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- Amazon.co.jp ・本 (94ページ)
- / ISBN・EAN: 9784378007243
感想・レビュー・書評
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コルドン講演会にむけての予習。
長編物語のワンシーンを切り取ったような印象。
舞台はユースホステルとあるけれど、昔の言葉でいえば孤児院となるのだろうな。
1988年初版。もっと古いお話かと思っていました。
作者ご自身の体験でもあるのでしょうか…幼い子どもにとっては、絶対的な存在である両親を亡くした子どもの心情や行動が、痛いほど伝わってきました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
クラウス・コルドンって、力のある作家だと思っていたが、これはダメ。
身寄りを亡くして施設で暮らす少年が、ルームメイトのお金を盗んでしまうところから始まる物語なのだが…。
まず、一人も身寄りのない少年の孤独が描けていない。
少年がプレゼントを買いたいからとお金を盗むほどの少女との交流が描けていない。
少年の味方になってくれる男性パウルの覚悟のほどが全くわからない。
特に三番目が見過ごせない。
身寄りの全くない孤独な(心は荒んでいるであろう)少年と心の底から交流する覚悟があるのか、ただの親切な通りすがりの大人で終わりたいのか。
それによって少年の運命は違ってくる。
少年はパウル以外、自分の味方になってくれる人はいないとまで思いつめているのだから。
ましませつこも、福音館の童謡の絵本などは、ぴったりで、素晴らしいと思うが、この作品には合わない。
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