黒死館殺人事件―小栗虫太郎傑作選1 (現代教養文庫 886 小栗虫太郎傑作選 1)

著者 :
  • 社会思想社
3.30
  • (6)
  • (10)
  • (41)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 137
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (547ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784390108867

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 衒学的文飾の大伽藍

  • 法水麟太郎シリーズ

    1月28日の朝、グレーテ・ダンネベルグ夫人が毒殺されたとの一報。過去、黒死館で発生した3度の動機なき変死事件。算哲の弟夫婦の死と算哲自身の死。現場の部屋へ。遺体が発光しており、両こめかみに紋章の文身が。死因はオレンジに混入された青酸カリ。現場は施錠された密室だった。"テレーズ"と記されたメモ。ダイイングメッセージ?自動人形の部屋(鍵が紛失している。薬物室のも)の調査。死体のある部屋に戻る。川那部易介が失踪。久我鎭子談・昨夜の出来事。交霊会でのタンネンベルク夫人の「算哲」という言葉の謎。現場は過去の変死事件により、開かずの間だった。なにかに怯え、この部屋に避難した被害者。異様な神意審問会。
    算哲が6人の殺人方法の予言を描いた黙示図川那部易介が甲冑から窒息死体で発見される。時計室へ。押鐘津多子が倒れている。機械仕掛けのテレーズの幻影。火術弩でクリヴォフ夫人が狙撃される。算哲・ディグスビイ・テレーズの関係。事件の動機。伸子が中毒で倒れる。演奏会中、クリヴォフ夫人が刺殺される。殯室へ。レヴェズが首を吊っている。
    広間へ。ディグスビイと久我鎭子に関する報告。図書室へ。久我鎭子の訊問。カルテットの秘密。ダンネベルグの部屋へ。算哲の影が。礼拝堂へ。旗太郎、セレナ、伸子の訊問。事件解決。翌日の午後。伸子が射殺されてしまう。

  • 手に入れてからいったい何年(下手したら十年)積ん読状態だったんだろう。
    奇書といわれる本書。江戸川乱歩も夢野久作も好きだし(『ドグラ・マグラ』は若い頃読了)ゴシック趣味も好物。でもなんとなく手付かず。

    この度入院でベッドから動けないのを幸い、逃げられない状態で読み始める。まずその圧倒的な情報量に話の筋を見失い、読み流しつつも読了にまるまる1日かかる。
    結局、細かいトリックだのは文字に埋もれて希薄になり、探偵と関係者達との会話も芝居がかったやりとりばかりで結局何が言いたいのか浅学の身にはわからず。
    舞台装置のみならなかなか魅力的というか、怪しい洋館に曰くありげな一族と一定のファンがいるジャンルなんだけれど。
    自分は活字中毒だ、ミステリーマニアだと自負する方は読んでみては。

  • 20世紀に読了。現代教養文庫で小栗虫太郎傑作選全4巻を揃えて読んだ。
    桃源社の全集も当時古書店にあったが、他の作家を入手するのに元手がかかり、文庫で我慢することになったが充分堪能できた。
    後日、東京創元社の日本探偵小説全集や二十世紀鉄仮面を購入して虫太郎ワールドを楽しんだ。

  • 最近、河出文庫で出たもので読み直していたのだが、読めない漢字でルビのふっていないものがけっこうあるので閉口していたところ、たまたま立ち寄った古本屋さんでこの版を見つけて購入し、そのまま並行して読み終えた。
    やはり創元推理文庫の「小栗虫太郎集」とこれが二大決定版なのではないか。巻末の正誤対照表や編者の解説も含めてとても貴重なもので、これがいま新刊で入手できないのはとても残念なことに思う。
    意外と本の外装や挿絵は重要で、黒っぽい創元推理文庫版で読むとかなり陰気な雰囲気になるし、白っぽいこの版だとこの館にも昼間がある(実際、意外と日中のシーンは多い)ことに気づかされるようにもっとニュートラルに読める。このイメージそのままにどこかの文庫で復活されないかなぁ。

  • 「黒死館殺人事件」小栗虫太郎◆歴史、呪術、暗号、宗教、科学、医学、文学、心理学ありとあらゆる知識をぶち込んで熟成させた怪物じみたミステリ。知識の誤りもあるそうですが、ここまでくると多分飾り立てること自体に意味があるんだろうなぁと、理解できないなりにその徹底ぶりに圧倒された。

  • 先月松山俊太郎氏が亡くなられたとのことなので、氏といえば真っ先に思い出すこの本を再読。

    わからない言葉があると調べずにはいられないような人には一生かかっても読了することはできない本で、このような本にパラノイアックともいえる校訂を加えた教養文庫版は驚嘆の一言。
    よく難解と言われもするが、基本的には全部を理解しようとはせずに、バカミスと言われても仕方ない法水の推理に「何訳分かんないこと言ってんの」とか「そんなアホな」とツッコミを入れていくのが一番楽しい読み方のはず。何が何だかわからないけれど、とにかくすごいものを読んでいると読者に思わせることのできる作品というのは滅多にない。
    実際のところ、ジャンルこそ違うものの埴谷雄高の 「死霊」の方がよっほど難解。

    それにしても松山氏による完全版はもう幻になってしまったのかと思うと本当に残念だ。

  • 「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」とそしてこの「黒死館殺人事件」は日本の三大奇書とよばれていますが、それだけに非常に読みづらく、時間がかかりました。壮大なスケールなのは判るけれど、京極夏彦の最初に読んだ姑獲鳥の夏を30倍読みにくくした感じです。
    なので謎解きと言うよりは読み続けることに必死です。
    二度とよみたくない。読者への愛情の感じられない、物識りをひけらかしただけの駄作です。

  • 「日本三大ミステリ」ってことだけで、さしたる予備知識もなく購読、そして後悔。

    ストーリーは思い切り簡単に書けば、「不気味な館に住む一族の末裔とその関係者に起こる不可解かつ残忍な連続殺人事件」なのだが、とにかく複雑、というか登場人物が誰も彼も百科全書的博覧強記の持ち主で、延々と続くペダンティックな台詞と記述に???マークが頭中を駆け巡る。読書中に何度も叫んだのは「あ゛~っ、訳わかんねぇ!!」

    途中から衒学的な記述は意図的に斜め読みしていた。自分にはこの作品、凄いのははわかるんだが、面白さはついぞ理解できなかった……。

  • 何を書いているのかチンプンカンプン。読みだすとすぐに眠気が襲ってくる。読破できたのが奇跡。

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1901年、東京生まれ。推理小説作家、秘境冒険作家。京華中学校卒。33年、『完全犯罪』でデビュー。雑誌「新青年」「オール讀物」等を舞台に活躍。著書に『黒死館殺人事件』『人外魔境』他多数。1946年没。

「2019年 『法水麟太郎全短篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒死館殺人事件―小栗虫太郎傑作選1 (現代教養文庫 886 小栗虫太郎傑作選 1)のその他の作品

黒死館殺人事件 Kindle版 黒死館殺人事件 小栗虫太郎
黒死館殺人事件 単行本 黒死館殺人事件 小栗虫太郎

小栗虫太郎の作品

黒死館殺人事件―小栗虫太郎傑作選1 (現代教養文庫 886 小栗虫太郎傑作選 1)に関連する談話室の質問

黒死館殺人事件―小栗虫太郎傑作選1 (現代教養文庫 886 小栗虫太郎傑作選 1)を本棚に登録しているひと

ツイートする