謎が解けると怖いある学校の話 260字の戦慄【闇】体験 (「怖い場所」超短編シリーズ)

  • 主婦と生活社 (2024年7月19日発売)
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  • 本 ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784391162509

作品紹介・あらすじ

戦慄の【闇】体験!
「怖い場所」超短編小説シリーズがスタート!

ベストセラー『意味が分かると怖い話』シリーズ著者、
藤白 圭が書き下ろす、新感覚ホラーミステリー連続「超」短編小説!

 私立「宇良和色乃学園」の入学式。臼井幸代は、期待と不安に胸をふくらませて、校門の前で立ち止まり、大きく息を吐いた。見上げれば満開の桜。心躍らせて校門をくぐり、希望いっぱいで入学式を迎えた。順調に友達もでき、充実した高校生活を送るはずだったが、学内では奇妙な現象と、幸代を巻き込んだ忌まわしい事件が次々と起きていく……。

 舞台となる宇良和色乃学園には、2つの「呪い」が存在する。
 1つ、この高校が、廃寺と墓場を埋め立てた場所に建てられた学校である呪い。125年前、妻を失った当時の和尚が引き起こした失火によって寺が消失。和尚は村人を巻き添えにして焼死。以降、周辺では怪奇現象が起こっているのだという。
 2つ、25年前のいじめ事件により、女子生徒が1名焼死した事件の呪い。
 この2つの「呪い」が、幸代と、その周辺の生徒たちに次々に降りかかり、順調だった幸代の学校生活の歯車が少しずつ狂い始めていく……。

 本書は、『意味が分かると怖い話』のベストセラーで知られるホラー作家・藤白圭氏によるオリジナル書き下ろし連続ストーリー。1話260文字の戦慄の超短編小説を、全75話収録。見開き1話ごとに、「謎」が仕掛けられ、読者はそのヒントとともに物語を読み進めていく新感覚ホラーミステリー。読み進めるたびに明らかになる、宇良和色乃学園の2つの悲惨な事件と、新たに仕掛けられた謎の数々。

 ぜひ本書の不気味な闇体験を味わってみてください。

<カバー装画イラストレーター>
John Kafka(ジョン カフカ)
韓国出身&在住のカリスマイラストレーター。本人Xフォロワー数は、30万人以上。
Ado 公式YouTube動画 「【Ado】Blue Flame cover」イラスト担当。

感想・レビュー・書評

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  • 新たなる学校生活に心を踊らせる幸代。最初は順調だったり学校生活もある出来事をきっかけに陰りを見せ始めた。そして幸代の知らないところでも先生達が奇妙な行動を見せ始め、平和だった学園は次第に不穏な空気に包まれていった。

    ***

    意味が分かると怖いと30秒で怖いを掛け合わせた作品。いつもの河出書房新社から出たのかと思っていたが、改めてみると主婦と生活社というあまり怖い話とは縁がなさそうな出版社だった。作者はこのシリーズでは鉄板の藤白圭さんで、嫌悪感をあらわにした黒髪少女の表紙も相まって読む前からわくわく。
    すぐにその場で何の話なのか分かる仕様になっている……のだが、それをもってしても分からない話があって首をひねってしまった。(後述するがこれは完全に私のミスだった)大まかなストーリーラインがあって、なんとなくわかりはするのだが、果たして?これは二回読む必要性があるなぁと読了した後、再度表紙からめくっていくとなんと初めの方に主な登場人物の紹介があった。ただ読んでいくだけでは、相関図が分かりづらかったのでありがたいの一言。
    登場人物の関係性と二週目という事もあり一度目で感じでいたモヤモヤが晴れ、ストーリーラインを理解できた。それと同時にこの本の中で展開されている様々な人間の思惑。幸代の物語、復讐の物語、学園長の物語の三つが複雑に絡み合っている、と感じた。その中でも幸代の物語と復讐の物語が主軸かな?どの物語も嫌な陰気な雰囲気をたたえていて、一周目の時に大体理解していた分、二周目でより理解してしまい結構こたえた。(何となくここでこの行為をしているのは、彼女で、されているのは彼女かという風に理解できたので)というか、幸代の物語の悲劇性は登場人物によって強制的に作り出されたような気がしてならない。おそらくあの瞬間がなければ幸代の物語は順風だったと思う。それを踏まえつつ最後まで読み切ると新たなモヤモヤが生まれてしまった。更に深読みするとこの復讐の物語を補完するために仕組まれたことなのでは……とも勘ぐってしまった。色いろな解釈ができる面白い一冊だった。

  • 1度目は登場人物が多く、誰の視点で書かれているのかわからなかった
    2度目読んだら全貌が理解できた
    最後の別れの話はちょっと切ない

  • とある学校に入学した所から始まる短編集。

    学校生活の中で起こる怖い話だと思って読み始めたが、全く違う読書体験でした。
    短編の読み始めは、学校生活で起こる『普通の話』かと思ったが、実はその中に『闇』な部分が隠されていました。

    まずは普通に短編を読み、短編に隠された謎読み、その後にまた短編を読むと不気味さが増しました。
    『闇』を理解して短編を読み直すとで、新たな発見や不気味な部分が出てきてゾクゾクした。

    最初は、なにも怖いことなんてないじゃん。って思うけど、読み方・言葉の意味を違う視点で考えると、怖い文章になる。
    それが、日本語の面白さな気がします

    そして、読んでいくうちに『学校の闇』が増えてきて一体この学校はなんなのだろうか…

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著者プロフィール

愛知県出身。小説投稿サイト「エブリスタ」で活躍、デビュー作『意味が分かると怖い話』が大ヒット。シリーズ累計40万部を記録するなど、ホラー短編を中心に活躍している。

「2023年 『意味が分かると怖いQ&A』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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