レヴィ・ストロース (Century Books―人と思想)

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  • 清水書院 (1991年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784389410964

作品紹介

現代フランスの生んだ最も偉大な学者の1人であるレヴィ・ストロースは、文化人類学者という名称では包みきれない、幅の広い、きわめて独創的な学者である。その影響は人類学にとどまらず、文学・神話・古代哲学・神学・芸術などの研究にたずさわる人びとのなかに興奮の渦をまきおこした。本書では、レヴィ・ストロースの人間像にもふれつつ、構造主義とは何であるのか、そしてそれはいったい現代の文明にどのようなかかわりがあるのかについて、平易に解説した。

レヴィ・ストロース (Century Books―人と思想)の感想・レビュー・書評

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  • 改めて男性中心主義の世なのだと実感。だって女性(娘、姉妹)は交換されるものだもの。その辺の個人的感情はまああるけれど、でもやっぱりおもしろい考えだと思う。
    なかみとしては、彼の考え→それへの批判→その反論でまとまっていてレヴィ=ストロースの入門書としてよさそう。思っていたよりあっさり読めた(流し読みも多いけれど)。

    おもしろいと思ったところを以下メモ的に引用。

    p20 近親相姦の禁止は、つねに交換へと至る互酬性の原理―一種のギブ・アンド・テイクの原理―そのものを示している。なぜなら「私は、隣人も同じように断念するという条件でなければ自分の娘や姉妹を断念しない」からであり、「私が妻を得ることが出来るという事実は、結局のところ、兄弟や父親が彼女を諦めたという事実の結果」だからだ。 したがって近親相姦の禁止は単なる禁止ではない。それは禁止することによって命令する。つまりそれは女性の交換を命ずる互酬性の規則であり、まさに人間の自然から文化への飛躍の条件をなしているのである。

    p28「近親者であるから禁じられている」という言い方は、実は「禁じられている者が近親者とみなされる」という事実を単に転倒してとらえただけのものだということになる。禁止の対象が禁止によってつくりだされるという、この一見逆説的な事態こそ、レヴィ=ストロースがまさにまっ正面からとらえようとしている事態に他ならない。

    p63 近親相姦の禁止は「われわれ」の女性を「われわれ」には使用不可能なものにし、それゆえ彼女を「彼ら」に差し出すべきことを義務づける。しかし、まさにそのことが「彼ら」とは違う「われわれ」の範囲を明らかにするのである。禁止がマークした女性に対する、正反対の関係が「われわれ」と「彼ら」の境界を確定する。

    p114 音楽と神話がそのような方法を用いる一つの理由は、どちらも時間という不可逆的で一次元的な制約を受けているからだと考えられる。そういう制約を克服する一つの方法として、通時的、共時的に関係をもった諸要素が互いに共鳴したり、対立したりする、複雑ではあるが論理的な全体を造りあげるのである。

  • 構造主義:意味ではなく関数
    言語学・音楽との親和性
    近親相姦の禁止=女性の交換
    トーテミズム

  • フランスの偉大な学者の一人、レヴィ=ストロースの入門書。文化人類学者という枠組みでは捉えきることのできない独創的な思想家です。彼の構造主義の方法は文学・言語学・経済学・社会学・人類学など幅広い分野で適用されています。
    内容は、彼の思想をインセスト・タブー、神話の研究、文化相対主義の三つから解説しています。インセスト・タブーの構造分析など複雑で難しい点もありますが、図説もしてあり、分かり易く書かれていると思います。
    近親相姦ってなんでどの民族も禁止されてるんだろと素朴な疑問を持っている方、構造主義とは何か知りたい方、文化人類学を勉強してみようと思っている方、オススメします!

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