ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)

著者 :
  • 社会思想社
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (670ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784390108843

感想・レビュー・書評

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  • 青空文庫の中では、面白いと評価されていたので読んでみる事に。
    自分が何処に何処にいて、誰なのかわからない状況で物語はスタート。登場人物の数は多くないので序盤はサクサク読めます。ですが、中盤は博士の論文やら漢文が出てきたりして、斜め読みしてしまいました。とにかく大作なので、ある程度は斜め読みして、後半をしっかり読めさえすれば、全体のストーリーが理解出来ると思います。ただ、何回も展開がひっくり返されるので、何が正しいのか混乱するかも。
    精神病の歴史がわかり、怖くなります。

  • 三大奇書の一つと言われる本作。
    名前も非常に有名であるが、これまで読んだことがなかったので手に取ってみた。

    重…。
    中盤の論文項目を読むのが非常に苦痛だった。
    チャカポコチャカポコ書いてるところは、見事な文字使いであったとは思うが。

    しかし、それを抜けてみると推理合戦というか、謎に向かってスタートし始めるのでそこかからは早かった。

    ところで、本作は読んだ後に精神に支障をきたすと言われているらしい。
    読了してみたが、その点はイマイチ疑問。
    確かに全体に漂う陰鬱感に、インパクトはあるが…。

    自分の見ているものが正しいか疑問視させられる、ということか?
    それとも、いつなんどき自分が発狂するか分からない恐怖を感じるのか?

    前者は、気にしたらキリがない。
    後者もそうだが、著作の中での論法、特に胎児の夢については疑問を感じるのでリアリティに欠けるように感じた。
    確かに精神に与える芸術作品というものは有り得るが、本作中のように簡単に扱えるかは疑問であった。

  • 近代小説の中の俗に「黒い水脈」と呼ばれる潮流の源流とされる作品の一つ。私小説的伝統とは正反対の作風で、無駄なまでの熱気と衒学趣味を帯びた反リアリズムを徹底。ややもすれば冗長な伏線に裏打ちされた奇奇怪怪な筋書きは忍耐強く読み通さなければ理解することは困難です。読了を断念しました。気が向けば再読しようかと思います。

著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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