ドイツ語を考える―ことばについての小論集

制作 : 三瓶裕文  成田節 
  • 三修社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784384012293

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  • 【書誌情報】
    編著者:三瓶裕文 成田節
    執筆者:板山眞由美/井口靖/大薗正彦/大矢俊明/小川暁夫/荻野蔵平/カン・ミンギョン/黒田廉/在間進/島憲男/末松淑美/鈴村直樹/清野智昭/瀬川真由美/田中一嘉/田中愼/時田伊津子/中村哲夫/納谷昌宏/成田節/藤縄康弘/堀口里志/三瓶裕文/三宅洋子/湯淺英男/渡辺伸治 
    判型:A5判/並製
    ページ数:268ページ
    ISBN:978-4-384-01229-3 C1084
    初版年月日;2008/03/10
    定価:3,564円 (本体 3,300円+税)
    ジャンル:専門書・研究書 > ドイツ語

    本書は現代ドイツ語にさまざまな角度から光を当てる26編の論文から成っています。各論文はそれぞれの執筆者が日頃研鑽を積んでいる研究分野の中からテーマを一つ選びコンパクトにまとめたものです。純粋な学術論文というよりは、ドイツ語学や言語学の諸問題について考えるきっかけとなるようなもの、またドイツ語やことば一般について理解を深められるようなものを目指しました。
    https://www.sanshusha.co.jp/np/isbn/9784384012293/


    【目次】
    はしがき [001]
    目次 [003-004]
    凡例 [005]

    I 言語研究とドイツ語研究
    1. ドイツ語研究の一構想 [在間進] 009
    2. 文法の出現――文法化とは何か[荻野蔵平] 020
    3. ドイツ語における「人」と「もの」の表示について――有情性はドイツ語でも関与的か?[清野智昭] 030

    II 動詞と名詞:目的語の周辺――できごとの表し方(1)
    4. デキゴト名詞の創造性――機能動詞構造の働き[納谷昌宏] 043
    5. 同族目的語の特性とその構文的機能について[島 憲男] 051
    6. 二重目的語構文――無生物与格の場合[時田伊津子] 963

    III 再帰代名詞・状態変化動詞・感情動詞――できごとの表し方(2)
    7. 再帰代名詞研究の問題点[大矢俊明] 075
    8. 状態変化動詞の語彙化に関する意味的考察――使役交替をめぐって[カン・ミンギョン] 083
    9. ドイツ語の感情動詞における格枠組みの文意味機能について[三宅洋子] 092

    IV ヴォイス――できごとの表し方(3)
    10. 事象の捉え方:態(ヴォイス)[小川暁夫] 103
    11. werden受動文の意味と用法―― Bernhard Schlink “Der Vorleser”の受動文を例に[成田節] 111
    12. seinの領域――ゲルマン語の受動態にみる助動詞seinの「動作」表現可能性[鈴村直樹] 120
    13. もう一つの受動態?―― bekommen受動[大薗正彦] 129

    V モダリティと時制をめぐって
    14. 話し手の心的態度を表す副詞[井口靖] 141
    15. werden + Infinitiv構文の意味と用法――その多義性の構造[板山眞由美] 149
    16. 話法の助動詞の過去形―― konnteが表す〈過去の可能性〉とその解釈をめぐって[末松淑美] 159
    17. 現代ドイツ語における「モダリティ」を担う表現形式の可能性[瀬川真由美] 169

    VI 文からテクストへ
    18. 補文の統語論と意味論[藤縄康弘] 181
    19. 体験話法――作中人物の心情の共体験[三瓶裕文] 191
    20. 代名詞使用から見たドイツ語テクスト構成のしくみ[田中愼] 202

    VII 動詞の用法を探求する
    21. 非人称存在文のコミュニケーション的機能について―― “Es gab eine Zeit, wo ...”などの構文をめぐって[湯淺英男] 215
    22. kommenの使用条件――ダイクシスと意味の観点から[渡辺伸治] 223
    23. 分離・非分離動詞durchfahrenと対応する基礎動詞表現について[黒田廉] 231

    VIII 語の意味と辞書,そしてドイツ語教育へ 
    24. 修飾の一タイプについて[堀口里志] 241
    25. 辞書記述・構成の将来的可能性の一考察[中村哲夫] 248
    26. 日本で日本人にドイツ語を教えるために[田中一嘉] 257

    執筆者一覧 [266]



    【抜き書き】
    260〜261頁
    ―――
     語彙学習は英語と比較した場合,有利・不利が相半ばするところである。有利な点は,第1節でも触れた,つづりと発音の間の規則性が高いことで,通りの規則を学んでいれば,知らない語でも発音しつづることができる。英語しか外国語を学んだことのない人は, このことが表音文字を使う多くの言語で通常であり,英語がむしろ異例であることをあまり知らない。
     〔……〕
     もちろん独和・仏和・英和辞典の見出し語数のみで多くを断じることはできないが,英和辞典ほど辞書が大きくなるにつれ語彙数が急増する傾向にあると言えよう。実際,英語は独・仏語と比べ,初級段階で習得した語彙が中・上級であまり汎用できず,学習が進んでも語彙習得が軽減されにくいということを,多くの英語学習者が経験的に知っている。中・上級段階での英語語彙の習得には,英語の基礎語彙よりもむしろフランス語やラテン語に関わる歴史的知識が功を奏するのである。
     逆にドイツ語は,フランス語と並んで,基礎的な語彙学習が相対的に重要な役割を果たす。したがって最初に学ぶべき基礎語彙の設定は,洗練されたものである必要がある。またそれらを拡張してゆく造語の取り上げ方も.同様に注意深く体系的であるべきだ。
    ―――

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