アンティシペイション (サンリオSF文庫)

  • サンリオ (1987年3月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784387861775

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに読み直した。プリーストが1978年に編集したアンソロジー。もう40年以上も前のことだが、あまり古さを感じない。「超低速時間移行機」は、前に読んだときと同様、最後に肩透かしを食わされたような気がして釈然としない。シェクリイの作品を読んで星新一を思い浮かべたのは、「隣は何をする人ぞ」が初めてではない。「闘技場」は、弱者の立場に置かれる可能性を、現に一度はそうなったにもかかわらず想像できない男と、弱者に共感する女のすれ違いが印象的だった。序文によれば編者が当然の権利を行使して書き下ろしたという「拒絶」は、ドリーム・アーキペラゴという群島が中心世界となるシリーズの一部だそうだが、隣国との戦争(とされているもの)の背後にある何かの企みが暗示されていて、それが気になる。「美しき青き島」は、真面目なのかふざけているのか分からない。序文の「ハリスンは二つの文学的な姿勢をとっている。一つはアナーキーといってよいほどのふざけた書き手であり、一つはひどくまじめな書き手である。」という紹介に納得。「老いゆくもの」は、さっぱり分からない。「ユタ・ビーチの午後」は、妻の不貞を監視する主人公がノルマンディーの海岸で発見したドイツ兵といつの間にか同化してしまう不思議な話だった。「中国的世界観」は、予言機械(プレコグニション・マシン、PM)と易経の対比がちょっと面白かった。1987年3月20日発行。定価620円。
    収録作品:「序文」(クリストファー・プリースト、安田均訳)、「超低速時間移行機」(イアン・ワトスン、山田和子訳)、「隣は何をする人ぞ」(ロバート・シェクリイ、米村秀雄訳)、「闘技場」(ボブ・ショウ、大野万紀訳)、「拒絶」(クリストファー・プリースト、安田均訳)、「美しき青き島」(ハリイ・ハリスン、山田和子訳)、「老いゆくもの」(トマス・M・ディッシュ、宮城博訳)、「ユタ・ビーチの午後」(J・G・バラード、城田和義訳)、「中国的世界観」(ブライアン・W・オールディス、増田まもる訳)、「解説」(安田均)

  • 2012/2/25購入

  •  クリストファー・プリーストが1978年に編集したアンソロジー『アンティシペイション』の全訳。『アンティシペイション』とは「予想・予感・期待」の意味があるそうで、プリースト編集によるこのアンソロジー収録作品のどれもが、「予感」の余韻をラストに漂わせていて、それがしみじみといい。素敵なのだ。 才能豊かな8人の作家が、いかに自分らしさを出しながら作品に「予感」の余韻を残すか、どうこのテーマに取り組み、作品に反映させたのか。とびきり刺激的で魅力的なテーマ競作集ですね、この本って。(ほぉんと、絶版なのが口惜しい。ハヤカワで復刊してくれいぃ!) 私の好みだったのは、「超低速時間移行機」「闘技場」「拒絶」「ユタ・ビーチの午後」あたり。「中国的世界観」は、中国というか東洋に対してヘンな幻想を抱いているんじゃないの?と思わず突っ込みたくなるけど、散りばめられたガジェットに世界観がすこぶる魅力的。 このアンソロジーを契機に、またまた読みたい作家&作品が増えちゃった。が、頑張ります(汗)。

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