- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784391146844
作品紹介・あらすじ
社会人20年生、人生後半に突入!「自分の可能性を試したい!」「知らないことを知りたい!」「とにかく世界を広げたい!」……「そうだ、大学院へ行こう!」と突如思い立った森井ユカの、受験、入学、通学、修了までの2年間をエッセイとコミックで綴りました。大卒資格がなくても大学院受験ができること、想像以上に高かった学費のことなどなど、実際に体験したから描ける悲喜こもごもをセキララにご紹介。読めばあなたも、「そうだ、大学院へ行こう!」となるはず!!!
<以下、目次より抜粋> 勉強ってなんだ?/受験までのダンドリ/さあ、学費どうする?/私の先生になってください!/楽しすぎる科目の選択/怒涛の修士制作/友人たちと大学院/大学院生のノート
感想・レビュー・書評
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高校から専門学校を卒業して社会人になった著者が40歳を過ぎて大学院に入る話。
歳とともにアウトプットするものが減っていき、何かを学びたいという気持ちになるのはよく分かる。
特にデザイン系などの生み出す仕事だとそういった感覚が強いのだろう。
それを大学院へ入学という形にするのがすごい。
大学院は4年生大学を卒業しないと受験資格がないものと思っていた。
各大学院の条件を満たせば出願できるというのは驚きだった。
受験までの段取り、必要な資金、自身がその大学院を選んだ理由などが書かれている。
著者は美術関係だが、他の分野で入学した人の体験談などもあり興味深かった。
ビジネス系の大学院は社会人も多いそうだが、それ以外の分野はそれほどでもないため授業時間帯が不便だそうだ。
今は大学だけでなく大学院でも通信制のものがあるそう。
社会に出て何年もたち、働きながらも尚勉強する理由。
単に自分の探究心だけでなく、学んだことをまた社会にどう循環していくか、という考えが出たとのこと。
この本に出てくる人たちは皆勉学を仕事に役立てる、バイタリティあふれるすごい人たちだ。
だが、単純に学ぶことが楽しいというのが最大のモチベーションなのだろう。
それなら平凡な会社員でも専業主婦でもフリーターでもただ好きなだけでも、時間とお金と労力を費やして勉強しに行くというのは素晴らしいことだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学院の様子がよく分かりました(美術系)。やはりお金がかかるのですね...
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この本を眺めている学生さんの多くは現役で大学院に進学した(する予定の)方かと思いますが、本書ではなんと、40代になってから皆さんと同じように大学院に入学した著者のリアルな経緯と体験談が述べられています。自分達とは全く異なる視点から見た「大学院」を知り、人生とは決して一本道ではないということを本書から汲み取っていただければ幸いです。
(材料系材料コース M2) -
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大学院に興味があり、本書を読んでみました。著者はデザインの仕事をし、母校の専門学校で講師の仕事もしています。「身の補充」をするために受験した芸術系の大学院についての著者の経験と、3人の友人たちの社会人大学院生活について書かれています。読みやすい文体でかわいい漫画も所々あり、一気に読めてしまいます。でも、研究計画書や学費、研究についてもしっかり書かれていて、イメージしやすいと思いました。
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興味はあります。
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社会人大学院生として過ごした2年間+準備期間の記録。デザイナーとして活躍する筆者は40歳を少し過ぎたころ、ふと「大学院でデザインを学ぼう!!」と思いつきます。その思いつきから実際にどう入学したか、そしてどう過ごしたかが具体的に書かれています。入学した大学院はデザイン系と専門的なところですが、入学手続きとかは文学部や経済学部といった一般的な大学院にも通じる部分が多く、大学院を目指す方には広く参考になるかと思います。
本書を読む中で、大学院を目指すために必要なポイントが2つあると感じました。
・何を研究したいのか
・学費をどうまかなうか
受験をする前にまず、研究計画書を書く必要があります。その際、具体的に何を研究し、その研究が社会にどう活かされるのかまでをきちんと考えなくてはいけません。これって結構大事で、仮にざっくりとした計画書を作成し入学できたとしても、その後在学中に研究が行き詰る可能性は高いです(ただでさえ研究は行き詰るものなのに)。
また、計画書ができあがった後、その研究について指導してくれそうな教授を自分で見つけ、アポをとって許可をもらう必要があります。教授に自分の考えをうまく説明するためにも、その元となる研究内容や得られる効果についてきちんと考えておくべきでしょう。
大学院はお金が当然かかります。特に私立は高いです。社会人学生の場合だと企業から補助されているケースもありますが、筆者の場合はローンを組んでの自費です。社会人となると結婚や住宅購入、親の世話など経済的負担がかかるイベントが起きやすく、なかなか学びの方にお金をまわすことが難しい人も多いのではないでしょうか。筆者もお金を貯めるのが苦手だそうで、学費については苦労した様子が描かれています。
実際、自分も大学院に入学してみたいなーと思う時があります。特定の分野に関して自分なりに研究して、業務に活かせられればなぁと。具体的に何を研究したいのか、と言われれば恐らく自分なりに考えて計画書として書ける気がします。まぁ推敲の余地はあるでしょうが、その時は上司や教授に添削指導も必要かもしれませんね。
問題は学費ですよ、学費。これは流石に自腹はきつい。授業料だけで1~200万、参考書や遠方からだと交通費など、その他諸々経費もウン万、ウン十万円は覚悟しないといけません。
本書では筆者以外にも社会人ながら大学院入学を果たしたケースがいくつか掲載されています。社会人の方で、大学院入学を考えている方には、具体的なイメージを掴みやすい良書だと思います。短時間で読めますので、通勤時間にでも是非。 -
造形作家でデザイン事務所を営む著者が、専門学校の講師を引き受けることになったことをきっかけに、美大大学院への社会人入学を決意。受験準備の様子や大学院での生活が、豊富なイラスト入りで綴られている。とても楽しく読めた。自分の学びなおしたい気持ちも強まった。
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これからは、学びたいときに学ぶ、という環境になる。
少子高齢化によって、そう、ならざるを得ない。