売り手の意図を賢く見抜く 本物マンション購入計画

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344997752

感想・レビュー・書評

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  • 期待したほど新しい発見はなかったが、改めて太陽の光と風が生活の質に影響する事を考えさせられた。
    売り手側の事情では田の字、買いて側の快適さを求めるならワイドスパンや二面バルコニー。
    そうは言っても、時期や巡り合わせもあるし、何より価格も。
    何かを優先させるなら何かを我慢しなければいけないのは住宅だけでない。
    戸数の少ないマンション住まいだから思う安堵感は得られた。

  • マンションの持論を語る本
    田の字は良くないというのはわかった。

  • 一生の買い物である住宅購入。しかし、本当に購入者の為を思っているデベロッパーは、居るのだろうが。それを考えさせててくれる内容。今からマンションを購入する計画がある方にオススメ。

  • 東武東上線という私鉄を使って通勤しています、電車のつり革広告が少なくなってきている中、私の目の中に飛び込んでくるのは、学習塾と住宅関連のものです。

    住宅関連の広告は大手のものが幅を利かせていて、マンションの場合は、利便性や共同施設の充実を宣伝文句にしているものを目にすることが多いです。託児所や、スポーツジム等、私の住んでいるマンションとは違い、時代は変わったものだなと思っていました。

    その中で、少し変わった毛色の広告をしている会社が本の宣伝をしていて、その本を読んでレビューを書いたのが今年の初めでした。このたび、その関連本が出ていることを知り、読んでみたのがこの本です。

    いわゆる「目からウロコ」とはこのことでしょうか。この本の著者が書いているのは、現在のマンション業界の現状、スポーツジムを持つマンションの行く末、本当にマンションに求められるのは何か、室内の快適さはどうあるべきか、であり、このようなコンセプトに基づいてマンション設計をしている会社があると知り、驚きました。

    以下は気になったポイントです。

    ・マンションは様々な法律によって規制を受けて建てられる、その結果、よほどのことがない限り、品質には大きな差はないようになっている(p24)

    ・東京都区内で販売した分譲マンション価格は、中堅・中小のものより、25%高かったという結果が出ている、2007年に発表されたもの(p25)

    ・作る、売るが分かれている場合には、立場上どうしても意識(買った人への責任)が薄くなる(p30)

    ・購入前であれば快適だとうと思っていたが、実際に入居してみて不要だった設備そてひ、床暖房がある。光熱費が予想以上にかかるのがその原因(p50)

    ・長く快適に暮らすために、基本的かつ重要なことは、間取りと住み心地の関係性を読み解くこと(p53)

    ・防犯を重視して住まいを選ぶのであれば、設備よりもコミュニティをはぐくむための仕掛けはどのようなものが用意されているかを確認することが大事(p57)

    ・マンション営業マンが、音問題への配慮として、LL値という床の性能表示を説明しても、LH値や空気伝播音、固体伝播音についての性能は触れられていないことがある(p59)

    ・バルコニーを半分にして部屋にすることの弊害は大きい、高温多湿な日本の気候条件ではよくない、庇は、夏の日差しが強い時期に直射日光を大きくさえぎってくれるもの(p87)

    ・経済的側面、そして窓の配置の問題から、結果として、田の字型住戸は市場においてゆるぎない圧倒的なシェアを誇ることになる(p92)

    ・超高層マンションでは、大規模修繕に莫大な費用が掛かる、一般的には架設工事費(足場組むための費用)は全体修繕費の10%程度だが、超高層だと30%以上となる、先延ばしになっているマンションもある(p109)

    ・スポーツジム運営は最初の1年、2年目からの費用は、入居者全員で利用継続を決めて負担する規則であったが、それには入居者過半数の票が必要となる(p113)

    ・専有部分が外界と接する空間を中間領域というが、ここをどう設計するかで住み心地は大きく変わる(p127)

    ・最近一般的になっている、シートフローリングは、南洋材のラワンで作った合板の上に、木目を印刷したシートを貼ったもの。汗を吸い取るようになっていない(p130)

    ・体感温度に影響を及ぼすのは、気温、放射熱、湿度、気流の4要素があるが、住み心地の良いマンションには、風・放射熱、湿度のコントロールが非常に重要(p140)

    ・風の流れが確保できているかを十分に考慮し、不足していれば窓を設置するのが、住宅設計の基本(p147)

    ・複層ガラスは、乾燥した空気やガスを二枚のガラスで挟み込んだもので、非常に断熱性が高いガラス、これが使用されるようになって、結露が軽減された。ただし、全部に使う必要がある(p152)

    2015年7月5日作成

  • コーポラティブハウスを建てている人が書いた本であることを頭に入れて読むべき。
    しかし、一般的な田の字住戸より、ワイドスパンの方が良い、バルコニーが住宅の半分しかない場合の欠点など、マンションの間取りを見るためのチェックポイントが図も分かりやすくて良い。

  • リブランの社長が書いた本。
    最近、リブランの社長のフェイスブックをのぞいている。
    なかなか良いぞ~この社長!

    だんなが、先にこの本を読み終わり…
    「これは、蔵書にしてもいいぞ!」とか…。
    図書館で借りたので。

  • 最近同じような間取りのマンション多いよなー、やっぱり立地だよなー、なんて思ってたけど、共感する点、勉強になった点、いい本だった。図書館で借りた。

  • 勉強になった~!

  • 中間領域の整え方を見ることが、長い目で後悔しない住まいを選ぶことに繋がる。戸建て選びも徐々にもこうした傾向になってきていると思いますが、マンションをこうした考え方で選択する住まいてはまだまだ少ないと思います。また新築マンションの場合、近所付き合いは子どもの学校が一緒といった程度に限られているのが現状。コミュニティーづくりに対するしかけも重要になってきそうです。

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著者プロフィール

【監修】
鈴木 雄二(東京大学 大学院工学系研究科 教授)

「2021年 『環境発電ハンドブック 第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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