- Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
- / ISBN・EAN: 9784378014968
作品紹介・あらすじ
ドイツのとある村。キャベツ畑に立てられた、かかしのトーマスは、人や動物のことばがわかり、たくさんのことを体験します。まわりの世界を見つめ、お月さまと語り合うなかで、やがてトーマスは、ひとつの大きな願いをいだくのでした。ドイツのかかし、トーマスの夢。こころを持ったかかしとキャベツ畑の世界。
感想・レビュー・書評
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プロイスラー大好き。これもよかった。最後がすごくいい。大地の恵み、作物の実り、人々の祈り…お説教くさくなく、思うことができる。そして、かかしの気持。
子どもたちがなんともかわいい。家族もいい。お月さまもいい。トーマスが学んでゆく姿が健気で、なんというか、この本を読むこと自体が楽しかった。プロイスラーの作品を読むと、私は読書の楽しみを体感しながら思い出してものすごく幸せな気持になる。ありがたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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最後に救われたわね~
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かかしが結局動き出すのかと思ったらそうではなかった。
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水の精を思い出させるような、プロイスラーの優しいお話。
かかしを最後焼いちゃうのは衝撃だけど、ドイツではそれは普通のこと。
地域に根付いた文化を知りました。 -
読んでいるとトーマスに感情移入するだけに、最後は衝撃。
ドイツではあたりまえのことだと解説にあるので、ドイツの子どもは残酷とは思わず、むしろトーマスの魂が自由になったことを喜ぶのかもしれない。もちろん悲惨な書き方はしていないので、日本の読者にも、トーマスが真の自由を獲得したことは十分感じられるのだが。
ホルツィングは『クラバート』の絵がとてもよかったが、こちらも、銅版画にも似た味わい深い絵。 -
プロイスラーの初期の作品。かかしの目を通した畑の季節の移ろい、そして旅立ち。秋の初めの朝に畑に霧が立ち込める場面が鮮やか!プロイスラーやトーマスが実際に見た景色、それを本を読むことで共有できる。
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キャベツ畑にたてられたかかしの目を通じて、季節の移り変わりが描かれた作品。
かかしのトーマスが季節ごとに何かを学んでいく様子から、書かれた当時の牧歌的な様子が垣間見えるようでした。 -
読み終わって「えーっっ?!」と声をあげた。悲しいしさと清々しさ…
余韻の残る作品です。
子供たちからも様々な感想が出てきそう。 -
季節を一回りする詩のような一編。素朴な(多くの場合真実の)労働観、幸福観、人生観に触れられる。