おいしさをつくる「熱」の科学: 料理の加熱の「なぜ?」に答えるQ&A
- 柴田書店 (2007年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784388251131
作品紹介・あらすじ
本書は、さまざまな調理現象のうち、特に加熱にかかわる現象に焦点をあて、実際の調理現場から出てきた疑問に答える形をとっています。
感想・レビュー・書評
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調理のなぜ、について化学的根拠とともに説明してくれる本。食材への熱の伝わり方とその結果を、加熱器具、食材、媒体からアプローチ。
ネットでは正確な情報が得にくい、温度ごとの、肉の構成要素の変化、野菜の酵素の変化などが記載されており、納得できる。
調理を始める前に、この食材はどのように熱を加えるべきか、を考えるようになった。そして、お肉を柔らかく調理できるようになった。
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よく言われる調味料は「さしすせそ」の順で
砂糖から、とか麺を茹でる時は差し水をする
と早く茹で上がるとか、料理には何かとコツ
と言いますかセオリーがあります。
それらは全て科学的根拠があるのです。
しかし一方で揚げ物に使った油をキレイに
戻す方法として、揚げ玉を大量に入れるなど
の技がよく聞かれますが、これは効果がない
らしいです。
「茹でる」「煮る」「焼く」「揚げる」
「蒸す」などの調理法別に、巷間言われて
いる料理のセオリーを「科学的」に検証す
る一冊です。
一例を挙げます。
煮物は冷める時に味がよく浸み込むと言わ
れます。
これは食品は中に含まれる水分が温められ
ると膨張して体積が増えます。そして火が
止められて、冷めていくと体積は徐々に小
さくなってきて、その減った体積分だけ、
煮汁が入り込むのです。
そう聞きと納得ですね。 -
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・直火での茹で、焼きからオーブンでの加熱、電子レンジでの加熱まで、熱に対する幅広い知識が得られる
・実験データが載せてあるので参考になる。
・料理の科学的側面を論理的に理解する事ができる為、実際の調理にも役立つ -
k
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加熱の調理学。類書の中でも秀逸。ひとつひとつきちんとデータを示しつつ、「なぜ」がわかる解説が施されている。なべの形や材質で熱の当たり方が違い、それゆえに得意な料理が決まってくるというところなどわかりやすかった。
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料理に「火入れ」は大事!魚焼き器やオーブン、50度洗いに80度茹で。数々実践しているが、今まで実践してきた調理の理屈が全てわかりやすく解説されている。スッキリ‼
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熱の伝わり方は、伝導、輻射、対流。熱容量が大きい…あれ、これは何の本だ?
考えてみれば、熱は建築よりも料理が先輩、だろう。そして当たり前ですが、調理にもエクセルギーが必要。
ただ単によい温熱環境を得るのが目的ではなくて、美味しい、とか、簡単、とか、早い、とか、さまざまなアプローチがあるので、その表現は一様にしがたいし、情感的なことと科学的なことが混ざってはいますが、参考になる切り口でした。 -
結構前にY一郎に「kijiみたいな考え方をするなら、この本読んでみるといいよ」って貸してくれてちょこちょこ読んでたこの本、やっと読み終わった。
Y一郎ありがとね。
<本の紹介>
本書は、さまざまな調理現象のうち、特に加熱にかかわる現象に焦点をあて、実際の調理現場から出てきた疑問に答える形をとっています。
この本、めっちゃ勉強になりました。
自分でも買おうかなと思ったくらい。
料理を始めてみて、やっぱフライパン使ってるときが楽しい。
なんか料理してる感じで。
でも、すぐこげたりなかなか思い通りにいかないことが多くて、、、苦戦してたとこにこの本登場。対流熱、伝導熱、輻射熱。
料理についての熱の考え方とか、イメージがめちゃくちゃしやすくなった。
ただレシピ通りに作るだけなら、多分なくても大丈夫。
でも、「なんでこのとき弱火なの?」とか「なんで電子レンジじゃできないの?」とか「こうやったらどうなっちゃうの?」とか、他の料理に応用したりするにはもう少し根っこの知識が必要で、そういった知識欲を満たしてくれる、いや期待以上のことを教えてくれる一冊でした。
この本読んだだけで料理のレベル上がると思う。
肉のうまみを閉じ込める焼き方とか、「なるほど」と思える部分が多かったです。
まだ全然できないけど。苦笑
料理に興味のある人は、もし良かったら読んでみてくださいな~。 -
2008/2
食に関する本を中心にしている出版社だけの本でもあり、とても良い。
調理の際の“熱”について科学的なアプローチをしつつも、なぜこの方法がいいのかわかりやすく書かれている。普段は意識していない料理の技術の裏づけも確認できとても良い一冊。