぐに来てくれるわけではない。
    山はおそろしいということをしっかり肝に銘じて、山登りを楽しめたらと思う。

  • 作者の山岳ドキュメントは情景が目に浮かんで、内容に入り込める。手伝いもせずに他人事で通り過ぎて行く人たちを含めて、人が一番怖いかもと思った。

  • 小梨平キャンプ場クマ被害や雷鳥沢キャンプ場盗難事件が取り上げられていると知り読むことに。
    読んでいる間ずっと眉間に皺が寄った状態で、読み終わったらどっと疲れた。
    登山やめよかなと思うくらい怖い。
    登山していたら判断に迷う状況はたくさんあると思うし、ちょっとした失敗や反省はたくさんあって、絶対間違った判断をしない!ということは無理だと思うけど、その最後の、最後の判断を間違わないためにはどうすればいいのか。
    不安になったり焦ったりしてる時は冷静になることが難しい。戒めとして今後ともこういう書籍は読んでいこう。登山を続けるなら緊急時の講習受講も考えなくてはいけないな。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00633233

    クマ襲来、落雷直撃、救助直前にヘリが墜落、他人の巻き添えで崖から滑落……。山ならではの危険から生還する術を体験者の証言とともに解説。山に繰り出す前に必ず読むべし。(出版社HPより)

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著者プロフィール

1961年埼玉県生まれ。ノンフィクションライター。長野県山岳遭難防止アドバイザー。山岳遭難や登山技術の記事を、山岳雑誌「山と溪谷」「岳人」などで発表する一方、自然、沖縄、人物などをテーマに執筆活動を続けている。おもな著書に『ドキュメント 生還』『ドキュメント 道迷い遭難』『野外毒本』『人を襲うクマ』(以上、山と溪谷社)、『山の遭難――あなたの山登りは大丈夫か』(平凡社新書)、『山はおそろしい――必ず生きて帰る! 事故から学ぶ山岳遭難』(幻冬舎新書)などがある。

「2023年 『山のリスクとどう向き合うか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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