九時の月

制作 : もりうち すみこ 
  • さ・え・ら書房 (2017年7月1日発売)
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  • 本棚登録 :38
  • レビュー :8
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784378015224

九時の月の感想・レビュー・書評

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  • 中近東が舞台のLGBTQの本が出ました!
    凄~い。
    しかも大金持ちのお嬢さんと貧乏人の女の子の恋です。
    こういう本は分類するならYAですが、日本の10代にここまで読むだけの(他人にかまってるほどの)ゆとりはないでしょう。
    LGBTQの棚に入れるか、もう一般の棚に入れるか、YAコーナーを大人のところに引っ越しさせるか……。
    自分のとこのお客さまに、どこにおいたら見つけてもらえるか考えて配置してください。
    司書のみなさんは読んでおくほうがいいと思います。
    日本の近代化はヨーロッパをお手本にしたので、中近東に関しては、ほぼ、知識がないのが普通ですが、児童書やYAは読みやすいですから。

    2017/11/07 更新

  •  イランイラク戦争の時代、裕福な家庭に育ったファリンは革命派から敵視されていたので、なるべく目立たないようにしていた。
     ある日、自分の考えをしっかりと持った美しいサディーラが転校してきた。二人は親友となり、それからファリンの日常は一変した。サディーラ無しでは生きていけないと思うようになった。

  • 15歳のファリンは、裕福な家の一人娘で、名門女子校に通っている。仲良しの友達もいないファリンの前に、転校生の少女サディーラが現われる。サディーラは美しく賢く、ファリンはサディーラに好意を持つが。

    サディーラが素晴らしく、ファリンがサディーラに惹かれる理由はよくわかります。けれども、それが同性愛になるかどうか……微妙な判断だと思います。年頃の女の子によくあることかなと。

    監獄に入れられても愛を捨てなかった二人は、素晴らしいというか強情というか……。若いゆえでしょうか。

    私がこの作品でよいと思ったのは、出てくる大人の醜さです。児童文学には、意地悪で幼稚な大人も出てきますが、それと同時に優しくすばらしい大人も出てきます。ところが、この作品には、そんな大人がいないのです!

    ファリンの両親は、牢獄にいる娘を見捨てて外国に逃げていきますし、サディーラの父も娘に怒り、いつまでたっても許してくれません。校長先生も牢獄にいるファリンに会いに来てくれますが、ちっとも助けになってくれませんし、命がけで助けに来てくれた使用人アーマドも。すごくリアルな現実に感じました。そして、救いのないラストも。

    最後に、タイトルの『九時の月』となった作品中の場面がステキでした。離れた場所にいても、相手を想いながら同じものを眺めるっていいですね。

  • イラン・イラク戦争の終末期。イランの首都のテヘランの名門女子校に通う裕福な家の一人娘ファリンは、学校内では孤立し、家では秘密だらけの生活をしていた。母親が身分の低い友人を作ることを禁止し、内密に反革命政府活動をしていたため、常に目立たないよう言い渡されていたのである。彼女は、ある日転校してきたサディーラと出会い、魅了される。彼女はよき友人となったが、共に過ごす時間が増えるにつれ、お互いの感情は友情を超えるものとなっていく。

    戦時下の少女たちが置かれた窮屈な環境と、戦後の政府による、女性の権利を主張するものや同性愛者等の処刑を、実話をもとに描く。

    読みながらデボラ・エリスらしくない非現実的なストーリーに疑問を感じていたが、あとがきで、これは事実を基にした物語ということに驚いた。
    LGBTが極刑の理由になるということもだが、15歳の少女が、死を目前にしても愛を貫こうとしたことが最も印象深かった。

    また、このあとがきでは、作者自身がレズビアンだということも公表されている。

    読者のLGBTに対する認識を問い正す作品であろう。

  • イラン・イラク戦争の頃の実話をもとにした話。
    LGBTという言葉が浸透してきたこと、児童書ということもあり読んでみたが、お国柄というのだろうか、日本と違い過ぎてなかなか入り込めなかった。
    二人の愛も何か自分にはしっくり来ないというか…
    しかし、ラストに近づくにつれ、展開が気になり最後まで一気に読み進めた。結末以降のファリンの生き様が知りたくなりました。

  • これは児童書
    でも子供たちに薦められるかなあ
    LGBTとは、恋とは、愛とは? 
    革命後のイラン
    知らない世界に唖然としてしまった
    そこでの実話をもとにした物語。
    すさまじい環境の中で貫くもの
    彼女たちは……
    ≪ 極刑に 好きというだけ それだけで ≫

  • イランの名門女子校に通うファリンは、友達もいず両親にも理解されず、悪霊をやっつけるヒロインが登場するお話を書いて気をまぎらしている。そこへ転校生のサディーラがやってくる。二人は一気に仲良くなり親友となるが…

    現代のイランから逃げてきた少女の話を元に書いたという。とにかく暗くて、救いがなく読んでいるのが辛かった。
    それがイランの現実だと言うのかもしれないが、これを児童文学として出版する意義がわからない。

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