ヘルタ・ミュラー短編集 澱み

  • 三修社
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本棚登録 : 77
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784384043495

作品紹介・あらすじ

二〇〇九年ノーベル文学賞受賞者ヘルタ・ミュラーの処女作。表題含む十九編の短編集。

感想・レビュー・書評

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  • すきな先輩がヘルタミュラー 研究してることをしって、ドキドキしながら読んだんだけど、ほんとうにむずかしくて(!)一行も頭に入ってこなくて、へとへとになって諦めちゃった。先輩すごいなぁ、かっこいいなぁ、わたしには到底届きそうもないなぁと思った。

  • 3時間

  • 表題作。むせかえる花の匂い、糞尿、ネズミ、蛇、野良猫、野良犬、子牛、死骸、血、蟻のまざった砂糖、多すぎる箒、村が消える夜、母の暴力、母や祖母の皺としなびた胸、湿地、沼の凝固...
    閉鎖した村の家族の暮らしを少女が語る。上にあげたような、ときに思わず顔をそむけたくなるような事物の描写が、全体を重苦しくしている。そのなかで、たまに風を通してくれるのが、描写の比喩(半月のような母の横顔やIch war eine schöne sumpfige Landschaft. など)少し笑える(と言っていいのかわからないが)エピソード(獣医の自転車のサドルに糞を残して去った鶏など)である。

  • 「ヘルタ・ミュラー短編集 澱み」(ヘルタ・ミュラー:山本浩司 訳)を読んだ。中でも『澱み』は凄いな。頭の中でパチパチと爆ぜるような文章と、絶えず付きまとう得体のしれない哀しみの気配が、読む者を、来るつもりではなかった見知らぬ場所に誘う。まさに途方にくれる程に胸を打つ。お薦め。

  • 資料ID:21100800
    請求記号:

  • 脈絡ない情景描写と陰鬱な雰囲気を醸し出す幻想的な世界が織り成す短篇集。普通に読んでるだけじゃまるで意味が分からないし、頭痛がしてくる程の難解さ。
    解説によって歴史的背景をおさえてみると、それなりに謎が解けて面白い。

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著者プロフィール

1953年、ルーマニア・ニッキードルフ生まれのドイツ語作家。代表作として、処女作の短編集『澱み』(1984年、邦訳2010年)のほかに、四つの長編小説『狙われたキツネ』(1992年、邦訳1997年)、『心獣』(1994年、邦訳2014年)、『呼び出し』(1997年、本訳出)、『息のブランコ』(2009年、邦訳2011年)がある。邦訳はいずれも三修社で刊行された。1987年にベルリンに移住。2009年にノーベル文学賞を受賞するほか、『心獣』によってドイツ国内で1994年にクライスト賞、ドイツ国外で1998年にIMPAC国際ダブリン文学賞を受賞するなど、多数の文学賞を受賞し続けている。

「2022年 『呼び出し』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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