人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き

  • 三省堂 (2016年8月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784385360591

作品紹介・あらすじ

人工知能技術の進歩に伴い、「人間さまお断り」の時代は必ずやってくる。そのときに備え、人類はどんな手を打つべきなのか。AI研究に草創期から関わった著者が、IT起業家としての視点から大胆に切り込む一冊。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人工知能技術の進化がもたらす未来の社会について、さまざまな角度から考察が展開される一冊です。著者は、ユーモアを交えながら現実にすでに始まっている人間疎外の実例を示し、変化の速さがもたらす影響に戦慄しつ...

感想・レビュー・書評

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  • 中盤が面白い、この手の無関係な話に惑わされずに

  • 「人工知能技術の進化に伴い人間様起ころ割の時代は必ずやって来る」
    我々はどう生きれば良いのだろうか?
    AI時代の社会について様々な角度で検証。そして人間には出来ない、あるいは手間がかかっていた仕事をシステムが代替することになる。事例も豊富でわかりやすい。
    しかしそれで雇用は減るのか?例えばWEB店舗と実店舗の事例を面白い。アメリカの小売業のオンライン比率はわずか6%。様々な数値検証を行うと20年後にこれが倍になるとしても雇用に与える影響はたったのマイナス2%だそうだ。
    アメリカの事例をもう一つ。今のアメリカ人の自動車にかかるコストは18,000ドル。もし将来自動車をシェアする時代になった場合にはこれが75%低下(25%程度になる)。人口で計算すると3兆ドルの節約でGDPの19%。そして世界は遥かに安全な場所になる。
    なくなる仕事はあるかもしれないけど、必ずしも悲観することはないのだ。

  • ケインズが100年後には人間が労働しなくても済む社会になると予測したのが1930年。あと10年かあ。少なくとも自動運転の時代はすぐそこまで来てる気がする。コレって結構なパラダイムシフトだよね…
    って、現在50歳の私、人口知能との職争いからギリギリ逃げ切れる世代、と踏んでるからこそ。混乱の向こうには繁栄と余暇が広がるんだろうけど、その「混乱」の長さが問題。3年か5年か10年か20年か30年か50年か。うーん。

  • 東2法経図・6F指定 007.1A/Ka61n/Yoshida

  • 合成頭脳と労働機械が人間の仕事を代替するようになる。急激な変化に対応できる仕組みは?道徳や共感のない判断に誰が責任をとるのか?生み出された富は活用されずに富豪に隠されるだけなのか?

    はじめ、具体的手引きじゃなく基本的な解説?とも思いましたが、社会の未来への見通の凄さがわかってきました。皆の株でできている会社からなる世界、というのが新鮮でした。

  • 2017/12/09 京大合同ビブリオバトル 一回戦

  • AIが発達するに従い、今のままでは人類社会は豊かになるものの、その分配率は不平等なものになる。失業問題と所得格差について、新しい時代を描きながらどうしたらよいか考えていくべきだ。

  • AIの発達を語る時、具体的な論点は経済の話に収斂する。経済が上手く回っているという事は、大多数の人々が概ね満足して暮らしているという事で、時間とモノにおいて今以上に余裕が生まれるのなら、我々はどのような生き方を望むのか。昔の人は(現代もまだ同じかもしれないが)そんな無駄な事を考える暇が無かった。AIによってその暇が生じた時、人は自分でその答えを見つけなければならない。ひょっとしたらAIがその答えを見つけてくれるかもしれない。何しろ彼らは我々より賢いから。ともあれAIが人間をどう見るかよりは、AIが自然界(地球)をどう捉えるかについて、個人的に興味深かったりする。

  • 私がコンピュータに初めて出会ったのは、中学生の頃、親戚の家にあった、NECの8801シリーズでした。プログラムはテープからアップロード、できるのはゲームのみ。和文タイプライターがまだ存在していた高校生の時、その上位機種である、9801シリーズで「一太郎」に出合いました。ワープロを単なる「清書用ソフト」しか思っていなかった私に、大学時代の友達が、「ワープロは一度作った文書を、あとで呼び出したり、直したりすることができる優れもの」と言ってくれたのが、私とコンピュータとの関わりの始まりと言えると思います。

    それ以降、ゲームセンターでお金を使わずに好きなだけできる「ゲーム(信長の野望)」にも熱中し、社会人になった頃には、表計算ソフトや描画ソフト、そしてそれらで作ったもの(図表)を文書に取り込むことができるようになり、少しずつコンピュータのすることが人間の手助けになるなと感じ始めました。それでもコンピュータは人間を支援する、時間を省くものと認識されて今に至っていると私は感じています。

    しかしこの本では、今回ばかりは本物と言われる、人工知能が実用化され、人間のレベルを超えるようになり、遂にはコンピュータから人間は不要である、と見做される時代がやってくることを書いています。

    インターネットも今まで何度となく似たようなシステムが提案されて消滅してきましたが、今では私達の生活になくてはならないものになっています。人工知能もいずれそのようになることでしょう。そのような時代になったとき、人間がどのような位置づけになっているのか、コンピュータから必要とされる人間とそうでない人間に類別されてしまっているのでしょうか、色々と考えさせられた本でした。

    以下は気になったポイントです。

    ・2001年5月6日に、株価が9%も下落、それもほんの数分のうちに下落した。証券取引委員会が半年近くかかって原因をつきとめたが、株を売買するコンピュータプログラムが競合を起こし、収拾がつかなくなったから(p18)

    ・マルクスが予想していなかったのは、合成頭脳が登場すると、資本さえあれば人の頭脳も不要になるということ、金持ちと労働者との闘争が起きるのではなく、金持ちは殆ど人の労働力を不要とする(p22)

    ・あと10-20年もしたら、スマートフォンの処理能力は、原理的には人の脳と並ぶことになる(p40)

    ・真のブレークスルーが起こったのは、機械知覚の分野である。機械学習技術を応用し、またどんどん高度化・低価格化するカメラを組み合わせことによって、急激な性能向上が起こってきた(p50)

    ・資源は4種類ある、エネルギー・意識・理性・手段である、これらの資源は一か所に集まっている必要はない、だが実際には1か所に集まっているほうが便利(p53)

    ・未来は、人が思うよりもずっと過去に似た世界になる。人々の生活はずっと複雑になっているかもしれないが、見かけは今日よりずっと単純になる。目立たない地味な道具箱が、一台何役もこなし、見えない技術がそれをコントロールしている(p60)

    ・2010年、メキシコ湾でBPは爆発事故を起こし、大量の石油が流出し、海水と海岸が汚染された。連邦政府は、BPに対して、民事と刑事訴訟を起こした。結果、BPは40億ドル支払っている、巨額の損害賠償と民事罰の制裁金に加えて、40億ドルの罰金(p95)

    ・奴隷は所有物と見做されていたが、奴隷が犯罪を犯したときは例外なく、所有者でなくその奴隷が法的に有罪とされて、処罰の対象とされた。法的には所有物であるが、独自に意思決定をおこなう能力もある、とロボットの立場に通じるものがある(p102)

    ・アマゾンは同時にふたつの取引を行って、両方とも必ず利益が出るという方法であった。一つ目は顧客との取引、ある値段で本を売り、互いに合意できる期間内に届ける、二つ目は、イングラムとの取引で、本を購入して特定の目的地に配送してもらうという契約。アマゾンのほうが顧客より、より情報をつかんでいたので、顧客への売値を絶えず修正して常に一定の値幅を確保していた(p113)

    ・テクノロジーの進歩は、ゲームの規則を変えるもの。企業の再編成が可能になり、仕事のしかたが改良されるから(p151)

    ・最初は人間とほとんど同じやり方で仕事をこなすが、もうひとつの革新が起きれば、たんに人間から職が奪われるだけでなく、人間がしている種類の仕事じたいが消滅する(p154)

    ・ものの数秒で、見も知らぬからこそ偏りのない大勢の人々から、客観的で統計的に信頼できるフィードバックがえられる、投稿者はその服を買えば歩合をもらえる(クラウドソーシング)としたら、販売員の意見を聞く必要がどこにあるだろうか(p156)

    ・高速道路の自動運転トラック隊は、ほんの数インチの車間距離で隊伍を組んで、安全に進むことができるから、道路の混雑も減り、燃料も15%節約、1日24時間休憩なしで走れるので配送時間も短縮する。真っ暗闇でも停電中でも運転可能(p162)

    ・ビルバラ鉄鉱石採掘場では、大規模自動運転トラック隊が導入されている、2年間の試験運転が始まってから、自動トラックは、毎日24時間、およそ14.5万往復、4200万トン以上の鉱物を輸送、走行距離45万キロ、1500キロ離れたコントロールセンターから操作しているが、積み込み施設から積み下ろし場所までGPSで自動的に誘導されている(p163)

    ・機械の農場労働者は、人間の労働者より速く作業する必要はない、自動運転車と同じく暗闇でも運用可能(p165)

    ・労働機械が肉体労働者を不要にしてしまうように、これから起こる合成頭脳の波は、頭脳を使う職業の多くを一掃してしまうだろう。自動機械は、ブルーカラーもホワイトカラーも区別しない。合成頭脳はホワイトカラーの仕事を、労働機械はブルカラーの仕事を代替えする(p166、262)

    ・職業訓練について犯している間違いの1つは、生徒に何を教えるか、学校に決めさせている。2つめは、まず学校に行き、卒業してから就職することが前提になっている(p175)

    ・数十年後には自分の車を買おうと思う人はいなくなるだろう、今日だれも鉄道の専用客車を買おうと思わないように。必要になったら呼ぶだけで良い。タクシーよりもはるかに確実かつ迅速にくるだろう(p220)

    ・交通事故は90%減少するだろう、交通法の施行(道路上の警官)にかかる経費も節減できる、交通法廷の経費も節約、20-25年後には道路を走る車両の75%が自動運転だろう(p221)

    ・システムは次第に自律性を高め、人間の監視はいよいよ不要になっていき、なかには自分で自分の後継者を設計するシステムも現れるだろう(p234)

    ・合成頭脳は、人間が必要な間は人間と協力して働くだろう、しかし自分で自分を設計し、修理し、複製することができるようになる。そうなったら人間は放っておかれるだろう(p235)

    ・ふだんは気づかないが、人類が自分で自分を害しそうになると、それを防ぐために介入してくる。そして初めて人間は真実に気が付くのだ。飼っているのはどちらで、飼われているのはどちらかということに(p236)

    2017年9月17日作成

  • 人工知能が人間の仕事を奪う、という話は何年か前からよく聞くようになった。労働者をクビにして人工知能を使う資本家がますます富み、必要とされない労働者はますます貧する社会をどのように改善していくか。シンプルかつ有効そうな対策が提案されている。就活ローン、広く大勢の株主がいる会社への優遇税制など。

  • AI研究者かつITベンチャー経営者の目から見た未来経済予想図。センサーとアクチュエーターがありその上で、ディープラーニングの完成度が高まれば今すでにあるドローン、ビッグデータ、Aiを組み合わせるだけでもいくらでもこれらの機能が一つのところにしかなくデータ蓄積、計算速度にも制限のある人間を置き換える、新しいサービスやビジネスができてしまう。今の変化は急激であり、変化の断層では大量の失業や雇用ミスマッチが生まれ貧富の差が固定される恐れが高い。そのために将来の就業機会に対するローンができると良い、常時時代にあったスキルを学べる場を設けるのが良いなどの提言も多い。

  • 良書。一読に値する。
    これはSFか、SFであって欲しい。こんな将来嫌だ。しかし、止められそうもない。
    人間は、機械の基で暮らすことになりそうだ。道を間違わないようにしなければならない。その決断は近づいてきている。気がついたら、もうもとには戻れない。

  • 一部フィクションが言及されているが、2017.2.25 時点では邦訳されていないようだ。
    導入部で言及されているフィクション Marshall Brain,Manna(BYG,2012) は http://marshallbrain.com/manna1.htm で全文が読める。
    第2章の脚注で言及されているフィクションは Robert Wright, Nonzero(New York: Pantheon 2000)

    合成頭脳 synthetic intellect
    労働機械 forged laborer
    公共利益指数 public benefit index : PBI
    アフィニティ・グループ
    法人格と人工人格
    住宅ローンと就活ローン(ノンリコースローン)

    今ではデータだが、かつて「音楽」は演奏されることが重要だった。同様に「考える」のは人でなくても良くて「機械が考える」と言っても誰もおかしいとは思わなくなるだろう。

    解説は松尾豊氏。

    全体的には妥当な内容だけど文字だけでまったく図表が使われておらず、事前知識がない方には苦しいと思う。

  • 原題:HUMANS NEED NOT APPLY
    著者:Jerry Kaplan(1952-)
    訳者:安原和見

    【版元】
    価格:2,500円
    版型:四六判 272頁
    ISBN:978-4-385-36059-1

     人工知能技術の進歩に伴い、「人間さまお断り」の時代は必ずやってくる。そのときに備え、人類はどんな手を打つべきなのか。AI研究に草創期から関わった著者が、IT起業家としての視点から大胆に切り込む一冊。
    https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/ningnkotow/

    【目次】
    献辞 [001]
    目次 [003-005]
    凡例 [006]
    はじめに [007-010]

    導入〔イントロダクション〕──これがあなたの未来です 011
    第1章 コンピュータに釣りを教える 029
    第2章 ロボットに治りかたを教える 045
    第3章 こそ泥ロボット 063
    第4章 神々は怒っている 075
    第5章 おまわりさん、あのロボットが犯人です 093
    第6章 送料無料(フリー・シッピング)の国、アメリカ 109
    第7章 大胆なファラオたちの国、アメリカ 125
    第8章 どんな仕事も自動化できる 149
    第9章 ぴったりの方法がある 183
    導出〔アウトロダクション〕──これがあなたの子供たちの未来です 215

    謝辞 [237-238]
    原注 [239-263]
    日本語版解説(松尾豊) [264-268]

  • 貧困が増す一方で、社会は豊かになっていく。
    合成頭脳と労働機械。ホワイトカラーとブルーカラーの仕事がそれぞれに奪われる。
    人はみな労働者。全員が資本に仕事を奪われる。

    地球温暖化と同じで、変化それ自体は改革でついていける。問題はスピード。変化の速度が早いこと。

    初期は、経験則(ヒューリスティック)の多用によってコンピューターの能力を補った。
    ニューラル・ネットワーク型のAIは、じゅうぶんな実例さえ示せば、自ら解決すべき課題を解決する。

    HFTプログラムの影響を抑えるため、気配値を出すのに課金する。あらゆるトレードを1秒遅らせる。

    テクノロジーの進歩は、ゆっくりなら消化できる。ゲームの規則を変えるものは消化できない。人間の仕事を置き換えるのではなく、AIが新しいやり方に変える。=構造的失業。

    学校に行き卒業してから就職する、のではなく就活ローンのような形で、あらかじめほしい能力を身に着けてから社会に送り出す方式。

    もともとは週に60~70時間働いていた。

    起業の社会的公平性に応じて、税金が決められる。みんなが株主であれば、個人の収入になる。そのような会社は税率が低いとしたら。

    AIによって増える富の分配の問題。独占させないこと。

  • 人工知能を、役割に応じて「合成頭脳」と「労働機械」と区別して考える視点が興味深かったです。
    本の中盤以降では、人工知能の進化が人間の生活にどのような変化と問題をもたらすかが語られますが、問題に対する著者の提言が鼻について、うんざりさせられました。

  • 原題「Humans need not apply」。人工知能(本書では合成頭脳)とロボット(機械労働)の普及による社会への影響を、アメリカの経済指標に基づいたシミュレーションや実在する人物の例を示しながら論じている。日本語版解説を書いた松尾豊先生の「人工知能は人間を超えるか」を読んでから取り組むと、よく理解できる。所要時間:4時間。

  • タイトルは求人の応募条件「人間不可」を意味しています。人工知能の進化が人間から仕事を奪っていく未来―私たち人間はどうするのでしょうか。人工知能が及ぼす産業,経済,社会等へのインパクトに注目した1冊です。

  • 読了直後は、何となく著者の危惧に共感したが、また87歳の運転が小学生を殺したという話を聞くと、色々なことを人工知能に任せる未来のほうが素敵だと思えてくる。

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