食の理想と現実 (経営者新書)

著者 : 福島徹
  • 幻冬舎メディアコンサルティング (2009年9月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344996960

食の理想と現実 (経営者新書)の感想・レビュー・書評

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  • 「オーガニック食品」など健康と美容を追い求めた「食」の理想と、食品偽装事件が多発するなど人間の都合によって捻じ曲げられた「食」の現実。この理想と現実がせめぎ合う時代に、私たちは「食」とどのような関係を築けばよいのだろうか。「食」が私たちが見失ってしまった自然とのつながりを取り戻し、豊かな生活へと導いてくれるはず。

    著者は東京都羽村市で食品スーパーマーケットを営んでいるが、無農薬・無肥料で作る自然栽培の米や野菜を積極的に扱い、旬でない野菜はあえて売り場に置かないというような通常のスーパーマーケットでは考えられないやり方で、40年間黒字経営を続けている。そこには著者ならではの「食」に対する考え方がある。

    私はかねがね、人間に命にかかわる「食」に対して、皆もっと自覚的であるべきだと考えていた。しかし毎食オーはニック食品を口にしたり、原材料表記を隅々まで読んだり、添加物にカリカリしたりするのは、「食」が命をつくるという考えの前に、「食」から“楽しみ”や“人とのコミュニケーション”という別の重要な側面を奪いかねない。
    著者は全てを完璧にする必要はないと言う。置かれている環境は人それぞれなのだから、時間がなければカップ麺でも構わない。大切なのは「自分がなぜそれを選んだのか」と自分の判断基準を持って考えることであり、その過程を楽しんでほしいと著者は述べている。
    また著者は「食を整える」という考え方を提唱しているが、「食を整える」とは、人それぞれ、その時々の環境の中で、美味しく安全な「食」の条件を揃え、日常の食卓を整え、何をどのように食べているかに対して自覚的であること、という意味である。人間も食品も本来自然の中にあったもの。人間として本来必要な食を意識すれば、自ずと自然に近い食へ戻るはずである。皆がそれぞれに合ったやり方で「食を整える」ことで、自分や家族の身体や健康と向き合うようになり、さらには人間本来の自然な姿に近づき、毎日がより豊かなものになるだろう。

  • しつこいようですが、

    最近"農業"に興味があり読んでみました。


    この本はつくる側ではなく、

    元々売る側の方が書かれた本ということで、

    つくる側の本ばかりのなかでちょっと新鮮でした。


    もしもし、農業を実施することになった場合、

    つくる側だけではなく、売る側、買ってくれる側の意見も

    重要になるということを改めて教えてくれる本でした。

  • 福島屋さんの事はテレビで見て、なんとなく気になっていたところ、お客様がちょうどこの本を読んでいて、『とても共感できます』と勧められたので購入。

    今の行き詰まった小売業の考え方とは違う、本来人間にあった自然体の販売方法だと思います。
    こういったスーパーが増えて、日本の食を変えていってくれることを期待したいです。

  •  小売店でも、お客さんとの関係性をしっかりと築き、多くのリピータを抱え、店舗数は多くはないものの、地に足のついた経営をなさっているお店は多い。

     埼玉であれば、ヤマコーさんであったり、以前に読んだ本で、京都の丹後にも、魚介系が強くて、地元色が強く、土地に根ざした小売りがあるのを読んだことがある。

     今回の本は、東京都羽村市で営業をなさっている、福島屋の経営者である、福島徹さんが執筆なさった1冊。それも、出版社が幻冬舎と、おもしろい組み合わせだなあと思う。

     書かれてあることは、もっともなことばかり。それほど大きな小売りではないので、安売りで勝負はできないので、お客様とのコミュニケーションを大切にする。買い物を楽しい思ってもらう。美味しいものを提供する。

     さらに、福島さんは自然栽培に興味を持たれており、一部で無肥料、無農薬の農産物を取り扱われているという。私も、自然農は好きで、個人的に自然農の農家を訪問したり、自分で畑を借りて栽培をしていたこともあるが、なかなか思い通りに出荷できなさそうな、栽培体型なのである。それを棚に穴を開けてもOkで取り扱われている姿勢には、自然食品店でない小売りでなさっていることについては、恐れ入る。

     しかし、様々なご苦労はあろうが、前向きに受け止め、「どうすればできるのか」という視点で、進んでいくパワーは、すばらしいと思わされる。一度、お店に伺いたいと思った。休みの日にでも、一度足を伸ばしてみようと思う。

  • 安心できる食に対する情熱と信念が伝わってくる良書。

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